最終章 設定 + おまけ
最終章 設定 + おまけ
●キャラクター
『矢川京太』
LV:90 種族:人間・覚醒者
筋力:154 (成長性:A)
耐久:154 (成長性:A)
敏捷:157 (成長性:A)
魔力:157 (成長性:A)
スキル
『精霊眼』
『魔力変換・風』
『概念干渉』
固有スキル
『賢者の心核』
概要
今作の主人公。コミュ障であったが、彼女が複数できたハーレム野郎。なお、その面子は全員癖つよ。
恐らく、『対モンスター』においては日本でも5指に入る実力者。反面、対人戦の経験はほとんどない。ある意味で政府の考える『理想の冒険者』である。
自分がもう『普通の高校生』でいられる時間は長くないと悟り、これまで以上の熱意で有栖川教授の個人授業を受けている。
なお、エピローグ直後に童貞は卒業した。固有スキルがフル稼働した模様。
『林崎エリナ』
LV:75 種族:人間・覚醒者
筋力:110 (成長性:C)
耐久:110 (成長性:C)
敏捷:134 (成長性:A)
魔力:122 (成長性:B)
スキル
『透明化』
『五感強化』
『空間魔法』
概要
文句なしの今作メインヒロインな自称忍者。恐らく孫達の中で内面的には尤も祖母である有栖川教授に似ている。
文武両道にして、気を引き締めればよそ行き用の顔も完璧。共感性の希薄さも、知識として相手の心情をある程度理解する技能があるので問題ない。
そして、これと決めた相手に対しては全力で距離を詰めるし、逃げられない様に外堀も埋める。
有栖川教授としては、『ハーレムのまとめ役はエリナ』と前々から決めていた。
なお、教授の計画の一番の理解者であり、以前から言っていた『皆で忍の里を作ろう』はそういう意味だったりする。『ハーレム』発言直後京太の腕に抱き着く力を強めたのは、絶対に逃がさない為。
彼女がハーレム容認派になったのは、単純にアイラ達ともずっと一緒にいたかったから。……という理由だけではなく、京太の固有スキルや自分達の戦力を考えて1つの家族という運命共同体にした方が全員守り易いという考えもあっての事。
そんな彼女だが、色事にはまだまだ疎い。エピローグ直後、最初にフリーズしたのはエリナだったりする。
『有栖川アイラ』
LV:35 種族:ハーフエルフ・覚醒者
筋力:49 (成長性:E)
耐久:46 (成長性:E)
敏捷:49 (成長性:E)
魔力:69 (成長性:B)
スキル
『念話』
『鑑定』
備考
今作のヒロインその2。見た目は完璧クールビューティーな残念美女。
恐らく物語終了後、最も人間的に成長するであろう人物。あるいは、亡き母からの呪いが解けていくとも言う。
彼女のコミュ障の原因は『両親から愛されなかったという心の傷』。それが、自分を愛してくれる存在がいると実感できた事で徐々に他人相手でも普通に会話が成立していく事だろう。
また、子供が出来たらかなりしっかりするタイプなので、もしかしたらエリナ以上に祖母の有栖川教授に似るかもしれない。
ただしそれらの事はまだまだ先の話。今しばらくはコミュ障な残念女子大生である。
なお、エピローグ直後は顔を真っ赤にしながらもマウントをとろうとした結果真っ先にダウンする事になった。
『三好ミーア』
LV:70 種族:エルフ・覚醒者
筋力:96 (成長性:D)
耐久:96 (成長性:D)
敏捷:124 (成長性:A)
魔力:127 (成長性:A)
スキル
『土木魔法』
『水氷魔法』
『魔力節制』
備考
本作のヒロインその3。初登場時の闇が垣間見えながらも知的な美女であった姿は遠い昔。様々なしがらみが消えた結果、今や1匹の変態である。
かつては姉への愛憎入り混じったコンプレックスも9割9分愛しか残っておらず、同じくコンプレックスを抱いていたエリナにも同様。
そして姉側の存在かと思いきやそうでもない、珍獣認定していた京太に対しても同等の好感度をもっている。
恐らく教授の計画で最も得をした人。以前から概要だけは聞いていたが、暴走特急となって体当たりしようとしては直前でヘタレていた。
エピローグ直後はもはやその辺りのブレーキもハンドルも消えたので、ただの変態として無双した模様。アイラが真っ先にダウンした理由の半分はこの人。
レベル上限は意外とそこまで高くなかったが、魔力の制御力の高さはまだまだ伸びしろがある。
『大山雫』
LV:25 種族:ドワーフ・覚醒者
筋力:51 (成長性:B)
耐久:49 (成長性:B)
敏捷:44 (成長性:D)
魔力:48 (成長性:D)
スキル
『魔力付与・鉄』
『魔工術』
備考
今作のヒロインその4。赤毛低身長巨乳三白眼少女。
京太に対する印象が愛花ともども二転三転した結果、格好良い所も格好悪い所も、そして普通の所も見せられた結果ファンガール兼恋人になった。
言い方を変えると、ギャップ萌えにやられた。
彼女の夢であった実家の工場のたて直しは、ある意味成功する。ただしかつての自転車の部品工場ではなく、魔力を帯びた武器防具の製作所として。
テセウスの船案件に思えるが、本人や工場の人々も特に気にしていない。いつの間にか実質工場を乗っ取られていた父親はこっそり泣いた。
現在は『インビジブルニンジャーズ御用達店』という事もあって、更に人気上昇中。ただし本人はその事を言われると不機嫌になる模様。ネーミングセンスって大事。
エピローグとその直後では、これまでの言動とは違いかなりの『乙女』っぷりを見せる事になった。
『毒島愛花』
LV:28 種族:人間・覚醒者
筋力:46 (成長性:D)
耐久:45 (成長性:D)
敏捷:55 (成長性:B)
魔力:58 (成長性:B)
スキル
『呪毒魔法』
備考
今作のヒロインその5。黒髪ロングスレンダー正統派美少女。
京太に惚れたきっかけは雫と同様。最初は『少し頼りない人』。ダンジョンでの姿を見て『頼りになる人』。その後の日常では『頼りになるけど変な人』。そして、デーモンとの戦いで『凄い力を持つだけの普通の人だけど、頑張れる人』と認識が二転三転した結果。
一方的に恨まれていると勘違いしていた両親や、疎遠になっていた兄姉とも最近は仲直りが出来ている。まだまだぎこちないが、いずれ普通の家族仲に戻れるかもしれない。
覚醒者としてはいたって普通の才能だったが、京太のパワーレベリングと雫の作業を隣で支え続けて来た事。そして様々な毒や呪いに関する魔道具を見た事で『呪毒のスペシャリスト』となった。
今の彼女は、素材さえ揃える事ができればバシュムの毒すら再現可能である。ただし、ほぼ使い捨て。
エピローグ直後は無自覚に小悪魔とサキュバスを反復横跳びしていた。
『有栖川エヴァ』
LV:82 種族:エルフ・覚醒者
筋力:137 (成長性:A)
耐久:128 (成長性:B)
敏捷:144 (成長性:A)
魔力:147 (成長性:A)
スキル
『力の赤帯』
『魔法薬学』
『魔力節制』
固有スキル
『時空の魔女』
備考
アイラ達の祖母にして大学教授。そして京太達『インビジブルニンジャ―ズ』のスポンサーとも呼べる存在。
見た目は20代の美女だが、年齢は71歳。亡き夫に操をたてている事もあり、彼女が次の恋を見つける可能性は低い。なお、エルフの寿命を考えると71歳はまだまだ小娘扱いされる歳なのを、まだこの世界の住民は知らない。
凛とした女性ながら恋バナ好きな一面もある。アイラ達の将来を不安に思っており、自分が寿命で死んだ後がどうなるか気が気ではなかった。重ねて言うが、まだこの世界の住民はエルフの寿命をよくわかっていない。
その辺りの不安が京太の介入によりほぼほぼ解消された事もあり、彼を『婿殿』と大いに認めている。同時に、アイラ達の引き受け先として他にいないと。その辺りは息子のエリックも同意見だったりする。
また、アイラとミーアが別々に結婚生活できるとも思えず、何よりどちらも初恋を引きずり過ぎてやらかすタイプ。しかも初恋の相手が従妹と結婚となれば、絶対に後々2人は『もう恋なんてしない』と生涯を1人で過ごすのが目に見えていた。
そうなれば、確実にどこかで野垂れ死にする。そういった理由もあり、『ハーレム計画』を実行に移した。
なお、倫理面におけるブレーキはこの計画においては存在しない。貴族出身なのもあるが、現代では英国でも重婚は禁止である。つまり、単に教授が『愛と生活できる能力と環境さえあればOK』な価値観というだけ。
そんな本人の考えとは別に、婿殿の功績やら何やらが多方面に広がった結果、状況証拠からいつの間にか『プロフェッサー』として知る人ぞ知る裏のフィクサー扱いされていたりする。その事をまだ彼女は知らない。
『山下博と愉快な仲間達』
備考
最初はクランではなくギルドと名乗り、鼻で笑われていた『ウォーカーズ』。今や世界に名を轟かす覚醒者組織の創設メンバーである。
実際は働いていた会社が潰れた猫耳の青年が、幼馴染や妹。そして妹の友達と立ち上げた小さなグループであった。それが紆余曲折の果てにここまで成長したが、そこには間違いなく本人達の努力も大きかっただろう。
『錬金同好会』、『ダンジョン庁』、『自衛隊』。そして『インビジブルニンジャーズ』とも関係があり、表の住民裏の住民問わず注目度は高い。
現在彼らは初心者冒険者の支援をしつつ、覚醒者と非覚醒者の架け橋となろうと努力している。この物語は矢川京太と現代ダンジョンの話である為、その辺りのゴールには辿り着いていない。
それでも、彼らは架け橋となる為の長い道のりを歩き続ける。
『ダンジョン庁』
備考
赤坂雄介部長率いる、覚醒者を含めたダンジョンに関する問題全てに対応していく政府組織。またの名を苦労人集団。
『ウォーカーズ』と連携して覚醒者と非覚醒者の溝を埋めようとしながら、それ以外にも様々な問題を並行して処理している。
職員達は皆他の省庁で『能力はあるが人格がうちに向いていないから』と送り付けられた問題児達。それでも国を思う気持ちとやる気は十分な精鋭達である。そうじゃないとブラックを超えて漆黒な業務についていけないとも言う。
最近は『錬金同好会』とも協力関係を築いたが、こちらに対しては動向に警戒中。日頃の行いって大事。
異世界への自衛隊派遣が成功し、向こう側の地脈が安定化。今後は日本にダンジョンが増える可能性はかなり低くなったものの、まだまだ油断はできない。
また、異世界も『ダンジョンの先なのだし、そっちからも人出せませんか?出せ』と外務省始め色んな省庁から催促されている。他の省庁も大半がブラックであった。
もしかしたら、赤坂部長からどこぞのプロフェッサーに話が行くかもしれない。
『錬金同好会』
備考
謎多き錬金術師の集団。『ZZ計画』という、人類を新たなるステージに導くか、あるいは人類に終焉を与えるか。どう転ぶかも不明の計画を極秘裏に進めている。
表向きは医療関係にその技術を惜しみなく提供し、社会的な地位を得る一方。ラブドール型ゴーレムを異様なまでに安い値段で販売している。その為、社会からの評価はかなり2分されている模様。
はたして彼らの思惑は……『ZZ計画』とは……!
と、疑念を抱く者は多い。実際は単純に『理想のホムンクルス嫁とラブラブ生活したい』だけの集団である。
『ZZ計画』とは『全人類がホムンクルス彼女彼氏をもったら、全員同類だよね?計画』の略。後にこの計画を知った赤坂部長は頭を抱え、同時に胃壁に深刻なダメージを受けた。
この計画は描写こそあまりされていないが、既にかなり進行している。日本の独身男性の内3人に1人が彼ら特製のラブドールゴーレム彼女を持ち、覚醒者の独身女性も5人に1人がラブドールゴーレム彼氏を持っているほどだ。
徐々に海外にまでその魔の手は伸びており、近い内に出生率へ大きな打撃を与える事だろう。
彼らのトップである会長の正体は本田警視長。そしてナンバー2である副会長は十文字最高裁判所判事という、非常に高い社会的地位の人物達であった。
それぞれ性癖は『ブ□リー』と「ケモ度3ケモナー」である。
世も末だった。
『自衛隊』
備考
『覚醒の日』以降、数々の難局から日本を守って来た者達。
元々少なかった人数が戦闘への恐怖から離職者が大量発生し、更に殉職者も出てきた事もあって深刻な人材不足になっている。
その分、残っているのは『ガンギマリ』かつ『精鋭』ばかり。同好会の協力もあって装着型ゴーレム『金剛』の開発もあって、今後のダンジョン管理が飛躍的に安全かつ効率化する可能性が高い。
丸井陸将がそういった方面に対応する間、門倉海将が『ミノタウロスの迷宮』及び『アトランティス跡地』の監視と管理を行っている。
この2人が健在な内は表出化しないだろうが、自衛隊にも様々な思惑が飛び交っている様で……それらが言葉以上の武器を使う日は、今の所ない。
なお、人材不足だけではなく組織全体が金欠でもあったりする。
『ドラゴンキラー隊』
備考
平均90オーバーの最精鋭部隊。陸自の最高戦力にして、最強の覚醒者集団。
実働人数はたった4人だが、最初期から強力なモンスター達と死闘を繰り広げた猛者達である。
他の才能豊かな覚醒者自衛隊員は離職し別の職に就く中、彼らはそれぞれの理由で戦い続けた。
メンバーは『剣士:宮本織部』『斥候:不死川宮子』『壁役:田辺ラインハルト』『後衛:西園寺康弘』である。
この内不死川は女性初の総理大臣を目指しており、西園寺は神話に名を連ねる事を狙っている。丸井陸将としてはどうにか彼らの願いを叶えようと、方々を走り回っている。
功績を考えれば、案外10年もしたら叶うかもしれない。
『蛮族3人娘』
備考
平均レベル80以上の戦闘集団。3人とも容姿端麗な女子高生だが、本質は血に狂う殺戮者である。
その事を自覚し、『殺人』を最後の一線として己を律し生きてきた。もしも『覚醒の日』がこなければ、自分達の本質に蓋をして品行方正に天寿を全うしたか、あるいは枷が外れて仲間同士で殺し合っていただろう。
彼女らの事を詳しく書いてしまうと、物語の主役が変わってしまうキャラの濃さ。その為、名前すら本編には出てこなかった。
特徴はそれぞれ、
『ツーサイドアップの大剣使い。実は大剣は大砲にもなる。低身長巨乳のハイテンション美少女。実は3人の中で1番ドライかつ、最後の一線に近い位置にいる』
『エルフ耳の神官風魔法使い。白魔法の使い手で回復、防御、支援が得意。豊かな金髪に穏やかな顔立ちの爆乳美少女。ツーサイドアップの子に惚れている……かも?』
『灰色髪をポニーテールにした大鎌使い。自身の影を狼や大鷲などの使い魔に変えられる。知的な印象の美少女だが留年生。理由は勉強嫌いと冒険者業に熱中していたせい』
である。身長はポニテ≧エルフ耳>>>ツーサイドアップ。
どことは言わないが大きさはエルフ耳>>>ツーサイドアップ>>越えられない壁というかもはや壁>ポニテ。
共通の友人である赤坂勇音の事を自分達の同類と認定しつつ、それでも社会で平気で生きていけそうな精神性に若干の憧れと達観を抱いている。
ツーサイドアップの少女は片腕を失うも未だ人である事を実感し、彼女らは今日も元気に笑い合っている。
なお、いつの間にか赤坂部長の子飼い扱いになっており、彼の胃壁がゴリゴリ削れる原因でもあるが彼女らは気にしていない。
『赤坂勇音』
備考
対人特化としか思えないスキルばかりの覚醒者。真面目な性格もあり、冒険者ランクは『C』。だが、関わって来た仕事の重要性は『Aランク候補』達にも引けを取らない。
赤坂雄介の1人娘であり、かなりのファザコン。ただし常識の範囲内のファザコンでもある。常識という言葉を考えさせられる存在であった。
スキルによる変身を何度も使っている事もあって、偶に自分の姿を忘れかける。だが、友人達や家族の事を思い起こせばすぐに元の姿へ戻れるので今の所は問題ない。
薄々と自分の精神性は常人とかけ離れていると理解しているが、それでも『だからどうした。私は私だ。愛する両親の娘で、3バカの友達で、学級委員長だ』と我を通せる強い心の持ち主。
シティシナリオならシリーズ通してラスボスできそうな能力者。ある意味、作中きっての『こいつがこの能力の持ち主で良かった』案件である。
元公安で現ダンジョン庁の職員である冴島。元駐日大使であるクリスの教育を受けた事もあり、順調に対人方面で技能を伸ばしている。闇落ちしたらやばい。
『Aランク候補』
備考
変態の巣窟その2。冒険者の中でも選りすぐりの猛者達であるが、揃いも揃って変人ばかりである。変人でなければ、ここまでの強さを得るだけのモチベーションは保てなかったとも言えるが。
強い力を得る事で、『ハジケた』人々。そして逮捕されないギリギリまでなら許される、そう。強者だからというスタンスな者も多い。
その分、社会への貢献はしっかりしている者ばかりだったりする。善良な変態達であった。善良でない、力に溺れた者達は『トゥロホース』に流れた。
妖怪褌爺や、UMA星条旗ブーメランオヤジ。その他にもドMお嬢様やドM男装執事、ケツ毛マッチョビキニアーマーおじさんやムキムキサンバアマゾネス等、多種多様な性癖の者達が揃っている。
これらの枠に入れられ、矢川京太はちょっと泣いた。林崎エリナは負けていられないと『インビジブルニンジャーズ』の旗と襷を用意しエア法螺貝を吹いた。
●登場モンスター
※『Aランク』
『ムシュフシュ』
大蛇の頭に胴体。サソリの尾に獅子の前足と猛禽類の後ろ足。1対の角と深緑の鱗、そして土色の外骨格を纏う人類最古の竜種……に、似たモンスター。
その能力は神話のソレに匹敵し、吐き出す毒の霧は数キロ先の人間をも殺す。また、尾の強度は戦車砲すら弾き返すほど。
『鬼武者』
朱色の皮膚に1対の角。2メートルを優に超える巨体に、武者のごとき鎧と刃渡り1メートル以上の大鉈を装備した鬼。
凄まじい身体能力と戦闘技術を持ち、甲冑組討ちすら行う。とにかくタフであり、凄まじい強靭な肉体を誇る。
※『Aランク以上』
『ワイバーン』
絵に描いた様な飛竜であり、音速1歩手前の速度と鉄を容易く溶かす火球をもつ。
頭から尻尾までの長さはおよそ7メートル。機関銃すら弾く鱗を纏っており、背中に後述の『サクス』を乗せる事も。
『サクス』
白い兵士達。白い竜『グイベル』の鱗から生み出されている。
1体1体が『Aランクボスモンスター』と同等か少し下程度の身体能力をもち、全個体が情報を共有。そして融合体となる事で技量を含め数段上の強さになる事も可能。
※『ボスモンスター』
『バシュム』
筋力:80
耐久:80
敏捷:60
魔力:120
スキル
『全なる呪毒』
古今東西全ての毒と呪いを操る力。及び耐性。
『大海の怪物』
海上、あるいは海中での戦闘時全ステータスを倍加。
『眷属召喚』
バシュムに匹敵する能力の大蛇を数千単位で一斉召喚する。制御はできずバシュム自身さえ攻撃する為捨て身の切り札。
備考
本編では不遇だった超巨大モンスター。元々は帝国の海軍がもつ秘密の港の防衛。及び荷の運搬を手伝っていた。
万が一このモンスターがゲートの外に出てきた場合、海の3割は支配下に置かれる可能性がある。
『酒吞童子』
筋力:90
耐久:80
敏捷:90
魔力:80
スキル
『鬼山の総大将』
自分が支配するダンジョンにいる間、全ステータスに大幅補正。
『四天王の献身』
背中から『Aランクボスモンスター』相当の膂力をもった腕を4本生やす。
『狂乱の鬼火』
自身の稼働限界時間を減らす代わりに、非常に強力な炎を放出する。
備考
大江山の総大将と同じ名を関するモンスター。
当然自我はないが、どこか戦いを楽しむ気配を放つ。実は毒が弱点。また、燃費の問題で1度眠ると滅多な事では起きない。そして好奇心旺盛で、見た事がない食べ物や飲み物は取りあえず口に含み情報をとろうとする。
ただし、ダンジョン内では飲食しない上に、睡眠もとらない。
『グイベル』
筋力:400
耐久:500
敏捷:300
魔力:1000
スキル
『地脈の支配者』
その名の通り、地脈への干渉、及び支配が可能。集中すれば支配下の地脈の上にいる者を強制転移する事もできる。
『白の移動要塞』
鱗をモンスター『サクス』に変化させ、使役が可能。また、情報も共有する。サクスが毒や呪いを受けた場合、その耐性をグイベルが得る。
『迷宮創造』
ダンジョンを作り出す力。その性能は帝国産の物に匹敵する。ただし、グイベルが死亡すればそのダンジョンは消滅。その土地は元の状態に戻る。今回の場合、ホロファグスのダンジョンに回帰する。
『白の竜人』
筋力:200
耐久:200
敏捷:250
魔力:150
スキル
『魔竜の外装』
グイベルを纏う能力。魔力と時間さえあれば何度でも可能。また、グイベル時に作り出したダンジョンの支配権をもつ。
備考
帝国が作り出した最終兵器。開発時の目的は反乱を起こした諸侯への対策であったが、完成時には異世界侵略への前線基地も役目に含まれていた。
だが、その機能が活躍する前に帝国は崩壊。指揮権を持つ者もいなければ、守るべき土地もない。
配下のワイバーン達を連れ西へ東へと主である帝国を探し、しかし終ぞ見つける事はできなかった。海の底までは、わからなかったのである。
そして、日本という故郷に似た土地の魔力を感じ取ったグイベルとドライグは、それぞれ帝国に反乱していた諸侯管理下のダンジョンを奪取。ゲートを確保し、日本への道にした。
2体の竜の願いはどちらも同じ。故郷へ帰り、主に再会する事のみ。
●大まかな流れ
『アメリカが日本で転移ゲートの実験を行う。結果、アトランティス帝国と日本の地脈が似ていた事もあってダンジョンと接続』
『それにより日本に覚醒者やモンスターが出現。後に覚醒の日と呼ばれる』
『半年後、日本各地でダンジョンからモンスターが溢れてきた。ダンジョン庁が設立し、冒険者制度も暫く後に開始』
『覚醒の日から2年後、京太が冒険者に。エリナと出会い、『インビジブルニンジャーズ』結成』
『その約半年後、白と赤の竜がダンジョンに襲来。のっとり、日本をアトランティス帝国と誤認し奪還のために準備し始める』
『Aランク候補達、及び自衛隊により竜達の討伐。海自による異世界派遣でアトランティス帝国跡地の地脈異常が解消され、日本にこれ以上ゲートが繋がる可能性はなくなった』
『更に数日後、CIA長官によりファッジ・ヴァレンタイン大統領が暗殺される。アメリカのやらかしは、魔道具による人体改造の情報と共に闇へと葬られた』
●Q&A
Q.結局、どうして日本と異世界のダンジョンが繋がったの?
A.ダンジョンの正規の出入口が塞がれると、非常用の転移門が起動する仕組みになっていました。しかし転移先の帝国が消滅。どことも繋がらない状態だったのが、米国の実験により日本との道ができ、その上日本がアトランティスそっくりの地脈だったせいです。
Q.大統領が人体改造に使っていた魔道具はどうなったの?
A.
赤坂部長
「大統領がこの様な場所にいたわけがない!つまり、この落ちていた魔道具は誰の物でもない!というわけで日本が回収しますね」
CIA長官
「ちょっと『友人達』に電話するね」
赤坂部長より偉い人達
「アメリカにはたくさん借金があるからね!その減額の為に、魔道具は全て米国に貸し出そうね!」
赤坂部長
「ファッ●。でも借金の減額とあくまで『貸すだけ』という事で。というか、アレ元々借金のかただったんですけど」
CIA長官
「まあ、今後の事は後の者がなんとかするか。私は忙しい」
Q.CIA長官って、1.5キロも先に狙撃できたんだ。
A.あの人、能力的には赤坂部長にゴル●13足したみたいなものなので。アメリカの諜報機関トップですから、能力はもりもりです。ただ運がすこぶる悪いだけで。
Q.結局、クリスさんの元上司って長官だったの?
A.はい。クリス元大使が山下さんと同行して海外に行っていた時、ことごとく刺客がくるタイミングを知っていたのは長官からのリークです。あと、元大使はもとCIAでもあります。
Q.エピローグで可決された一夫多妻制度。滅茶苦茶反発ありそう。
A.はい。たぶん国会前では大規模デモが起きていますね!
教授
「私達には関係ないですね。ヨシ!」
Q.ダンジョンを封鎖した大賢者って、まさか『心核』に関係が?
A.実は全くの無関係です。京太はガチでただの『野生のヤベー奴』なので。
Q.京太の子供達ってどれぐらい強くなりそう?
A.まだ当分先の話ですが、
エリナさんとの子は『風遁と空間を操る次代の里長忍者』
アイラさんとの子は『視界内の物事なら全て見通す大錬金術師』
ミーアさんとの子は『地脈にまで影響を与える大地の守護者』
雫さんとの子は『母親以上の魔工職人。現代の鍛冶神』
愛花さんとの子は『風に毒と呪いを乗せる死神であり豊穣の使徒』
って感じになるかと。総じてかなり強い覚醒者です。
なお、ないでしょうが万が一教授との間に子供が出来ると『時空の錬金術師』となりアトランティス帝国のダンジョンに匹敵する性能の迷宮を作れる様になります。塩から兵力がジャンジャカジャンジャカ。
京太がSSR覚醒者なのもありますが、それ以上に『心核』の影響が強いですね。それもあって、子供までSSR確定です。
●●年後の赤坂さん
「やはり、プロフェッサーはこれが目的で……!」
●●年後の有栖川教授
「ひ孫の結婚式までは死ねん。あとひひ孫を抱っこしたい」
Q.そのひ孫はいつできますか?
A.
教授
「ひ孫はいつできますか?」
京太
「僕らまだ学生なんですけど!?」
エリナさん
「避妊、実際大事!家族計画はしっかりとだよ!」
雫さん
「そうだな!!」
Q.ダンジョンはまだ日本に残るの?
A.はい。新しく繋がらないだけで、既に繋がってしまったのはそのままなので。
どうにかダンジョンの『モンスター生成機能』を止めない限り、戦いは終わりません。
●おまけ
白蓮とブラン。そしてサナ
───時は、京太が教授の術中にはまり包囲される少し前。
「ふへへ……」
我ながら、気持ちの悪い声が出た。
エリナさん……始めての彼女から貰ったメールを何度も見返し、ようやく返信を送った後。これからのめくるめく桃色の青春に思いをはせればこうもなる。
いやぁ、どういうデートプランを組もうかなぁ。キスって最初のデートでしちゃっても良いのかなぁ。え、『ABC』で言う所の『C』って、付き合い始めていつぐらいがベストなんだろう……!
やべぇ、妄想が止まらない。頭にはあの天真爛漫な笑顔と、その下にあるお胸様ばかりが浮かんでいた。
どうやら、思っていた以上に自分は煩悩の塊だったらしい。
だけどしょうがないよね!男の子だもん!
謎の言い訳をした後、これ以上悩んでいてもしょうがないと誰かに相談する事を決意する。
だが、誰に?教授……は、流石に恋人の祖母に聞くのはなぁ。アイラさんも従姉だし。ミーアさんは論外。
かといって両親に話して、騒がれたり揶揄われたりするのも嫌だ。こういう時は共通の友人である、愛花さん達に……いや、この時間は流石にまずいか?
困った。相談できそうな人がいない。
色々と悩むも、こうなったら答えを聞けずとも話を聞いてさえくれれば良いと思いクローゼットを開く。
ボストンバッグを取り出し、そこから2体のゴーレムの頭部を取り出した。
そして服よりも木材やら鉄板の方が多いクローゼットから幾らかの木の板と錬成陣を取り出し、子供ほどのサイズの体を作り出す。
『白蓮』と『ブラン』の頭部を、即席のボディへと接続した。騎士の頭に不釣り合いな木製の体は、なんともマスコットめいた雰囲気をしている。
「白蓮。ブラン。悪いけど、ちょっと話を聞いて」
そこから、悩み───というより、惚気を一方的に喋った。
後から冷静になると、かなり気持ちの悪い……あるいは哀れな光景だった気がする。思っていた以上に、自分は疲れていたし浮かれてもいた様だ。
だが意外な事に、白蓮達は時折頷いてくれたり、逆に訂正する様に首を横に振ってくれたのである。
核である『ホムンクルスもどき』に自我なんてないはずだが、何とも人間くさい仕草であった。
約30分も喋って、ようやく落ち着く。
「ありがとう、ごめんね。2体とも。喋ったらちょっと落ち着いた」
そう言って軽く頭を下げたら、白蓮はサムズアップをし、ブランは両手を前に出して『お気になさらず』とばかりに首を振った。
何というか、妙な学習の仕方を2体ともしてしまった気がする。まあ、こういうリアクションをしてくれるのも悪くない。
もう1度礼を言ってから簡易ボディから切り離し、ボストンバッグへと戻す。今度、ちゃんと白蓮達の専用ボディも修理しないと。
デートについては、なるようになれ、だ。スッキリした気持ちで、ベッドで横になった。
まあ、それでも緊張とかはあったけれど。布団を被って20分もすれば眠りにつけたので問題ない。
そして、妙な夢を見た。
自分を優しく起こしてくれる、長い黒髪に見事なお胸様をした美人メイドさん。
そして、着替えを手伝ってくれる白髪をボブカットにした、こちらも御立派なお胸様のメイドさん。
2人の美女にドギマギするのだが、妙に見慣れている気がしてきょどったりはせずに済んだ。
黒髪のメイドさんが、無表情のまま口を開く。
「マスター。私から言える事はこれだけです」
「は、はい……?」
「纏めて抱けばよろしい。それで解決します」
「なんて?」
無表情のままビシッとサムズアップするメイドさん。
え、どういう事?
「私からも、まだ若輩の身ながらアドバイスを」
「あ、はい」
今度は白い髪のメイドさんが、こちらも無表情でピースをしてくる。
「マスターの体力は無限大です。どうにかなります」
「だから何が?」
心の底から意味がわからない。そもそも誰なの、この2体。
……体?2人ではなく?
自分の感想にまで疑問を抱いていると、ドアを開けて更にもう『1体』増える。
どこかで見た覚えのある、長い金髪をサイドテールにした少女。ボンキュッボンの魅惑的な肢体を、ティン●ーベルなみに露出の高い妖精みたいな服で覆った彼女。
どういうわけかその子……子?までも無表情で、こちらに近づき手を握ってきた。
「一緒に住める日を楽しみにしている。毎日の補給をよろしく、我が土地」
「いや人間ですけど?」
いつから僕は土地になったのだろうか。
疑問が尽きない中、だんだんと意識が浮上していく。ああ、夢から覚めるのだと自覚した瞬間、視界には知っている天井があった。
遅れて、スマホのアラームが鳴る。朝がきた様だ。
「……なんか、変な夢を見た気がする」
どういう夢だったかは思い出せるのだが、あの3体の顔がよく思い出せない。美人だったのは、確かなのだけれど。
まあ、今はそれよりこの後の祝勝会である。エリナさん……愛しの彼女と、そして仲間達と勝利の美酒に酔うのだ。まあ、酒はアイラさん以外飲まないだろうけど。
ルンルン気分で準備をしている間に、夢の記憶はどんどん薄れていく。
「いってきます」
クローゼットの中の白蓮達にそう告げて、自室を出るのであった。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
この話をもって、ひとまず本編は完結となります。こうして最後までやってこられたのも、読者の皆様のおかげです。
また、後書きで何度か書かせていただいた通り今後も今作の番外編は毎週土曜日に投稿させていただく予定です。その為、小説家になろうの設定上は完結マークをまだつけない事をご了承ください。
そして、本日より連載開始する『転生貴族は乱世を生き残りたい~前世知識×魔法でどうにかこうにか~』もよろしくお願いします。
改めまして、ここまで本当にありがとうございました!どうか、これからもよろしくお願いいたします!