第七十五話 三好ミーアは特別でありたい
第七十五話 三好ミーアは特別でありたい
誰がどう見ても、三好さんは酔っぱらっている。
覚醒者は普通の酒では酔わない。肝臓が強化されているのか、はたまた別の理由なのか。
原理は未だ不明であるが、それだけは事実である。ネットやテレビにて、飲兵衛の覚醒者が愚痴をこぼしているのを度々見る。
万が一、このノンアルのラベルが何らかのミスで貼られた物で中身が本物のお酒だったとしても、この様に酔っぱらう事はないのだ。
一応、『スキルで作られた魔酒』なら酔えるはずだが……それらしき魔力をこの液体から感じない。
となると、もうただのプラシーボ……姉妹揃って、世の飲兵衛な覚醒者達が泣いて羨ましがりそうな体質だ。
いや、体質ではなく精神性か?
「ひっく……!姉さんは凄いんです。塾をサボるどころか自主勉もしていないのに、テストではいつも満点で。それどころか塾をやめる為のパワポまでいつの間にか作って……どうしてそんなにテストの点数が良いのか理由を聞いても、私にはよくわからなくって……本当の、天才なんです」
何やら、自慢なのか愚痴なのかわからない話が始まった。
取りあえず、机に置いてあったティッシュで三好さんの鼻水を拭く。
はい。ちーんしてください、ちーん。
……異性に触れているのに、まったく嬉しくない。
「そう、ですね」
「エリナさんも、特別です。運動神経が凄く良いんですよぉ……!覚醒者になっていなければ、きっと剣道や空手の大会で幾つも賞をとって……将来はオリンピックにだって、出ていたはずなんです」
「ええ。僕もそう思います」
面倒なので取りあえず肯定しているが、嘘ではない。
2人ともちゃらんぽらんなくせして、才気あふれる人達だ。まだ短い付き合いの自分さえ、わかってしまうほどに彼女らは何らかの形で天才である。
覚醒者としての才能に恵まれていなかったら、僕なんかがアイラさん達と関わる事は一生なかったはずだ。
「お婆様だって、行動力があって……どんな事にも全力で、それで結果を出して……矢川君も、なんかわかんないけど強いし……!」
「えっと、恐縮です……?」
「でも頭とメンタルは凡庸で……かと思ったら特別な経験をしてきたのか、変に思いっきりが良い変人で……珍獣で……!」
誰が珍獣か。
「どうして私はそうじゃないんですかぁ!」
突然叫んだかと思えば、ノンアルビールを一気飲みする三好さん。
そして無言でこちらにグラスを向けてきたので、おかわりを注ぐ。
「私だって特別になりたかったのに……!『母さん』が認めてくれる様な、天才になりたかったのに……!」
ねえ今地雷の起爆スイッチ押さなかった?
三好さんの口から出て来た『母さん』という単語に、背中を冷や汗が伝う。
「私が、あの人と最後に話したのは、両親が離婚した時でした……!」
いけない、地雷を直づけしてくる気だ!
これ以上喋ってほしくないが、無理矢理口を塞ぐのは流石に気が引ける。追加のティッシュで出ている涙や鼻水を拭う事ぐらいしかできない。
「その時、どうして姉さんだけ連れて行くのって。どうして私も連れて行ってくれないのって、聞いたんです。私も、うう……!母さんと一緒がよかったからぁ……!馬鹿みたいですよね?父さんは何も悪くないのに、それでも、母さんが浮気したって信じられなくって……」
「……年齢を考えれば、仕方がなかったかと」
「それでですねぇ!母さんはぁ、私達にこう言ったんです……!」
唇を濡らす様に、彼女はグラスを傾ける。
『アイラは私に似て頭が良いけど、ミーアは父親似でそこそこ止まりじゃない』
「って」
うわぁ……。
思わず口を『へ』の字にするが、幸い三好さんはこちらを見ていない。良かった。彼女のお母さんに対して顔を歪めたのに、今だと曲解されそうなので。
たしかご両親が離婚したのって、まだアイラさん中学生ぐらいの頃だよね?下手すると小学校高学年。
となると、その3歳下の三好さんは確定で小学生……。何歳だろうと親が子に言う事ではないが、それにしたって……。
そりゃあ有栖川教授もアイラさん取り上げるし、縁を切るか本気で検討するよ。むしろ離婚当初は更生の可能性に賭けていただけかなり甘いぐらいだわ。
「そこそこってなんですかぁ!器用貧乏って事ですかぁ!」
言葉を失っているこちらをよそに、三好さんが吠える。もしもマンションだったら、とっくに壁か玄関扉が殴られていそうな声量だ。
だが、この家は三好さんの1人暮らしかつ周囲に住んでいる人はたぶんいない。
比較的田舎で周囲に田んぼや空き地が目立つのもあるが、それ以上に少し車で移動すればダンジョンがある。行政が仲介して、こういった土地を安く冒険者に貸し出しているのだ。
近所も警察や自治体により解体が進んでいる空き家の様で、昼間から騒いでも近所から苦情がくる事はないだろう。
「たしかに何をやらせても秀才か凡才止まりですよ……!本当の天才には届きませんよぉだっ……!でも!でも、私は姉さんたちみたいな『特別』になりたいんですよぉ!そしたら……そしたら、きっと……母さんの事を、見返して……!」
音をたててグラスを机に置く三好さん。
かと思えば、突然ぽろぽろと泣き出した。
「……ごめんなさい」
「えっ」
「ひきますよね、こんな……私、何してるんでしょう。年下、それもゲストを家に招いておいて、自分だけお酒飲んで酔っ払って……あげくこんな愚痴……バカみたいですよね」
わぁ、情緒がやばぁい。
あと貴女が飲んでいるのはお酒じゃないです。ラベルを信じるのならノンアルです。
「母さんは、誰かに頼りたいし、頼られたかったんですよ……。そのくせ見栄っ張りな人でした。弱かったんです、色々」
ぽつぽつと、先ほどとは打って変わった様子で語る三好さん。
「私は母さんに頼られる存在になりたくって、頑張って。でも、結果は『そこそこ』扱い……。はは!そもそも、どうして私ってばいつまでもあんな母親に固執しているんでしょうね。こういう面倒な所が本当に嫌い。過去に囚われて勉強ばっかりで、周りにも上辺だけ人当たりよく接して。実際には親友も恋人もいた事がない、そんな人生。あはは……あははは!……もう死のうかな」
ねえこれ本当にノンアルだよね?
再度、軽くなったビール瓶を確認する。そろそろ表記ミスを本格的に疑いたくなってきた。
実は、『精霊眼』でも見抜けない魔法の酒とかじゃあるまいな。
「私、見た目だけは良いと思うんですよ。でも、本当に見た目だけ。中身がともなってない……上っ面だけの存在。本質がでちゃっているんですね、容姿に……」
「……その、何と言いますか」
本音を言うと、もう『元母親』の事なんて忘れてしまえば良いと思う。
だが、それが簡単に出来ないから苦しいのだ。思い出したくない過去の10や20、生きていればあるもので、自分だって忘れられない。
内容は、氾濫で見た死体の山だったり、授業中にミスして恥をかいたとかピンキリが激しいけども。他人から見た事の大小など関係ない。自分にとって許せない出来事は、いつまで経っても心から離れてくれないものである。
そんな事を、たかが15年生きただけの小僧が語る事でもない。人より多少変わった経験はしているけども、だからと言って人生経験豊富というわけでもないのだ。
だから、きっとこの人に言うべき事は。
「貴女は、十分に特別ですよ」
これぐらいしか、浮かばなかった。
「気を遣わせてしまいましたね……いいんですよ。貴方の様な本当の特別が、私みたいな負け犬の遠吠えなんて気にしなくっても……」
「気を遣っていないと言ったら、嘘になります。でも、本心でもあるんです」
普段なら、こんな風にハキハキ喋れない。少なくとも三好さんには。
でも、空気に酔っているのは自分も同じなのかもしれない。思いのほか舌がよく回る。
「三好さんはこれまで、ずっと頑張ってきたじゃないですか。継続は力なりって言えるのは、継続できる事自体が凄いからです。積み重ねて、その努力を血肉にしてきた貴女が特別でないわけがない」
「貴方に私のなにがわかるんですかぁ……!私よりも年下なくせに……!」
こちらを睨みながらグラスを突き出してきた彼女に、ノンアルビールを注ぐ。
そして、空になったビール瓶を机に置いた。
「僕は、三好さんの内面についてそれほど知りません。ですが、この家を見たら貴女が私生活でもしっかり者だという事はわかります。……酔っぱらっている今は、別として」
ピカピカに磨かれたフローリングの床に、少しのゴミしか入っていないゴミ箱。冷蔵庫には色んなメモ書きとチラシが貼られているが、無秩序な感じはない。几帳面なほど向きが揃えられている。
食器も綺麗にしまわれているし、机や椅子も目立った汚れや傷はない。玄関からリビングまできっちり掃除がされていたし、庭だって目立った雑草はなかった。
学生の1人暮らしがどれぐらい大変なのか、自分は知らない。だが、彼女は大学生と冒険者という二足の草鞋を履いている。
母親に家の事を任せっきりの自分とは、雲泥の差だ。
「人は誰しも特別だ、とは。今日だけは言いません。頑張ってきた貴女こそが特別だと、胸を張って言わせてもらいます」
「……頑張っても、報われなくちゃ意味ないんですよ」
「そうですね。貴女が納得のいく報われ方じゃなきゃ、意味を感じられないと思います。それでも」
床に片膝をついて、目線を合わせようとする。しかし、三好さんは机に顔を伏して瞳を隠してしまった。
構わない。寝てしまったわけではないと、ピクピク動く長い耳でわかるから。
「僕は貴女の努力を何度だって肯定します。三好さんは、頑張ってきた人だ。誰がなんと言おうと、貴女は特別な人です」
「………」
「僕は貴女を尊敬します。少し危うい所があるけれど、それでも三好さんは前を向ける人だ。それに、貴女がお母さんに執着めいた感情を持っているのも……」
一瞬だけ、言葉にするかを迷う。
今考えている事を言うと、もしかしたら余計に死んだ母親の呪縛を強めてしまうかもしれない。
でも、思い直す。
この人は、たとえ1歩が小さくとも、立ち止まってしまう事があっても。
自分の足で歩ける人だ。
でなければ、ここまで来られるはずがない。碌に彼女の事を知らない自分でも、それがわかるぐらいに凄い人なのだから。
「それは、貴女が優しい人だからです。愛が、深い人だからです」
「……重い女って、言っていますか?」
「どうでしょう。僕も恋人がいた事ないので、わかりません」
笑ってごまかすしかない。自分の恋愛経験など、小学校や中学の時に告白すらできずに失恋した事とか、ゲームや漫画から学んだ事だけ。
とてもじゃないが、人に語れるものなどない。それが恥ずかしくて、自然と頬が熱くなる。
「でも、そうですね。三好さんほど誰かを愛する事ができるのは、どうであれ凄い事です。貴女を特別だと言える材料が、また増えました」
そこまで言って、頬の熱さが増してきた。
冷静になってくると、まるで口説いている様な言い回しである。
これはあれだ。ゲームとか漫画の受け売りが、思いのほかスルスル出て来てしまったらしい。泣き上戸と化した女性への対応なんて知らないから、無意識にそういう台詞を吐き出していたのだと思う。
これは恥ずかしい。穴があったら入りたい。
「……ミーアです」
「はい?」
「いつまでも三好三好と、私が今の両親と微妙な関係であると知った上で言っているのですか?」
「え、いや……すみません。異性の名前を呼ぶのに慣れていなくて……」
「姉さん達は名前で呼んでいるじゃないですか。やはり、あの人達が特別だからですか?」
「呼び方で人の価値を語るつもりはありませんが……わかりました。貴女の事も名前で呼びます」
「どうぞ」
そう言って、椅子に座り直すみよ……ミーアさん。
凛とした仕草で背筋を伸ばし、両手を閉じられた膝の上に置いた彼女。まだ赤い頬と、潤んだ目元。スタイルの良さと美貌も相まって、直視するだけで恥ずかしい。
さっきまで、顔から出るもん全部出していた残念美人とはまるで別人である。
というか、よく考えたら凄い状況だな。冷静になればなるほど、思考が乱れそうである。
「み、みー……」
「………」
「みー……!」
「蝉ですか、貴方は」
「ちが、その……んん!」
咳払いをして、姿勢を正した事で見上げる形になった彼女の顔を見る。
「ミーアさん。……これで、良いですか?」
「……許します。では、私も今後貴方の事を京太君と呼びましょう。心の中で珍獣と呼ぶ回数も減らします」
そんな風に内心では呼んでいたの?
地味にショックを受けているこちらを余所に、机に置いてあったもう1つのビール瓶を彼女は手に取った。
「では、京太君。私が貴方にお酌をしてあげましょう」
「は?」
「よく考えれば貴方はゲストでした。飲みなさい」
「ええ……」
まだ目がすわってるよこの人。
2本目のビール瓶……恐らくノンアルのそれの蓋を開け、グラスを押し付けてくるミーアさん。
彼女が並々とお酒……酒?お酒かノンアルか怪しい物を注いできて、こぼれそうになり慌てる。
「さあ、ぐいっと」
「……いただきます」
不本意だが、断ったらまた面倒ないじけ方をしそうである。仕方がないと、グラスに口をつけた。
僕、炭酸はそもそも苦手──。
「にっっが!?」
噴き出しそうになるのを堪え、グラスを見下ろす。まだ3分の2以上残った黄色の液体に、目を見開いた。
え、ビールってこんなに苦いの?それともノンアルだから?
父さんが美味しそうにビールを飲んでいる姿を見た事があるし、テレビやドラマでも大人は皆ビールが好きって言っていた。
でも苦い。とても苦い。なんか口の中が変な感じする。
もしかして、大人は全員味覚がどこかおかしいのではないか?
「ふふん。どうやらまだまだお子ちゃまですね。京太君は」
何やらドヤ顔を浮かべ、ミーアさんが自分のグラスを奪っていく。
この笑い方、アイラさんそっくりだな……などと、思っていたら。
「ん……」
「んん!?」
飲んだ。僕のグラスで、ミーアさんが。
こ、これ、間接キ、キス……!
「……実は私もこの味が好きではありません。ジュースの方が好きです」
「は、はあ」
「でも飲みます。なんか気分がふぅわふわ、しますので」
「それ本当にノンアルですよね?ちょっとどこかの研究機関に持って行きません?」
それから1時間ぐらい、彼女に付き合わされた。
大学の授業が大変だとか、講師や他の生徒の目がいやらしいとか、冒険者業は疲れるとか、同性からよく睨まれるとか、件のパーティーがうざいとか、アイラさんと一緒にお風呂入りたいとか。
よくもこれだけ溜め込んだなという愚痴を、噂に聞く『さしすせそ』で乗り切った。
ノンアルだと信じたいビール瓶が空になったので、ようやくこの飲み会?的なものも終わる。
まだ日は高いというのに、ベッドで横になりたい気分だった。
「では、僕は帰りますので。鍵はちゃんと閉めてくださいね?チェーンもですよ?」
「はい……」
「ゴーレムを起動させて、玄関や近くに置いておいてください。もしもの備えとして」
「はい……」
「……やっぱり僕が魔力を注いどくので、後で補充してください」
「はい……」
まだポヤーとしているミーアさんに、一抹の不安を覚える。大丈夫かこの人。
物置で待機していた石と木で出来たゴーレム達を起動させ、彼女を守る様に命令した後、玄関で靴を履く。
「じゃあ、僕はこれで」
「……京太君」
「はい」
ぐしぐしと、目元を擦った後。
まだ少し赤い顔で、彼女は上目遣いにこちらを見る。
「また……一緒に飲んでくれますか?」
「……いいですよ。つきあいます」
肩をすくめて、頷く。
これだけ残念な所を見せられれば、コミュ力がほんのすこぉぉし人より低い自分でも普通に接する事が出来そうだ。
ミーアさんは未知の存在ではなく、最近よく知るはめになった『残念美人目残念美人科』の一種である。
正直、この人と一緒に飲むのは面倒くさいけど。
目を見張る様な美人さんが、こうして満開の笑みを浮かべてくれるのだ。役得として受け入れよう。
「はい!じゃあ、また!」
「ええ。また」
そうして彼女の家を出て、扉からロックのかかる音がした後。
スマホを取り出し、アイラさんに電話する。着信が来るのを待ってくれていたのか、ワンコールで繋がった。
「もしもし、アイラさん。京太です。すみませんが、タクシーをお願いします」
『うむ、わかった。……随分時間がかかっていたが、大丈夫かい?一応、メールで軽く食事をしてから帰ると聞いたが……』
「問題ありません。少しミーアさんと会話が盛り上がってしまっただけです」
分解した『白蓮』の入ったバッグと、その武装を入れたケースを背負い直しながら答える。
流石に重いが、歩けないほどではない。
『……ふむ。嘘が下手だな、京ちゃん君。だが、君が問題ないと言うのなら信じよう。タクシーを向かわせるから、現在地を教えてくれ。エリナ君にも言っておく』
「ありがとうございます。……それと、調べてほしい事があります」
『……本気かね。君が言いたい事は察しているが、それは一般人が手を出す領域を超えている。警察に任せるべき事件だ』
「ええ、これは事件かもしれません。それでも、僕は『納得』がしたいんです」
『……良かろう。その覚悟を認めようじゃないか!では、今回のモンスターを使った殺人未遂。その真相を追っていこう。ふふふ、今後私の事は安楽椅子探偵とでも』
「いえ、それではなく」
『わっつ?』
何が悲しくて殺人未遂事件に首を突っ込まねばならんのか。
『覚醒の日』前なら自分を推理小説の主人公と勘違いして、馬鹿な事をしたかもしれない。だが、もう人の血を見るのは懲り懲りである。
警察に任せてしまえばいいのだ、そういうのは。自分が気になっているのは、
「アイラさんの家って……アルコール検知器とか、ありますか?」
左手に持つ、空のビール瓶。ノンアルと書いてあるそれには、数滴だが中身が残っている。
──なお、色々調べたがマジでただのノンアルコールビールだった。
……やっぱ似ているよ、この残念美人姉妹。
読んでいただきありがとうございます。
感想、評価、ブックマーク。創作の原動力となっておりますので、どうか今後ともよろしくお願いいたします。
Q.錬金術とかで覚醒者用のお酒って作れないの?
A.作れるか否かで言ったら、普通に作れます。錬金術だとあまり品質の良い物は作れませんが、『魔法薬』系や『酒専門』のスキルなら色んな意味でもの凄いのが出来ます。
なお、酒税法。魔法薬と同じ理由で申請しても却下されます。
作中日本の反社な覚醒者さん
「じゃけん密造酒(スキル産)を高値で売りましょうね~。金がない?実は覚醒者にだけ紹介できる高額なバイトがあってですね」