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序-1 幕開け
はじめまして
八百万の神が隠居し、奉神と呼ばれる次世代の神々が台頭している不死国
不死国は、人間や動物たちが住まう現代こと現国に溶け込んで存在していた。
不死国は、現国の鏡や水面、家具雑貨、自然物に映りこみ、存在を忘れさせることはない。鏡をのぞき込んだ時に映るものが、期待していた自分の姿ではなく、どこの国とも知れぬ花々溢れる町並みであったり、雨上がりの道の水たまりの向こう側にいる存在と目が合ったりと、日々のサイクルの中に混ざりこむ“不思議”に人々は徐々に慣れていった。
人々が慣れ始めたころに起きた『すべてが開く』現象をきっかけに、空知要の人生は徐々に動き始めた。