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愚者の証  作者: 帝国ゴリラ
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プロローグ

なろう初投稿。

システムむず過ぎやろガチで...


男は、罪人だった。大きな罪を犯した、大罪人だ。

その男は、小さな丘の上にいた。男は、不気味な仮面の奥から、どこか諦念を漂わせる虚ろな目で大きな屋敷を見つめていた。

そして、その男は、しばらくするとその屋敷へ歩いて行った。


やはりというべきか、男の歩き方は不気味で、気味が悪いものだった。全身で不審者感を表現しているその男は、当たり前のように屋敷の門番に止められるーーー事はなかった。

まるで男が透明人間か何かのように、門番は何のリアクションもせず、ただ眠そうにあくびをしている。

男はそのように屋敷の兵士や使用人を素通りしながら進み、一つの扉の前で止まる。少しためらった後、男は部屋に入る。

そこは寝室だった。屋敷に見合わず質素な内装が施されており、部屋の主が実質堅剛な性格が見て取れる。そして、そんな質素なベッドの上には、一人の少年が寝息をたてていた。





ーーーその男は、何度も死にたい、と思った。

世界とは、なんて残酷なんだろう。と何度も思った。

もうこんな事は辞めてしまいたい、と、何度も思った。

けれど、その度に自分が殺した彼らが、怨念となり、しかし実態を持っているかのように重く自分にのしかかる。逃げるなと、やり遂げろと、声をかけてくる。激励ともとれるその声は、呪いの言葉として自分に降りかかる。

いま、ここでコイツを殺せば、こんなに苦しまずに済むんだろうか。解放されるのだろうか。でなければ、自分がこれから進んでいく道は苦難に満ち、嘆き苦しむことになる…。

でも、どうせ出来ない。そんなことが出来たら、今、自分はこんなに苦悩しなくて済んだはずだ。だから、殺せない。だから、せめて、言葉だけでも。そう思って、男は口を開く。


ーーーーーいつか、お前に罰がもたらされるようにーーーー





罪人は、ひとり夜空の下で嗤う。

その笑い声は、やはり虚ろで、不気味だった。


カクヨムの方では80話くらいまで行ってます。

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