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テーマ詩集:ダンジョン

猫耳のガーゴイル

作者: 歌川 詩季

 シャチホコ的な。

 天井のない屋根に 巣をつくるガーゴイル

 つらがまえで損をして 猫耳でとりもどす


 翼が折れたら 地を()うと

 くちばしゆがめて笑うんだ

 鉤爪(かぎづめ)ひっかけ ぶらさがれ

 其処(そこ)()()だと忘れるな


 流れ着いたのは 女神が()てた街

 背骨のない魚が行き来する 大通り

 だからこそ こんな おまえは似合いさ

 (こけ)()した しっぽをきょうもかじるよ



 (はり)のとおらぬ屋根に 身を寄せるガーゴイル

 やけに屋内(した)がにぎやかで 猫耳をひっつけた


 翼が()げたら 泣き(わめ)

 石くれだからと強がるな

 鉤爪(かぎづめ)つきたて かきむしれ

 それが痛みだと忘れるな


 流れ着いたのは 悪魔をしゃぶる街

 瞳のないウサギを放し飼う 裏通り

 だけど でも どんな やつにもわたせぬ

 (とげ)のはえた 背中をきょうはまるめて

 新たなる萌えキャラ。

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― 新着の感想 ―
[良い点] ガーゴイルの本来の役目から考えれば、耳はあってもなくてもいい気もしますが、やっぱり可愛さは大事ですよね。次はウサ耳をお願いしたいです。
[一言]  長めの耳に角に猫耳。  どこを見ればいいのか迷いそうです。  案外可愛らしい顔をしているかもしれませんね。
[良い点]  >女神が棄てた街   背骨のない魚が行き来する 大通り   悪魔をしゃぶる街   瞳のないウサギを放し飼う 裏通り  このフレーズが、ガーゴイルのゴシック的な雰囲気を醸し出していて、と…
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