ホームルーム 先輩?再び?
連載ペースが落ちてますが頑張ります
ガタガタガタ!!
入学式会場から全員が各教室に戻ってきた。
僕が登校した時にはクラス全員が会場に向かっていたので誰がクラスメイトか分からない、とりあえず自分の席について様子を見ることにした。
実は、僕の席は窓際の最後尾、個人的には一番うれいし先生の警戒が緩くなると言われている場所らしい。
実際には先生方からすると一番様子がわかる席らしく監視がしやすい場所らしい、そんなことはどうでもいいのだが、北斗は誰とも話す相手がいないので静かに自分の席に座っていた。
とりあえず隣の席に話しかけてみるかぁ
ぼっちで学園生活を終わらす気はない、友達を作りたいのなら心の持ちようが大事と両親がら言われた、なんでも
『まずは近くの席のやつに話しかけろ! いきなり殴ってくる奴はいない、そんな奴がいたら殴り返せ!』
とのこと、つまりは勇気を持って話しかけろ!と言うことらしい、
まぁその通りなんだけど、
「あれ?北斗君 同じクラスだね〜」
突然話しかけられた。僕のことを北斗君と呼ぶ人は誰もいないはずだが………
振り向いて見るとツインテール黒髪の女子生徒がいた
誰??
「あれ?、無視された私のこと見えてない?おーい、おーい!」
誰だっけこの人、でもなんか見たことあるような気がするんだけど、しかも最近、うーん? 思い出せない
首を捻って考えていると………
「本当にわからない? 私、十文字 南だよ…ほらおととい港から寮まで案内した」
あー思い出した、
「あー、思い出しました。あの時はツインテールのじゃなかったから気付かなかったです。あれ?でも先輩ですよね?」
先輩は苦笑いしている。あー………
なんとなくわかってしまった
言いずらいわけだ、わかってますよ先輩…気を落とさないでください
「ふっふっふ、私はね」
「あっ先輩、大丈夫です、事情は理解できましたので、」
先輩の発言に被せて僕はフォローした、
あぶないあぶない、流石にこの場で先輩が留年したとか誰かに聞こえたら恥ずかしいだろうし………
「えっ? 事情? いや、私は同い年だよって言おうと思ったんだけど」
「そうですよね、同い年でしたね、すみません、十文字さん」
そうだよね、周りにバレたくないよね。僕も気をつけなきゃ、今後先輩の学校生活がしにくくなるかもしれないし、
「知ってたんだ、もしかして、最初に会った時に気づいてたのかな? まぁ、今と同じ制服着てたからねぇ、そりゃ気付くかぁ〜、せっかくからかおうかなぁと思ってたのに。」
「えー、からかうつもりだったんですか? せんぱ……十文字さん人が悪いですよ〜」
「いや、私先輩じゃないからね。北斗君、何か勘違いしてない?」
「いえいえ、これでも事情は理解しているつもりです、色々と気をつけますので、」
先輩の学校生活がかかってるんだから本当に気をつけないと、
「絶対勘違いしてるよ! 私は高校一年生先輩じゃないからね!!」
………
そんなに大きな声出すとほら、全員がこっち見てますよ先輩。
「何興奮してるんだ?、南?」
男子生徒が会話に入ってきた、
「うわーん! りょうまー! 北斗君が私のこと勘違いしてる〜」
仲間ではないと思うが、先輩がりょうま君?に泣きついてる。僕は何を勘違いしてるのだろうか?
先輩はりょうま君に事情を説明中………すると
「なら、学生証見せればいいじゃん」
「……………そっか、そうすればよかった」
なんか納得してるし、先輩はカバンから学生証も取り出し僕に見せてくる。
なんで学生証を渡してくるんだろう?
特に変哲もない学生証だけど………
あーなるほど、先輩が話してる理由が分かった、僕と生まれた年が一緒なんだ、つまり先輩は先輩ではないという事だ。
さてと…………どうしようかな、謝らないといけない|のは当たり前なんだけど100%こっちが悪いわけじゃない、初めて会った時に訂正してればこんな勘違いは起きなかったと思う。
仕方ない謝るか、
学生証を返し謝ろうとすると……軽い頭痛が襲ってきた、そして2つの映像が見えた
えっ? 何これ?
1つ目の映像は、素直に誤った時に十文字さんとの関係性がただの仲のいいクラスメイト、
2つ目が、あえて気づかないふりをした場合、今後男子生徒のりょうま君と十文字さんと三人一緒にいる映像が見えた、
何これ? 僕 どうしちゃったの?
「おい、どうした?」
えっ? ぼーっとしてた 何だったんだろう?
何となくだが未来?が見えたのかな?
ひとまず自分にとって好ましい未来?2つ目の行動に出ることにした。
「学生証の写真だとツインテールのじゃないんですね。」
「見るところそこじゃないよ!!」
「ぶー!! はっはっはっ、こいつ面白!」
りょうま君、思いっきり吹き出してる。
「生年月日を見てよ!生まれた年同じでしょ!?」
「先輩………そこまで偽装しなくてもいいと思いますよ?」
気が付いてはいるがあえて冷静さを失わずに返答する。
やば、僕も笑いそう、頑張って隠しているけどりょうま君にはバレてるみたいで………
「どうしたら信じてくれるのよ〜」
十文字さんは嘆いてた。
そろそろ信じてあげるか。と思ったのだが………
「南、多分気づいてるよ、こいつ、な?」
「あっ、バレてた? なんか反応が面白くて、流石に学生証見せられたら気づくよ。」
僕は素直に認めた、十文字さん、顔が赤いですけどどうしたの?
「気づいてたなら早く言ってよね! 北斗君のバカぁ!!」
あーあ、怒っちゃった。早く謝らないと、
「ごめ……」
「でも南も出会った時に訂正してればこうはならなかったんじゃないの?」
りようま君に遮られてしまった。
「うん………そうだけど………」
ゴニョゴニョ言ってるけど、僕も悪かったし謝らないとね。
「十文字さん、からかってごめんね!、最初は本当に留年してると思ってたけど………」
「こっちこそごめんなさい、最初に訂正しとけばよかった。それと南でいいよ、十文字って言いにくいでしょ?」
「俺も仲間に入れてくれよ。俺は、東馬、南の兄貴だ」
彼の名前はりょうまではなく、とうまだったらしい、
それよりも気になることが、
「兄貴ってことは二人は双子?」
「みんなから同じ質問されるよなぁ、当たり前なんだけど、でも双子じゃないんだよ」
双子じゃない? じゃあ何で兄貴なんだろう?
「私たち生まれた月が4月と3月なんだよね。さっき学生証見たでしょ?」
すみません、生年月日は見たけど覚えてません、やっぱり人の誕生日早く覚えたほうがいいのだろうか?
「ちなみに東馬は4月1日、私は3月31日、1日遅かったら東馬と同じ誕生日だったんだけどなぁ」
あー……そういうことですか。
「兄妹で同じクラスとは、珍しいなぁ、そういうのって普通クラスが分かれると思うけどなぁ」
兄妹もしくは双子は別のクラスになることが多い仲よく一緒になったよなぁ、
「この学校、出席番号は基本誕生日順だからな、俺は毎年番号は1番だ!、そして南は最後だ!」
それはそうだろう、この国は4月から始まり3月で終わる、誕生日順だとそうなるのだろう。
「兄妹一緒のクラスなのは偶然だけどな。どんなクラス分けしてるのかは知らん!」
そのことを知ってるのは先生だけだよなぁ、などと雑談も交えながら話していると、担任の先生がやってきた。
男の先生ですね。しかもガタイがいいので少し怖い………
クラス全員も同じ感想らしい、先生が来た瞬間騒がしかったのが急な静かになった。
「では、ホームルームを始めるから先につけ!」
全員が大人しく席に着いた。
それにしてもさっき見えた二つの映像?は何だったんだろう?
ホームルーム中はそのことばかり考えていた。
なかなかシーンが進まないです