寮のルールは守ろう
「ここが男子寮だよ。」
案内された所は寮というよりマンションだった。
「えっ ここですか。思ってた寮とかけ離れすぎてるんですが。」
先輩は笑いながら説明してくれる
「ただでさえ人数が多い学校だからね、1学年9クラスが当たり前、それが人数分となるとこの建物でも足りないくらいだよ。」
確かに、俗にいうマンモス学校と言うやつだろう、それなら納得が行くかな。
「ちなみに女子寮はあっちだよ、男子寮の真向かいにあるよー。」
反対側から女子寮らしい
意外と近いなぁー まぁいいけど
「近いからって気軽に遊びにきちゃダメだよ。怒られるで済めばいいけど。」
そんなこと言い出した。
やば、想像したら顔が赤くなってきた。
「そんなことしませんよ! 知らない人ばかりだし!」
「えー、私のことは知ってるでしょ、遊びにきてくれないの? 部屋番号は………」
「言わなくていいですから!!」
顔がどんどん赤くなるのがわかる。こ、この人は、
先輩はケラケラ笑いながら話してくる。
先輩から見て僕は格好のおもちゃになったらしい。
話すのが疲れてきた。
「えー、ざんねーん、」
この先輩は天敵になりそうな気がする。でも学年が違うからそこまで関わりにならないと思うけど、
「荷物置いたら色々案内しようか? もう少し付き合っちゃうよ。」
先輩からの提案、少し考えた、どうしようかなぁ でも正直疲れたし荷解きもあるからなぁ よし!
「すみません 今日はやめておきます。流石に移動で疲れたので、」
「そっか、船旅だしね。 何かあったら南先輩に頼ってね。それと、これからもよろしくね北斗君」
先輩は笑いながら名前で呼んでくれた。
少しドキリとしたのはここだけの話、しかも名前で呼ばれると特別な感じがしてしまう。今度会った時にもう一度お礼を忘れないようにしよう。
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寮の受付にて部屋番号が書かれた紙とその他の注意事項が書かれた用紙をもらった。
用紙にはデカデカと
『叶夢学生第二寮へようこそ!』
今日から君も夢叶う!
…………
自己主張の強い注意書きが書かれてる。
注意書きってこんなもんなのか?
とりあえず目を通そう
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叶夢学生第二寮へようこそ!
今日から君も夢叶う!
学生の皆様、楽しい学園生活を送っていただくために、以下にあるルールをお守りください。
1 門限は17時まで 遅くなる場合21時まで延長可能です。
(一部の生徒は例外的に0時までとする)
2 夜中の騒音は避けてください
3 朝食は6時30分〜8時00分までとします
4 夕食は18時30分〜21時00分までです
一部の生徒は申請があれば0時まで取り置きいたします
以上の注意事項を守り楽しい学園生活を送って下さい
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注意事項を見ながら、度々出てくる一部の生徒が気になったがその他の内容は理解できた
朝食 夕食はとても助かる。自慢じゃないが料理は一切できない。寮を食事付きにして良かった。
その他の家事はできるとはいかないがやり方ぐらいはわかる。初の一人暮らしなんとなりそうだ。