あなたの色
こんな大層なこと、思っていてもいいよね。
こんな恋を、考えてもいいよね。
こんなことを思ってもいいよね。
他の人の色とは少し違う鮮明でそれでいて眩しすぎない。
初めて会ったときは、まだ少し色が違うだけだった。
なのに、いつからだろうか。
同じ教室になって、席が隣になって、喋るようになって。
長い時間を過ごしたのに貴方の色はいつまでも綺麗で鮮明なままだった。
色褪せない。
それだけで、私は貴方に憧れた。
人は、花のように外側は綺麗。
でも心の中まで綺麗な人なんていないと思っていた。
貴方に遭うまではそう思ってた。
貴方を知ってから、もう一年。
どれだけ綺麗な人でも、一週間ほどですぐに色褪せる。
どうして、貴方はそんなに綺麗なままなの?
心の中で、疑問を自ら浮かべ……自らこう答えた。
恋をしたからだって…
色褪せない、貴方の色に憧れて惹かれてしまって、話すようになって心の中まで綺麗な色だったことを知って......きっと、それで恋をしてしまったんだと思う。
"あなた"の横顔を見るだけで、胸が鼓動を打つ。
これが、胸が高鳴るってことなのかもしれない。
ドキドキする。
でも、恋をしてしまったとしても。
それは、一生……叶わないこと。
私は普通じゃない
あなたは特別で、愛すべき人。
でも、私は禁断の叶わない恋をしてしまった。
普通の人が、恋をするのと
私が恋をするのとでは、全然意味が違った。
貴方の後姿は、なぜか光を帯びていて。
それには、憧れた。
貴方の横顔は、綺麗で私の心をおかしくした。
そして、貴方自身は私に恋を覚えさせた。
叶わないのに、どうしてあなたを好きになったんだろう。
「あなたのことが好きです」
そして、それを伝えて、断られても、冗談だよって言えば。
友達には元通りなんだろうな。
貴方の人生、恋を邪魔したくない。
だから、この思いはずっと私の心の中で……