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序章
頭が割れるような音で目が覚めた。
目の前にいたのは、白髪の老人。佇まいからは一流を感じるものがある。彼は自分を神と名乗った。ゆっくりとした口調で話しかけてきた彼の内容は要約するとこんなものだった。
世界を2分割する大戦が起きていてそれを止めるために死んだ人達に特別な力を与えて甦りを行ったらしい。結果として大戦は終結したが終わり方がよくなったそうだ。なんと、いわゆる転生者達が反旗を翻してしまったとか。そこでその後始末として選ばれたのが俺らしい。
ただし、俺は死んでいないから与えられる能力はひとつ。転生者の能力を無効化するだけの能力。そして、付け加えるなら転生者をかたずけないと死んでしまう呪いまでかけられてしまった。
けれど丁度いい。彼らには個人的に返さなければいけない借りがある。必ず、絶望させる。そのためなら、なんだって使ってやろう。
「さぁ、終わりを始めようか。」