雷の正しい使い方
俺は適当にそこら辺の木の枝を拾って雷で枝に引火させ、朝になるまで最低限の睡眠をとることができた。
朝ごはんはそこら辺に生えてる雑草を食べた。意外に旨かったのが驚いた。けどもう少し美味しいものを食べたかったな。
まあ、今は置いといて
この森は弱肉強食の世界。生きるにはどうやっても相手を殺さないといけない。けど俺は恐らく幼体。どう考えても一匹で生きることは難しい。てか、確実に喰われる。そして俺の武器はこの『雷』だけ。
………となると、やるべきことは一つ。この雷を最大限生かして戦うしかない。
そんなわけで来たのは初日に狼の群れに襲われた湖だ。ここなら雷を撃ってもそこまで大きな被害にならないだろうしな。取り敢えず雷ドーン。
ドォォォォォォォォォォン!!
額の角から雷が出たと思ったら湖に着弾。おおきな大きな爆発がおきた。この技を「直雷」と名付けておこう。
へくちっ!意外と水が飛んできたな……。
次は角以外から雷が出るか調べるために右前足を湖に入れる。そして足から電流が流れるようなイメージで……!……ん?何か足に何が伝わるような感覚が……
ドォォォォォォォォォォン!!
………足から電流が流れたと思ったらそのまま爆発かよ……。てか、さっきの感覚はなんなんだ?前世では感じたことのなかった奇妙な感覚だったな。………もしかして!体をほとんどを水の中に入れて、体から光がでるイメージで……!
パチパチパチパチ
体から光がでてさっきまでのような爆発は起きなかった。よし、出来た!やっぱりこの力は体の中にある物ー取り敢えず魔力(仮)って名付けとこうーを操ることで出来るようだ。
たしか、熊を丸焦げにした時やさっきのような時は『取り敢えず撃つ』事だけを意識していたから指向性と威力だけしかなかった。
でもこの光は違う。指向性、威力を抑えたことで爆発は起きなかった。
つまり、この力は俺の意思で操ることができるんだ!
ドォォォォォォォォォォン!!
「ぎょぉぉぉぉぉぉぉ!?」
湖が爆発したかと思ったら体長50メートルはある大きな鯉がでてきた。
び、びっくりしたな…!取り敢えず雷を使った戦い方の訓練相手になりやがれ!