力の覚醒
うーん、これは一体なんなんだ?
俺は周囲を警戒しながら狼を消した謎の現象について考えていた。だが、やっぱりそれっぽい考えが浮かんでこない。
さらに、気がつけば夜になっていた。夜になると野生動物が活発に動き始めるらしいから、おちおち眠ることさえ出来ない。つまり、考え事をしている位しかやることがないのだ。
てか寒っ!?森の中って結構冷えるんだな……。こんな時に俺が炎の精霊だったらしのげるんだろうな……。
「GYOoooooo!」
え、なに、この奇妙な鳴き声は……!てか、後ろから聞こえてきたような……。
「Gyuruuuuuuu」
現れたのは黒い毛をした大きな熊だった。しかも、こっちを見てかなり涎を垂らしているから確実にお腹が減っているようだ。
つ☆ま☆り☆、またしてもdieピンチじねぇかこんちきしょおおおおおおおおお!!
「GYOoooooooo!!」
襲ってきたあああああああ!取り敢えずなんか光っぽいものズドーン!
「GYUaaaaaaaaaaaaa!?」
なんか光っぽいものに当たった熊は丸焦げになり、そのまま地面倒れた。た、助かったのか……?てか、さっきあの光っぽいものを自分で制御して打ち出したよな…?
てか、この焦げた現象、どっかで見たような…?
あ、思い出した!確か中学の理科の実験で、間違えて最高電圧にしたまま電流が流れるところに手が触れた時の匂いだ!
しかも、アロンも『精霊は自然の力を操ることが出来る』とか言ってたし、俺の力は恐らく『雷』なんだろう。
やったー!これで、ちょとは自然の中で生きやすくなっぞー!
………なお、彼はこの時『何故狼が消え失せたのか』ということについて深く考えなかったことを後悔する。けれど、それは別の物語。
主人公は基本的に馬鹿です。その為、他の可能性について考えていません