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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。

帰ってきた少年と艦の人型機体たち(試作小説)

作者: ロクデナシ
掲載日:2015/06/20

20XX年、9月13日


八丈島の上空2500m、そこにとある巨大な浮遊物が突如出現した。


その浮遊物は正八面体の金属質な形をしていて、その周りにはひし形の浮遊物が正八面体を囲うように16個存在していた。

正八面体は縦横2.3km、ひし形は縦130m、横50mほどのサイズだった。


突如出現したその浮遊物に日本中は混乱したが、総理大臣は航空自衛隊に出動を要請し、その浮遊物を監視しつつ電波による通信を行いコンタクトを取ろうとした。


また、どのような原理で浮いているかもわからないその浮遊物は世界中の注目を集め、日本だけでなく中国、韓国、北朝鮮、アメリカ、ドイツ、イタリア、ロシアなどの様々な国がコンタクトを取ろうとしたがそれらはことごとく上手くいかなかった。


また、中国、韓国などの一部の国は戦闘機によって浮遊物に接近し上陸しようとしたが、謎の見えない壁に阻まれ全て墜落した。


そして浮遊物が現れて10日後の9月23日、日本時間 午後3時丁度。浮遊物の周りには巨大なスクリーンのようなものが出現し、その画面をノイズで揺らした。


これにより各国は浮遊物からの交信だと思い、そのスクリーンを注視した。そしてスクリーンにはとある映像が映る。


映ったのは黒目黒髪のアジア系、いや、日本人の少年だった。各国の首脳陣がそれをポカンと見ていると少年はニコッと嗤って言葉を発した。


『ただいま、地球。そして変わらない人々たちよ。俺は戻ってきた、俺はお前らに復讐する!いいか、よく聞け!俺の名は“東野アズマノ ケイ”!最初の標的は日本だ、3日後にまた会おう』


そしてスクリーンは消え去り、あたりは静寂が訪れた。


☆☆☆


3日後、総理大臣は東野 圭と名乗る少年が日本を標的にしたことに対し、各自衛隊に防衛を命じた。子供の言うことだが訳のわからない浮遊物から交信があったので念のために配置をした。


現、総理大臣の名は郷田ゴウダ 健三ケンゾウといい、現在彼の元には東野 圭という少年についての調査結果があった。


「これは……」


郷田は唸るようにその調査結果を見つめた。そこには


《調査報告書》


対象、東野 圭は20XX年、9月13日の産まれ。母親は出産時に死亡。以後、父親と二人暮らし。


小学生時代、中学生時代に酷いイジメが行われていた。また、教員もそのイジメに加わっていた可能性が高い。


高校生時代にもイジメは続いていた。某年 6月6日、対象が帰宅すると父親が強盗に胸に包丁を刺されて死亡していた。強盗は逃亡、以後消息不明。


親戚に親の全財産を騙されて失い、対象はその親戚の家の地下室に監禁されていたと思われる。


翌年 11月20日、監禁部屋の扉を壊し、対象は逃亡、以後行方知れずだったが先日の映像で生存が確認された。



「なんて、酷いことを……」


郷田はこの報告書を見て、復讐だと言いたくなる気持ちも分かる気がした。彼は報告書を机の引き出しにしまい、鍵をかけた。


時計を見ながら3日前に交信がされた時間に近づいているのをただ眺めていく。


現在進行形で監視されている浮遊物を見ながら午後の3時丁度、正八面体の浮遊物が内側から外側に開き、何かが飛び出してきた。


「あれは、輸送機、か?」


黒い金属で出来ている謎の飛行物体が計8機射出された。そのうち1機が静岡方面へ飛んでいき、残りの7機は東京国際空港上空に飛んできて滞空している。その様子を地上の自衛隊員は眺めるが、未だに攻撃されていないので手を出すことが出来ない。


すると滞空していた7機の後部が開き何かが大量に落下してきた。自衛隊員は体を強張らせたがそれは滑走路に落下したがなんの衝撃も爆発も起こらない。だが落下の衝撃で舞った土埃が消え、それのすがたが露わになると自衛隊員たちは硬直してしまった。


そこにあったのは全長15mほどの人型のロボット、それが100機ほど立っている。先頭にいたそれはこちらを向いてそのカメラアイを赤く光らせた。


そこに刻まれた刻印は

《XAー001 “NAGATO”》

そう、刻まれていた。


☆☆☆


「総員、戦闘用意!」


俺、柏木 努 二等陸尉は部下に戦闘用意を命じた。あのロボットの戦闘にいるやつは他の周りにいるやつらとは雰囲気が違う、俺が思考に沈んでいる間にこちらの攻撃準備が整った。まだ、攻撃は受けていないがあれは危険だ、処罰なら後でなんとでもなる筈だ……。


「撃てえっ‼︎」


ドオォッッン‼︎


4機の10式戦車の44口径120mm滑腔砲が火を噴き4発のAPFSDSが戦闘の機体に迫り、着弾。凄まじい爆発と衝撃を起こした。


が、しかし


「おいおい、嘘だろ⁉︎」


その機体、《XAー001“NAGATO”》は全くの無傷だった。NAGATOはこちらを向いた。


「不味いっ!総員退避!総員っ⁉︎」


次の瞬間、NAGATOの両腿がスライドしてそこから小型ミサイルが飛び、東京国際空港に配置されていた陸上自衛隊は壊滅した。


「これでいいのか、マスター?」


NAGATOは圭に連絡を飛ばす。すると返事はすぐに帰ってきた。


『ああ、問題ない。そのまま東京を壊滅させろ。そしたら手当たり次第に周りの県も壊せ』


「了解した、マスター」


『ああ、MUTUと仲良く壊せよ。あとお前らはOUKAやSHIDENと違って替えが効かないからやられるな。いいな?』


そう言って圭との通信は切れた。


「それをマスターが望むなら、それが祖国だとしてもただ壊すのみ!」


NAGATOのその言葉に反応したように周りの機体が動き出し、手当たり次第に周りのものを破壊していく。


まるでその様子は世界の終わりのようで、見る人に絶望を与えただろう。


機体は動き出す、自らの創造主マスターの望みのままに。


日本は破壊に呑まれた。

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