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傘かさ予報  作者: 後東衣桜利


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1/1

カサカ姫

教室の前の席に座っているユキナが、後ろを振り向き橋元(はしもと)くんと話をしている。まただ。ユキナは、私が好きな人にわざと話しかける。橋元くんは眼鏡をかけて髪型も短髪で陰キャ系だが、個性的で魅力的な男子だ。

先生が来た。授業が始まる。


「橋元くんって納豆が好きなんだって」

授業の合間の休み時間に私に耳打ちしてくるユキナ。

あぁもうウンザリ。

ユキナは女として生きるタイプの女子だ。その為なら、どんな労力もいとわないプライドの高い所がある。

私?私は…

「加佐可(かさか)」

廊下から私に1人の男子が話しかけてきた。

ユキナが過剰に反応してる。ユキナの本命だ。

瓜生(うりゅう)ミツヤ。隣のクラスの不良っぽい男子だ。

「ちょっと話がある」

はいはい何?私は廊下に出た。

「姫。今日の王様との食事会に行く準備は出来ていますか?」

瓜生が私に小声で言った。

「もちろん。駅前の○○でしょ?」

「良かったです。忘れてるかと思ったので」

「忘れるわけないでしょ」


教室に戻ってきた。

「瓜生くんと何話してたの?」ユキナが私にきく。

「別に…たいした話じゃないよ」

「どんな話?」まだ食いつくユキナ。

その時に次の授業の先生が来た。私は席に戻る。

「ねぇ!何話してたの?ねぇ!!」もう声がヒステリーだ。クラスメイトも私達の方をみてる。

「瓜生くん、納豆が好きなんだって」

にっこり笑ってユキナに答える。

「!!」

私のお返しにユキナは絶句する。

自分がされたらどんな気持ちになるか、考えた方がいい。


私は加佐可(かさか)ユリサ。カサカ王国の姫。カサカ王国は地球にはない。違う星から来た宇宙人だ。地球には観光に来ているようなものだ。地球人として生活している。

瓜生ミツヤは私のお付きのものだ。ユキナが恋をしているようだが、私には関係ない。


授業が終わり、帰る支度をする。外は大雨だ。私はミツヤが差し出した傘を受け取り、学校から帰る。私の後ろにもうひとつ傘を持ってきたのか、ミツヤも続く。

傘を忘れた!とその後ろで大声でユキナが騒ぐが、(ミツヤの傘に割り込む作戦だ)親切な橋元くんが、そっとユキナに自分の傘に入って一緒に帰ろうと誘ってきた。男子の誘いは断れずに、ユキナは橋元と相合傘をしていた。


私とミツヤはその隙にさっさと歩みを早め、駅前の○○へ急ぐ。父である王との食事だ。時々地球へ私の様子をみにきているのだ。









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