表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/31

黙っていられなかった

とうとう言おうと決意する


何度も何度も言いたい衝動を抑えてたけど

隠さなくてもいいよ

もう知ってるから


ヒロは気づかれてないと言う確信の元にLINEを送ってくる。

そのたびに、りんの心は苦しんだ。

知ってるのに、、、


知ってることを言いたい。

どうしたらいい?

どう切り出したらいい?


その夜りんは決意した。

ヒロのLINEにアルバムを作った。


タイトル 『心に響く』


投稿ボタンを押す瞬間、手が震えた。

でも、それでもその写真をアップした。

彼からもらったお気に入りの風景や

話題にした温泉地の写真も入れた

彼が船でおきに出て、風にふかれ髪が流れ、遠くを見ている写真、誰が撮ったのかわからないがとても哀愁を感じていたので、それも入れた。


それは、告白でも暴露でもなく――

**「あなたも気づいて」**という祈りだった。



彼の画面にもそれは表示された。


ヒロは、スマホの画面を見て凍りついた。


「……バレてる。」


写真の中の自分が、今の自分より裸だった。


あの試合の敗北。

名前。

顔。

何もかもが、りんの手の中にあった。


そして何より、そのタイトル――


「心に響く」


それが、何よりも静かで、強烈だった。


彼はスマホを伏せ、

天井を見つめたまま、目を閉じた。


文章にすれば短いけど

りんの心の葛藤は長かった。

それを表せなかった。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ