表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
四葩 (よひら) の月  作者: 八興 心湖翔
第一章 ひなびた家とながい月
5/20

怪物と美人とスノームーン


 島根県白潟市南八雲町に、一軒の無人の借家が存在する。


 築百年近い、木造平屋の建造物。室内は朽ち果て、床は一部、腐蝕していた。雨漏りで天井は垂れ下がり、屋根には漏電を防ぐための設備が申し訳程度に施されている。


 家の窓ガラスは風になびく度に、頼りなさげに揺れている。上部の隙間からは、破片がポロポロと落ち、木枠の隅にガムテープで目張りがしてある。汲み取り式のトイレの浄化槽の蓋は、小さな穴だらけだった。


 自転車小屋を設けた位置から室内に繋がる洗面所の下には、経年劣化による大きな穴が開いている。亡くなった世帯主の手によってトタン板が立てかけられ、釘打ちされていた。


 防犯カメラの多いこのご時世で、すぐに足取りが着くのは致命的だ。犯人は敢えて選んだ。土地勘もあり、死体遺棄の場所には打ってつけだった。


 市に合併する以前は群であった街に残存する、昭和時代の建造物だ。


 狭い路地の中には、ところ狭しと五軒の借家が建ち並んでいた。どれをとっても、築百年近くの建造物である。路地の入り口を背に、左側に横並びに四軒。突き当たり正面の玄関口が見える一軒が、遺棄現場である。


 路地を出ると右手に川が流れ、橋の向こうに一方通行の細い市道が通っている。車の往来は見られず、閑散とした街には冷たい空気だけが澱み、(じゅん)じていた。


 使命を果たさない古びた街路灯が、路地の入り口に悠然(ゆうぜん)と立っている。まるで番人づらだ。

 現場家屋に向かい砂地の奥に進んでいくと、足元の砂利が音を立てる。夜になれば懐中電灯無しでは、歩けないくらいの暗がりだ。


 近隣に、防犯カメラは一台も設置されていない。入り口から二番目の借家に、九十間際のひとりの老人が住んでいた。唯一の目撃者であった。


 訪れた水草に向かって、老人女性は出し抜けに言った。

「怪物」

「え?」


「だからあ、カ、イ、ブ、ツ」

 口を縦と横に開き強調するさまが、仰々(ぎょうぎょう)しい。ブツの二言で、唇を大きく突き出した。カイの時点で、入れ歯が飛び出しそうな勢いだった。


「あたしが見たのはね、カイブツだよ。あれは人間じゃないねえ。目ん玉がないんだ、こんな感じだよ」

 老婆が両腕で身振り手振りしながら、目を見開く。血筋の入った白眼が剥き出すくらいの、形相で。


「目ん玉がないのに、そんなに目が大きかったんですか」

「……アンタ、嫌な人だねえ」


 後ろから、捜一の星野が口を挟んだ。

「おばあちゃん、怪物の顔、もう少し詳しく教えてもらえないかなあ。ほら、カイブツといっても色々いるだろう? 俺は怪物って聞いて真っ先にいま、デカい口に長い牙、手を広げた指の先には長い爪、こんなに背がデカくて──」


 星野まで大袈裟なジェスチャーを交えながら、歯を剥き出しにした。

「……違うねえ、背丈はあったけど、あたしが夜中に見たのは……」


 怪物は、あんたの方じゃないのか……水草が胸裏で舌を打つ。

「怪物なのに、綺麗な女を連れてたよ」

「え?」

 思わず、二人同時に反応する。


「美女と野獣って感じかねえ」

 老婆はまた口を大きく開き、こんどは高笑いを放った。


「──詳しく聞かせてください。どういった顔でした? 男女二人で雪の積もった夜に、この路地を歩いていたということですか? それは、夜の何時頃でしょう。二月の何日か、覚えていますか?」


 大雪に見舞われたのは、二月四日の深夜だ。五日には一面の雪景色となった。温度は上がることなく、市内で概ね三十〜四十センチの積雪が見られた。日中には治まったように見えたが、夜半にかけ気温は前夜より下がりはじめた。新たな雪は降り続け、マイナス四度の氷点下となった。風による吹き溜まりなどの局地では、積雪量は五十センチを超えたところもあった。雪は十六日から十七日にかけ陽射しに晒され、二週間を終えた頃には、積雪など無かったかのように解けて消え去った。


 端からこの老婆に、正確な死体遺棄の犯行時刻を求めてはいない。


「そうだよ、男と女だった。夜中にトイレに行ったとき、外から音がしたんだ。あんなに降ってた雪がやんでたんだから、忘れないよお。突き当りの家の方から歩いてきたんだ。気づかれないように、真っ暗闇の家の中から見たんだ。間違いないよ、丑三つ時だったからね。日付けは……雪がたくさん積もった日だよ」


「でもおばあちゃん、家も真っ暗、外も真っ暗闇なのに、なんで怪物と綺麗な女だって分かったの?」

 星野の問いかけに、老婆は口を歪めながら噤んだ。水草はハッとした。


「雪あかりかもしれない。雪の紫外線を照り返すパーセンテージは、アスファルトやコンクリート、ミラーよりも高い。夜でも街灯がある場合、二倍近く夜道を照らすんだ。雪が反射板になるからな。だがそれには光源が必要だ」


 諄々と述べる水草を見ながら、老婆も星野も口をぽかんと開けている。

「ずいぶん詳しいんですね、水草さん」

 小声で言う星野の目に、若干の羨望が見て取れる。

「昔、雪道の下足痕で足が付いた事件があったからな」


 交番勤務だった当時に見た、薄紫の空が彷彿とする。コンビニ強盗だった。レジの金を渡さなかった、アルバイト従業員が刺されて死んだ。十六歳の女子高校生だった。積もった雪の反射で薄明かりに照らされた夜道は、ホシとおぼしき人物の足跡にまみれていた。数時間後に、現場周辺に潜んでいた男が現行犯逮捕された。


「そうだよっ、だからよく見えたんだよお」

 助け船にしがみついた老婆が、相変わらず大きな声をあげた。


 水草は入り口付近に立つ、老いた番人を見た。しかし、あの頼りない灯りがこの借家まで届くとは思えない。せいぜい番人の向かい側に設けられた、錆びれた倉庫辺りまでだろう。いっそ街路灯が証言してくたら、幸甚(こうじん)の至りに尽きるのだが。


「ここから街灯まで距離があるが、顔ははっきりと見えましたか?」

 左手で番人に指を指す。老婆が覗き見るように、玄関口から顔を出した。


「だから、怪物みたいな顔だって言ったろう」

「もう少し具体的に──なぜ、怪物なんでしょう」


 老人相手に、苛立ちを覚えたらおしまいだ。水草は少し屈み姿勢になり、老婆に目線を合わせた。


「目が無いんだ、無いっていうか……こう、瞼がねえ、ブクっと」

「瞼が? 腫れてたんですか?」

「うーん、そうだね、びっくりするくらい腫れてたねえ」

「それで目が無いように、見えたんじゃないですか?」

 思わず顔を寄せて、老婆を覗き込む。速まる心拍をなだめた。


「あなたが見たとき、怪物は突き当たりの家から、路地の入り口に向かって雪道を歩いて来たと言いましたよね。どちらの目が腫れていたか、思い出せますか? それとも両眼でしたか?」


 ますます口を歪めた老婆が、大きな目を上に動かした。

「──こっちだったかねえ」

 しわがれた指で、自分の左眼を差した。


「左の瞼が腫れてたんですね? よく思い出してください」

「間違いないよ。あたしから見て向こう側だったからねえ、左側がぶわっとね」

 得意の手振りで、血管筋の浮かび上がる甲を見せながら、顔面左を覆った。


 その所作を見て、水草は唸りたいのを(こら)えた──ホシは怪我をしていたのだ。

司馬のことばが頭を掠めた。

〈殺害される前に試合でもしてたのか──〉


 マル害の殺害時に争った際、ホシが怪我を負った可能性があった。両眼が塞がっていたのなら雪の有無に関わらず、死体は運べない。片目が潰れていただけなら、運べる。二人でなら。


「左側、全体が腫れていたということですね?」

「まあ、そう言われると……そんな感じだったよ」

「女が一緒だったと言いましたよね、どんな女でしたか?」


 上がり間口の床に、老婆が腰を下ろす。九十近い婆さんだ。玄関先の立ち話しで、具合でも悪くなられようものなら非常に厄介だ。婆さんが握っているのは、ホシ本人の顔の目撃と、犯行後の行動を裏付ける有力な情報だ。これを逃すことだけは、ぜったいに避けねばならない。借家五軒のうち、唯一居住者がいるこの家を何度訪ねても不在だったのは、本人が検査入院していた為だった。


「ああ、寒いでしょう。あなた……高木さんさえよろしければ、少しおじゃまさせてもらって、詳しい話しをお聞かせ願いたいのですが、どうでしょう」


 水草は慇懃(いんぎん)に述べた。八十七歳と聞いて、最初は全くの期待薄で疑ってかかったが、存外この老人女性の証言から確証が得られるかもしれない。野心的な試みが(あお)りをたてた。


 水草のはかりごとには(ろう)せず、老婆が首を(ひね)った。

「背の高い女だったよ。すらっとして……テレビにでも出てそうなね。高校生の孫が読んでた本に載ってるような、あれはなんていうんだったかねえ」


「雑誌のモデルだよ、おばあちゃん。そんなに美人だったの、その女」

 食いつくように、星野が身を乗り出してくる。


「そうだよそれ、モデルだよ。男の方はもっと背丈があったねえ、とにかく二人とも背が高かったんだよ」

「凄いよ。おばあちゃんのおかげで、犯人が捕まるかもしれないよ。その美人は、やっぱり若い女だった?」


 水草は推し量った。この路地は番人以外には、いっさい街灯がない。街や車の灯りも届かない。番人である街路灯が、水草に耳打ちをする。

〈オレは見た──バアさんも確かに見た〉

 生じ始めた疑問符が、錯覚を引き起こした。


「化け物──ああ失礼、怪物は左眼と頬あたりが腫れてたんですよね」

「そうだよ」

「怪物は男でしたか?」

「は?」

「怪物は、どうして男だと分かったんでしょう」

「そりゃあアンタ、どう見ても男だったよ」

「なぜ」

「なぜって──だって、アレが女なわけないだろお、あんな図体のデカい女がいるもんか」


 尖った物言いの上から、言下に返した。

「図体のデカい方が男、モデルみたいにすらっとした方が女。二人は横並びではなく、男を前に一列で歩いてはいませんでしたか? 後ろの女を右方向に振り返って見たから、男が怪物に見えたんじゃないですか?」


 水草は老婆から離れ、番人の方角に立った。右側から後ろを振り向いて、左顔面をみせた。


 老婆が目を丸く輝かせ、話すよりも先に頷いた。

「あんた凄いねえ、さすが刑事さんだねえ、ドラマみたいだよ、なんで分かったんだい」

「なんとなくです」


 嘘だった。まず、雪深く狭い路地を横並びに歩くのはあり得ない。老婆を試す口実に過ぎなかった。通常、雪道などでは前者の辿った道を、後者が辿るものだ。男女だったら当然、男が前だ。自分だったら、そうする。


 ただでさえ難を要する雪夜に、死体を遺棄するのには労力を使う。あんないびつな穴に向かって持ち上げて、室内に入れるのだ。自転車小屋の屋根は、ほぼ壊滅状態だった。穴の周辺も、積雪はかなり深かったはずだ。


 穴からなんとか死体を押し込み、遺棄する。二人が一列で借家を後にして、雪ぼこりを舞い上げながら深雪の中を引き返す姿が、目に浮かんだ。


「女は、髪の毛はどうでしょう。ロングだのショートだの、分かりましたか?」

「帽子を被ってたから、よく見えなかったねえ」

「どんな帽子でしたか」

「覚えてないよ」

 疲れてきたのか、老婆の顔に翳りが見えはじめる。


 水草は言及した。

「犯人を目撃したのはあなただけです。高木さん、覚えてることだけでいい、あなたが覚えていることだけ、教えてはもらえませんか」


 老婆は、腕を組んで俯いた。それから首筋を真っ直ぐに伸ばし顔を上げると、ポツリとこぼした。

「月が出てたねえ」


 高木ミチコは、目尻に深い皺を寄せて瞼を細めた。

「月が出てたから、灯りが無くても見えたんだ。思い出したよ。普通だったら、雪が積もっても見えやしないよ。あの夜は雲がかってたんだけどねえ、雪の止み間に見えた満月でやけに空が明るくて……怪物とキレイな女が雪ん中、長い月に向かって歩いて行ったんだよ──」


**


 星野が運転席に回り、警察車両に乗り込む。

「いやにしっかりした婆さんでしたね」

「ああ、信憑性はあるな」


「自分が住んでる場所から目と鼻の先の家に、殺人犯が死体を運んだと知ったあとで、恐怖感とか無かったんでしょうか」

「あのくらいの年齢になると、なにも怖いものがないんじゃないか」

 こんどはなんとなく、口にした。


「美人で背の高い被疑者か……」

「おまえ、そればっかりだな」

 揶揄するように言うと、高木ミチコの証言を頭でループさせた。


 月──満月か。それで、ホシの顔が怪物に見えたのか。しかし例え満月を調べたところで、犯人特定の裏付けにはならない。月の満ち欠けなどそんなもの。


 水草は手元のスマホの画面をタップした。検索して、二月の満ち欠けカレンダーを見る。月は太陽に反射しているのだ。降ったり止んだりの雪夜の変わりゆく空を、満月だけに固執しても絞り出しは不可能だ。


 あの大寒波の後、降り積もった雪は日差しに晒され二週間と持たなかった。死体は放置すれば環境下にもよるが、二日ほどで腐敗が始まる。冬季では七日程度だ。実際問題、解剖結果のみから死亡時刻を〝〇時〇分〟レベルまで特定することは、極めて困難であるのが現状だ。

 借家の死体は、発見時点の段階で腐敗の進行状況は青鬼だった。死亡推定時刻は、死体発見時から遡った十日前後だ。


 ここからは脚を運んでの目撃情報収集と、被疑者のアリバイ確認と絞り込みだった。月の裏付けは曖昧だが、怪物発見のマル目の婆さんに手を合わせたいくらいだ。


 積雪があったのが、二月四日の夜半から約二週間。死亡推定時刻とおおよそ合致する。

 にしてもだ。なぜ都合よく、二年ぶりともいえる雪深い日に死体を遺棄出来たのだ。


 目的は、下足痕の隠滅が確証めいている。下足痕は雪解けに消える。新雪はもろくて柔らかく、密度が軽い。次第に密になり硬くなる。しかし時間経過と共に、消える。積雪日に合わせて、殺人を犯したとでも? 気象予報士でもあるまいし。例えそうであったとしても、雪解けの正確な日数などあらかじめ分かるものか。故意なのか、偶然による必然か──。


 ふと、投げかけてみる。

「どうして、相手に女を選んだと思う」

「そうですね。やはり、男は美人に弱いからってのが(もっと)もでしょう」


 星野はこの事件の担当から外すべきか、と本気で思う。しかし、一見若くて人当たりの良い、女好きなだけが彼の取り柄ではない。こいつの射撃の腕前は一流だ。全国警察拳銃射撃競技大会 (私服警察官用拳銃の部)で、歳々に亘りトップに躍り出ている強者でもある。


「おまえだったら、どうする」

「え?」

「俺だったら死体の運搬に、共犯者だったとしても非力な女は連れて行かない。力のある男に手伝わせるよ」


「確かに……好きな女に、そんな危ない橋を渡らせたくはないですね。水草さんと同意見です」

 星野がハンドルを握りながら、顎を上げて首を見せる。顔つきが輝いて見えるのは、気のせいだろう。


「なんで、好きな女だと思った」

「いや、ホシが綺麗な女を連れていたと婆さんが言ってたから……二人は恋人同士かなと」

「そうか」


 死体遺棄に好きな女を同行させる。一般論でいえば共犯者だろう。しかし共謀者だろうが、好きな女に死体運びを手伝わせるか? 無い。じぶんだったら、それはしない。女が殺したとしてもだ。


「好きじゃない女か、屈強な男か、いなければ一人で運ぶっていう手段もあるな」

「ひとりで? マル害が一八五センチも立端(タッパ)がある男だとしてもですか? あの積雪量で?」

「俺は一八〇センチだ」

「自慢ですか」

「いや、そうじゃない」


 狭い路地に借家が五軒。おそらく新雪の上だ。男二人がかりで運んでも、きつくはないか。温暖化の煽りを食って、この二年間は積雪が皆無だ。スキー場も閉鎖する有様だった。娘が小さい頃は──。


「自分は一七〇センチです」

 何故か星野が申告する。

「じゃあ、好きじゃない非力な男はどうだ。消去法でいくとこうなる」

「それがいちばん、合理性に欠けますね」

 星野が短く鼻で笑う。待て、まだ続きがある。


「──力のある、痩せて長身な男だったらどうする。好きかどうかは置いといて、これなら死体運搬に役に立つ。あくまで消去法だがな」

「それなら使い勝手が良さそうだし、俺でも喜んで誘います」

「その男と、俺をソリに乗せられるか」

「水草さんとソリ遊びですか?」


 この単細胞さが、敢えて星野とタッグを組む理由にも繋がっている。言い換えるなら、直情型か。

「ソリに乗せて引きずれば、少しは楽にならないか」

「なるほど、思いもよりませんでした」


 それから──「女が背が高くモデルのようだったという証言は、信憑性に欠ける」

「どうしてですか」


「雪あかりがあったとはいえ、あの大豪雪だ。仮に分厚い防寒着に、長靴かスノーブーツを履いてだ。体躯は不明瞭になるだろう。綺麗な女だというのも、帽子を深く被っていたら当てはまらない。マル害の体重は、推定八十五キロだ。怪物が屈強だったとしても、モデルみたいな痩せた女と何かに乗せて運ぶにしても、無理がある」


 星野が押し黙った。美人が容疑者候補から外されたのが惜しい、という理由ではないことを祈りたい。

 マル目で有力だったのは、死体遺棄の際にホシが怪我をしていたという証言だ。足取りを掴むカードは揃っていないにせよ、あの老婆にして千載一遇のチャンスだ。


「スノームーンか」

「婆さんの月の証言は、確かなんですかね」

「調べたいことがある、帳場に戻ってくれ」

「はい。しかしスノームーンと美女か、あつらえたような犯罪ですね」


 言ってしまったあとで決まり悪そうに、星野がエンジンをかけた。

 祈りの勘はアタリだ。








評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ