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独り旅18
理玖十は、ゆっくりと足を進める中、わざと聞こえる
声で、不快にさせるような発言をしてくる人達がいる
ようだった。
「女が来たぞ!武器を持ってるみたいだが、あんな細
腕で上手く振れないだろ」
「小さいなー、ここはガギ来ていい場所じゃねーよ」
「どうせ依頼をこなせなくて野垂れ死ぬだけだよ、ま
ぁー俺には、関係ないことだし」
内容よりその人達の態度や仕草に怯えながらも受付よ
うな所に向かった。
「冒険者協会へようこそ!ご用件は何ですか?」
「すみません、ここって知りたい情報を得るには最適
な場所ですか?」
「えぇ、最適だと思いますよ。用件はそれだけです
か?」
「あ、いえ、冒険者なりたいです。なれるでしょう
か?」
次は、独り旅19 です。




