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見過ごせない景色36
理玖十は、移動を続けるドラゴンを逃がさないため
に魔法を使って、自分がいる場所に引っ張り戻そうと
した。
「今そっちには、行ってはほしくないなぁーー、その
方向は、まだ君には早いと思うよ?だからおとなしく
こっちに来ようねー!」
独り言を言いながら引っ張っているとやっと前に進
まなくなった。
「クソ!このまま本当に何もかも消えちまう!もうあ
んな場所まで!終わっ…、って、動きが止まって
る!」
「あ、あそこ!空の方を見てください!クルミさんが
止めてくれてます」
「一体なんなんだよ!あの嬢ちゃんは?見れば見るほ
ど理解が出来なくなるな」
次は、見過ごせない景色37 です。




