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見過ごせない景色30
理玖十は、場をなごますつもりで、軽いジョークを
言ったつもりだったが逆に敵を煽る結果になってしま
った。
「おい!クルミの嬢ちゃん!喧嘩を売るなら、ハッキ
リと言ったほうがいいぞ。例えばこう言うふうに、お
前が村を無茶苦茶にした張本人だろ!よくも破壊しや
がったなクソが!」
「揃いも揃って同じことを、まぁいい。計画をすこし
はやめるだけだ!」
すると、崩壊した村の全体が揺れ魔物が湧き出し
た。村のだけではなく村を囲む森の中からもたくさん
現れた。男の背後からはあのドラゴンが顔を出した。
「え?嘘!今までいないって思ってたドラゴンはここ
にいたの?」
「ここに来てから初めてで、一番のピンチかな?ま
だ、剣を握るのだって、魔法を使うのだって、上手く
出来ないのに、最悪。」
次は、見過ごせない景色31 です。




