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見過ごせない景色13
2人は、目の前の掛け合いを見て戸惑いただながめて
いた。
「蚊帳の外だね、しかも俺らって愛玩動物かなんかな
のかな?」
「私は、子猫がいいです。だって、子猫って誰にでも
可愛がってもらえるじゃないですか!」
「あ。その言葉で分かった君はぶりっ子と言うこと
が!残念だったね、俺には効かない」
「う、うん!」
咳き込んだような声がした。どうやら気を引くため
にわざとしたようだ。
「嬢ちゃんたちは、私に用があって来たんだじゃろ用
があるなら早く言ってくれんかのー」
「え、あ、あのいつ頃からここで暮らし始めたんです
か?それと、最近地上に出ましたか?」
「嬢ちゃんは不思議なことを言うんだね、もうここら
辺の外は人が住める場所無くなってるよもともと私ら
が暮らしていたあの村さえも。だから最近と言わず随
分と前から外には出とらんよ」
次は、見過ごせない景色14 です。




