私の事、好きでも何でもないくせに“好き”なんか軽く言わないでよ!
私の好きな男性は、私の事を“好き”と直ぐに言う。
きっと女性にでも言っている言葉。
彼は凄くモテるから。
私だけじゃなくいろんな女性にモテる。
でも? 私はこの男性を諦めきれない!
一度好きになると? 私は他の男性が見えなくなる。
私が好きな男性が気になって夜も眠れない。
私の一日は、彼の事を思い浮かべて彼の事を考えて終わる。
彼の事を考えない日は、一日もない。
私の恋愛のしかたがそういう風にしかできないのだろう。
【一途】にその男性だけを想い続ける。
だから、相手の男性にウザがられたり飽きられてしまう。
私の恋愛で、上手くいったのは一度だけだ。
高校の時に好きになった男の子。
彼は誠実で、私だけを好きでいてくれた。
私も彼だけを好きだった。
でも、高校受験がはじまると? 自然とお互い勉強の方に力が入り
“自然消滅”になってしまった。
・・・あれから5年! 私は既に社会人になり新しい恋をしている。
彼とは? 女友達に誘われて飲み会に参加した時に出会った。
私は初めて彼を見るなり一目惚れ。
彼は爽やかで話が面白く、完全に私のタイプだった。
私は飲み会の帰り際に、彼からLINE交換しようと言われ交換する。
【今日は楽しかったね。】
【うん、凄く楽しかった。】
【また今度、皆で飲みに行こうよ!】
【それ、凄くいいね。】
【また心晴ちゃんに会いたいなぁ~】
【えぇ!? 他の女性にもそう言ってるじゃないの?】
【いやいや? 言ってないよ、心晴ちゃんだけだから。】
【それなら、嬉しい!】
【じゃあーまた連絡するね。】
【うん! おやすみなさい。】
【おやすみ。】
彼の飾らないところが私は好きだった。
この男性の彼女になりたい!
もっと彼と仲良くなりたい!
私にはもう彼しか見えなくなっていた。
*
・・・でも、後で分かった事なのだったけど?
彼はあの時居た、女の子みんなとLINE交換をしていたらしい。
一人一人に、【この事は、僕たち二人だけの秘密だからね】と言った
と女友達から聞いたのだ。
それが彼の手口らしい。
まんまと私は彼の手に引っかかってしまった。
彼とはその後、既に二人でデートを重ね体の関係あった。
今更、そんな事を聞かされても手遅れだ!
きっと他の女性も私と同じような関係になっている女の子も
いるだろう。
それでも私は彼の事を好きな事をやめられない!
女癖が悪い彼と知っていても、私の気持ちは変わらず彼にある。
『今日も心晴はかわいいな! 好きだよ!』
『・・・簡単に好きとか言わないでよ!』
『どうしたんだよ、心晴、何か今日は変だぞ!』
『・・・別に変じゃないよ。』
『“好きな女に好きって言って何が悪いんだよ!”』
『えぇ!?』
『俺は心晴が好きだよ。』
『・・・・・・』
『嬉しくないのか?』
『・・・ううん。』
『何度でも言うよ、俺は心晴が好きだ!』
『嬉しい!』
私はまた、彼を嫌いにもなれないし別れる事もできないまま。
彼と今の関係を続いていくのかな......。
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