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私は目覚めた

「うーん…ふぁ~~」



 私は大きなあくびとともに起きた。とても豪華なベッドの中から出て、鏡を見に行く。



「結構かわいい女の子に転生できたんだ~!ラッキー!」



 鏡の前でニコッと笑ってみた。自分で言うのもなんだが、めちゃくちゃ可愛い。


 私の容姿は二次元並み。プラチナブロンドの緩くウェーブした髪、白く透き通った肌、そしてなんといってもブルーダイヤモンドの瞳。三歳でこんなに美しかったら大人になったらどうなるのだろうか。私が思っていたより転生しても元々この世界に居たかのような気持ちでいられる。

不思議だな。

なんて考えていたら、



『どーも~!姫様!ちゃんと記憶が戻りましたね~。体調はどう~?急に情報が入っても体が驚かないように事前に魔法をかけてケアしてたから気持ちとか楽だと思うよ~』



 妖精がポンッと現れた。

素晴らしい魔法をありがとうございます!

お礼と姫様って言われたので、お世辞はやめてよーと言おうと思ったが、前世ではなく、現世の記憶が頭に流れてきた。



「まてまて…この国の姫に転生したの!?」


『僕もびっくりしたよ~。まさかお姫様になるとは思いもしなかったよ~』


「ひとまず妖精って言うのはちょっと変だから名前を付けてもいい?」


『えっ!いいの~?僕、名前ずっと欲しかったんだ~!』


「うーん…雰囲気がノアっぽいからノアとかどう?」


『ちょっと適当だけどノアっていいね~。気に入ったから今日から僕はノアだよ~!』



 本当に気に入ったようで、自分でノアと言いながら返事をしていた。かわいいなぁと思っていたら、ノアはハッと何かを思い出したかのような素振りを見せた。



『そういえば、僕たち、声を出さなくても会話ができるんだよ~。どうやるのかっていうと、僕を想像して伝えたいことを声に出さずに唱えるみたいな感じで想像すれば伝わるんだよ~。やってみてぇ~』



 私は言われたようにやってみた。


〈どう?聞こえる?〉

《うん!聞こえるよ~!》


頭に直接響いているような感じで聞こえてくる。



「なかなか面白い!これでいつでも話せるね!」



 それより今の知っていることを確認しなくては。

名前はソフィア・ルイ・カラット。

ここカラット王国の第二王女で、今日から三歳だ。美しい見た目と可愛らしい性格で王城内の癒しと言われている。


この世界は魔法や魔法石を主に人々は暮らしている。

魔法石は強力なエネルギーが宿っている天然石と、ある程度エネルギーを宿す人工石がある。この世界の人間は瞳に宝石を宿しており、透明度が高ければ高いほど魔力がある。瞳の宝石はそれぞれ特有のスキルがあり、努力をすれば使うことができる。


ちなみに私の瞳はブルーダイヤモンドなので


・人との絆を強くする

・知力を高くする

・精神力が強くなる


の三つのスキルを持っている。

ブルー系統の瞳は王族の者以外宿ることはない。

他にも魔宝石がある。魔宝石は魔法で作られる。効果など、まだよく知らないので今度調べたりしてみよう。

 いろいろ思い出してみたが所詮まだ三歳。情報が足りない…



『随分と沢山考えているみたいだけど、知らないことがあったら僕に聞いてね~?僕はこれでも妖精学校のトップだったんだよ~?この世界に関してはよく知っているつもりだから、いつでも言ってね~?僕たち、パートナーでしょ~?』


 本当に頼もしいパートナーだ。ノアが一緒に来てくれて本当によかった。

それにしても宝石でできた世界みたいで、私にとって天国だ。知識も生かせそう。それに魔法が存在したり、王家とか貴族とかおとぎの世界みたい!


幼女の体なので精神年齢もそれなりに低くなっている。若いって楽しい。


 そろそろ私付きの侍女さんたちが来る。ノアも察知したのか、姿を消した。



「ソフィア様、お誕生日おめでとうございます。朝の支度をさせていただきます」


「ありがとう。メリー、みなさん!これからもよろしくね!」


 ソフィアちゃんスマイルでそう答えると周りが崩れた。

今日も殿下は尊いやマイエンジェルなどという言葉が聞こえる。

うれしいが赤ちゃんの頃から言われ続けているのでスル―する。

その状況もメリーの一声でビジッとし、とても素早く私の支度をテンポよく終わらせる。そのまま朝食が出てきた。記憶が戻って一日目、その速さを改めてすごいと確信した。


メリーは私付きの侍女長で優秀だ。一流がそろう私付きの侍女の中でもメリーは別格。使用人専門学校を首席で卒業し、武術大会も優勝した秀才なのだ。きりっとした容姿がエリート感をさらに際立てていて、完璧すぎる。そんなメリー率いる完璧侍女軍団のことをメリー軍団と言い、侍女たち憧れの軍団となっている。


そんなことを考えながら、食事を終え、メリーとともに私の為に集まっているという家族のもとへ行く。


私が付いた時にはもうみんな着席していた。


「おはようございます。お父様。お母様。アメリアお姉様。リアムお兄様。今日で私は三歳になれました。これからもよろしくお願いいたします!」



 家族全員こちらを向いて崩れた。愛おしい、可愛すぎる、など聞こえるがいつものことながらスル―する。私も席に座り、お父様が話し始めるのを待った。



「ソフィア、誕生日おめでとう。もう三歳か。早いなぁ。今日は家族で祝って、明日はお前の初披露宴だ。緊張するかもしれないが、今まで練習したようにすれば大丈夫だ」


 そういってくれるのは私の父、そしてカラット王国・国王のレオナルド・ルイ・カラットだ。カラット王国を天才的頭脳と判断力で導く天才。容姿端麗で、アッシュブロンドの髪は一つに結ばれブルートパーズの瞳を持つ。



「私の可愛いソフィアちゃん。披露宴では私が隣に座っているから安心して頂戴?」


優しいまなざしを向けてくれる私の母はエミリー・ルイ・カラット。美しく優しい国母としてカラット王国の民から信頼されている。髪と瞳はソフィアと同じで、天才。



「早くかわいいドレスを着たソフィアが見たいわ!そうしたらみんなソフィアに釘付けね!妹自慢ができるからとても楽しみよ」


私のことを大切にしてくれるのアメリア・ルイ・カラット。七つ年上の姉で10歳。美しく聡明な王女として有名。魔法能力の異端児で天才。父の髪色を受け継ぎ、瞳はブルーサファイアで、先代の王妃の瞳を受け継いでいる。



「でも、さらに可愛く魅力的になったら絶対変な虫が近寄ってくる。すごく心配だよ。僕もいるけれどうるさい女どもが近寄ってくるからソフィアの近くにいれないかもしれない。最悪だ…」


涙ながらに容姿に合わない口調で私のことを心配する五つ年上8歳の兄。リアム・ルイ・カラット。ふわふわ天使な雰囲気で性格も良い。勤勉でシスコン。髪色も瞳も父から受け継いだ。若くして論文を書き認められた勉学の天才。

 カラット王国の王家は全員ミドルネームにルイが付く。それとお気づきだろうか、この家族全員天才なのだ。



〈この家族凄すぎない?規格外(チート)だと思うんだけど〉


《確かに規格外(チート)に見えるかもしれないけど、一番この中で規格外なのは姫様だよ~?》


当たり前のような声でノアは言った。姿は見えなくても表情が分かる気がする。今の話はすごく気になるが、詳しくは後で聞こう。


「私のことを心配してくれてうれしいです。精一杯頑張ります!」



「ファースト・ドロップの儀式は初めて魔法を使うソフィアにとって大変なことかもしれないが、アメリアもリアムも成功できた。ソフィアもきっと大丈夫だ。楽しみにしているよ」



お父様が言うファースト・ドロップの儀式というのは、まず、三歳になると魔法を使ってもよいことになっている。そのため、三歳以上であることを示すために魔宝石を自分で生み出し、身に着ける必要がある。これはこの国に住んでいる人の義務で、身に着けていないと、この国の者ではない扱いになる。また、魔法の力をみるものでもあるので大きさや質など、しっかり確認される。

基本的には自分の瞳の宝石しか作ることができない。


「大きくきれいに生み出せるように今日はしっかり体を休めますね!」


のんびり家族で一日中お祝いをした。



 部屋に戻り湯あみをして寝る準備をした。侍女たちにおやすみを言い、一人になった。


「ねぇノア、さっき言ってた私が一番規格外ってどういうこと?」


『今日はお疲れ様~!あれ~?ステータス見てないの~?』


「ステータス?どうやって見るの?見方分からないよ」


『ステータスをイメージしながらステータスって声に出さないで唱えてみて~』



【ステータス】



おぉ!!目の前にゲームっぽい表が出てきた!


名前‥ソフィア・ルイ・カラット

年齢‥3

魔力‥∞

体力‥∞

役職‥カラット王国第二王女

   すべての神の友人

   転生者

スキル‥ブルーダイヤモンド(絆強・知力高・精神力強)

加護‥地球の神MAX(かみ)(愛・創造・知恵・心身・農豊・商業)

   知性神クレフMAX(かみ)

   魔法神ルバートMAX(かみ)

   武神アニマートMAX(かみ)

   生命神コンモートMAX(かみ)

   芸術神カプリチオーソMAX(かみ)


これをすべて読んだとき、冷汗が出た。


「このステータス人じゃなくない?神すぎて怖い」


『現実を受け止めて~。神様もやりすぎだと思うけど、君は無敵だよ~?生きていくうえで絶対役に立つよ~。それに姫様のステータスは誰からも見られないようになってるから大丈夫。覗かれる心配もないよ~』


「よかったぁ。これを見られたら結構引かれるよね。だってすべての神の友人とか見せれるものじゃないよね。私が何で規格外(チート)なのか良く分かったよ。」


『明日は披露宴だからもう寝な~。きっと朝から晩まで忙しいよ~』


言われてみれば眠くなってきた。ノアの言うとおり素直に寝ることにした。












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