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第2話 ~私はもう死ぬのですから~

第2話登場人物名前


小泉彼方:こいずみ かなた


小泉紗夜:こいずみ さや


安野渡:やすの わたる


日代明日葉:ひしろ あすは



ーーお昼ーー


今は昼食の時間。俺達の学校の昼食の時間は1時間15分だ。

あの後、紗夜も合流し談笑に花を咲かせ紗夜と明日葉は一気に仲良くなった。


「兄貴ー、明日葉さんは来てるか?」


「明日葉か? 明日葉ならここに居るぞ」


紗夜は俺達とは別のクラスの生徒だ。昼食は俺達と一緒にご飯を食べる事を約束しお弁当箱を持って紗夜は俺達のクラスにやってきた。


「連城、あれが彼方君の妹の紗夜ちゃんですよ」


「あれが紗夜様ですか、渡様から聞いた通り美しい人ですね」


俺達が用意していた、席に紗夜は座りスキンヘッドの人をまじまじ見る。


「その人は誰なんだ?」


それは当然の疑問だ。なんなら、朝のホームルームの後でで親しげにこのスキンヘッドの人と話す明日葉に、その人は誰かと聞いた時は耳を疑った。


「ああ、この人は私の執事の……」


「どうも、連城成一(へんじょうなるい)です。成一と言われるのは恥ずかしいので連城とお呼びください」


圧倒的、年上感を出していた人は俺達と同じクラスで、しかも明日葉の執事だった。


いや、執事て……


昨日の入学式は風邪で休んでたらしいが、今日から同じクラスで学ぶ友達だ。


「おいおい! 何だあそこのグループ! あんなに美少女が2人も!? 教室に途中から来た日代さんを見た時の衝撃もでかかったが、今の光景も痺れるぜ~!」


「ああそうだな! こりゃあ、目の保養だぜ!?」


さっきからクラスの男子達からそんな会話がいっぱい聞こえる。正直いづらいが、食堂に行ったらもっとこんな声が聞こえるだろう。まぁ、皆が慣れるまでの辛抱だ。


俺がそんな事を考えていると、紗夜が教室を見渡し始めた。


「あれ? 渡君は?」


「渡なら購買に行ったぞ」


俺はお弁当を包んである布を取りつつ喋っていると、連城が明日葉にヒソヒソと何かを言っている。連城が明日葉の耳から離れると、明日葉は赤面しながら喋った。


「彼方君! 迷惑じゃなかったらいいんだけど、彼方君のために食べ物作ってきたの! 食べてくれるかな?」


「いや、ベタベタな展開だな!? まぁ、作ってくれたなら食うけどさ」


「本当に!? じゃあ、これ!」


明日葉が出したのはパンにソーセージが挟んである、おかずパンだった。


「何だこれ? これ、どこかで買ったやつだろ? 完成度高いし」


「違いますよ、彼方様。このパンは明日葉様が朝早くに起きて作ったパンですよ」


「いやいやいや! ここは普通、お弁当のパティーンだろ!? まぁ、ありがたいから頂くけどさ」


パンは全部で3種類。ソーセージパンと、カレーパンとクロワッサンだ。

どれも完成度が高い。


「紗夜ちゃんも、1個どうですか? 多めに作ってきたのでお一つどうぞ」


「本当? じゃあ、わたしはクロワッサンにしようか———」


「おー、紗夜さんもいるじゃん。って誰のだそのパンは!?」


渡が購買からパンを買って帰ってきた。渡は目を光らせてこちらに走ってくる。

渡は大のパン好きだ。そのパン愛は異常なほどだ。


「渡君、良かったらお1つどうぞ」


「本当ですか!? 頂きます!」


渡が受け取ったのはカレーパン。

渡は紗夜の隣に座り、いただきますて言いパンを食べた。


「う、上手い! 何だこれは!? カレーパンのサクサク感とこのパンのモチモチさ……そして、このカレー……美味い! 美味すぎる!?」


「そんなに褒めくださって嬉しいです」


そう照れくさそうに言う明日葉。だが、パン好きの渡がこんなにも絶賛するのなら美味いのだろう。俺もソーセージパンを食べると……


「本当だ。上手いな! そこら辺のコンビニ売っているパンより全然美味いぞ!?」


「彼方君……そんなにベタ褒めしないでください。恥ずかしいじゃないです」


赤面しながらいう明日葉。いや、美味いもんは美味いからしょうがない。

俺達の姿を見ていた紗夜もクロワッサンを食べた。


「本当だ! 美味しい!」


全員一致で、美味しいと回答する。


俺がふと、渡をちらっと見ると神妙な顔をしていた。


「明日葉さん。お願いです。お金を出すので毎日俺にパンを作ってくれませんか!」


「お金を出すって部分を取るとただの告白みたいなもんだからな!?」


俺がそうツッコんでいると、明日葉は真剣な声になり喋った。


「全然いいですよ。毎日、ちゃんと持ってきますね


「ありがたい」


そんな会話をしてお昼の時間は終わった。





学校の帰り、明日葉達の家は少し遠いところにある。その為、別の執事が車で迎えに来た。

その車に乗り、少し時間が経ったあと、連城は重い顔で喋る。


「お嬢様、体の方は大丈夫ですか?」


「大丈夫です、快調ですよ」


明日葉の微笑した顔を見て少し安心する連城。


「それなら、良かった。本当にお体には気おつけてくださいよ」


「心配いりません。恋の力は偉大なんですから」


今度は笑顔になる明日葉。


「それは心配しますよ、お嬢様の寿命は後、1年なんですから」

1週間以内に投稿するとはなんだったのかと思う犬三郎です。最後の紗夜と渡の話し合いがよく分からなかった人は4回ぐらい読み返してください。それでも分かんなかったら諦めてください笑。また、そこは書き直したいと思います。今日は別作品も投稿するのでそちらも見てくださったら嬉しいです。


by 感想を貰えると何故か直ぐ投稿出来る犬三郎

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