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レッドバロン

翌朝、早朝から準備を行い攻撃に出る。マリーアは当然と言う顔で席に収まりポルコは頭をかきながら私に、

「昨日みたいなときは慌てず再度侵入すればいい、それと高度差によって落とすタイミングが違うのも頭にいれとけ」

元気よく返事をすると、

「お嬢ちゃん自分のせいだって思ってるらしいからなフォローしてやれ」

そう押し出され席に収まっているマリーアに、

「昨日は見つけてくれてありがとう、可愛い声を聞いて慌ててしまったけど今日はがんばるよ」

そう言うと嬉しそうに頷き、

「私が大声出したから、今日はきおつける」

そう言うとゴーグルをはめ座席の軽機関銃の点検を始めた。


「若いのはいいのう」

ローレンが茶化すとルノアが、

「じいさんにはあんな可愛い子が近くにいたためしないもんな、いたのはドーラばあちゃんだしな」

そう言って笑いながらコックピットに収まる。

「なにを、俺だって浮いた話の一つや二つ」

「何だって」

片付けをしている女性の中から声が上がり慌ててローレンが、

「ありませんでした」

「あったらただじゃおかないよ、女を泣かせたら許さないからね」

ドーラばあちゃんの貫禄にローレンは慌ててマリーアの隣の席へと座り準備が整った。

「昼間はカトンボが飛んでると言うことだしめていけ」

ゆっくりと動き出すと女性達が何時ものように盛大に見送ってくれる。

「ポルコ頼んだよ、美味しいご飯とワインで待ってるからね」

「ルノア、落ちないようにね帰ってきたらやさしくしてあげるからさ」

「ローレン、お姫様を泣かすんじゃないよ何かあったら承知しないよ」

そう言うと大きな笑い声が起こり、

「うっせい大船に乗ったつもりで待っていやがれ」

ローレンが叫び、

「ロイ無茶しないんだよ命あってからだからね」

リアおばさんからの声に手をあげて答えながら離水した。


昨日よりも東の海岸線を飛ぶ、北と東から半包囲で攻めてきており70万と言われる正社員はなすすべもなく突破されていると、

「とにかく敵の固まっている場所に落として少しでも進軍速度を鈍らせればいいと言うことだ」

出発前のポルコの説明は何時ものようにあっさりとしておりワインを飲み干すとなのだが、

「暇なときにロイ操縦を教える。ただしだいぶくたびれているからな整備しながらだ」

天にも上る気持ちで何度も礼を言ったのを思い出しながらほそえむ、

「もうそろそろだ、下だけじゃなく空中にも気をつけろ」

そう言ってると北から機影を見つけた。

「ポルコさんあれ」

思わず腕を伸ばして知らせると、

「何で奴がいるんだ」

そう言うとルノアに何かを指示すると高度を下げながら、

「爆弾はこのまま落として離脱する。レッドバロンだ」

ルイスから赤く機体を塗った飛行機が来ないだの前線で大暴れをしていて会えばかなり危険だと言われてたのを思いだし悲鳴を我慢しながら投下準備と軽機関銃を構えた。


「投下」

帝国軍の先頭に向けて爆弾を全て投下すると反転して海を目指す。

赤い機影はすぐ近くまで来ていたがまだ遠いと思っていたらじいさんが射撃を開始しマリーアも射ち始めた。

「早い、間に合ってない」

速度差がありなおかつ的が小さくて遠近感がつかみにくい、エンジンは唸りをあげ加速しており速度差を小さくしていくと、

「嬢ちゃんの方から来るぞ、じいさん」

私の方からは主翼とエンジンが邪魔して射撃ができず一番後ろのじいさんとマリーアが並んで対空防御しているがマリーアが不馴れなのを察知したようで撃ち込んでくるのをルノアが艇をきしませながら避ける。

艇の上から私の目の前に来たのでトリガーを握って射撃を開始しした。


「当たれ」

弾道は赤い機体の後ろを弧を描くように落ちていき当たらない、

「ちょこまかと飛びやがって、ルノア交代だ」

ポルコがそういった瞬間いきなり右に振られ艇は悲鳴をあげ、

「次フェイントでいくぞねらえ」

そういった瞬間振るのとエンジンを止めたのかと言うぐらいに減速すると赤い機体は追突を避けるため上へと上昇した。

3つの火線が追いかけていく、通常なら振り切るはずだが重力に引かれエネルギーを失った赤い機体は失速まではしないが命中してそのまま逃げていった。

「逃げ足も速いな、戻るぞ」

ポルコの声と共に西へと進路を変えようやく戻ることができた。

「すまない機体の確認を頼む」

カーチスの技術者に詳細を話すと興奮したようにどれだけのダメージと負荷が機体にかかったのかと調べ始め、

「実戦でないと何が悪いかわからないから助かります」

こちらとしては落とされる直前まで言ったので言いたい事は色々だが飲み込んで調査の説明を受けた。


「エンジンは問題なし、弾痕はあるが致命傷はなしポルコどうする」

技術者から言われまだ日も高いのですぐに、

「再度出るぜ、爆装を頼むぞ」

笑いながら言い準備が始まる。

「お昼食べてからにし」

そう言われパスタが山ほど出されて一気に食べるとマリーアも負けじと食べお互い目を会わせると嬉しそうにお皿をからにした。

「爆装準備よし機関銃の弾の補充も終わったよ」

ドーラばあちゃんからの声に感謝の言葉を伝えて座席にもぐると押し出され着水した。

エンジンが次々とかけられ岸に繋ぎ止めていた綱が離され加速する。帆を立てた漁船の間を通り抜け空へ飛び立つと再度東へと飛び立った。


「お前もか、せいぜい赤いのに落とされるなよ」

大きな笑い声と共に上からブルーノの飛行艇とその仲間が追尾してくる。

「朝早くに出会ってるからな、お前こそ落とされるなよ」

ポルコも笑いながら今回は編隊を組んでいく様で晴天のなか進む、

「ありゃりゃ、まだ逃げてるぜ正社員は情けないな」

ブルーノの言うとおり王国陸軍は散り散りに逃げている最中で呆れるとしか言いようがなかった。

「敵が見えたぞ、散開して突撃だ。気合いいれろよ」

ブルーノの大きな声が響き私は目標をルノアがに伝えて進路を決めると、

「帝国のやつらが来たぞ」

そういった瞬間他の飛行艇はその場に慌てて爆弾を放り投げると退避を始めてしまう。

「うろたえやがって、敵の思う壺だ」

関係なくポルコは進むように言うと前線が見え投下準備に入った。


「敵影なし、投下します」

周囲を確認して敵に上に次々と爆弾を落とすと退避を始めエンジンが唸り声をあげる。

「右に飛行機、3機位かな」

マリーアが言うのを確認すると戻り途中なのか帝国の飛行機とすれ違う、

「奴ら燃料が無い様だ、通りすぎるぞ」

お互い無い後ともなく通りすぎていくと落とされた飛行艇が1機落ちており手をふりマリーアが手をふりかえしながら無事帰還することができた。

翌日も故障が無い限りは飛び続けたが好転してるとは言いがたいと知らされた。

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