猫の予想は外れた……
ハッピーニャーイヤー!
また短いけど今年もよろしくお願いします。
イヌイヤーじゃなくニャーイヤーで
「そ、そうか?では光らせるのは止めるかな」
ここはとにかくこの空気を変える為に妹さんに乗っかっておこう!
「では『猫プロジェクター』OFF!!」
我が輩の眼からの光が消えたが、空中に浮かぶ気持ち悪い蛙の立体映像は消えずにいた。
「……眼を光らせなくても出せるんですか!?」
「ん?そうだが……それがどうかしたか」
「それでは眼を光らせる意味は……」
「なんとなくそれっぽい雰囲気で気分が出るだろう?」
「それはつまり意味は」
「特に無い」
「……」
レノスが思いの外食いついてきたおかげで空気を変えることには成功したようだな。
公爵達は呆れた様な目でこっちを見てきたのはちょっと納得いかないな。
気分が乗る雰囲気を作るのって重要だと思うのだが……。
「これで頭が冷えた、いや、気が抜けたか?だろうから一旦全員落ち着こうか。
今ここで怒っても判断を誤るだけでいいことは無いぞ」
「むっ、これは失礼を」
ふう、これでさっきの様な怖い空気にはならずにすみそうだ。
「さて、今後の事を話し合うのも重要かもしれんが、妹さんの快復祝いでもして今日くらいは妹さんが無事だったことを喜んではいかがかな?」
「むう、しかしリナの病が何者かに毒を盛られた結果だと知っては……」
「父上、いいではないですか。
チンリュウ殿の言うことは一理ありますし、あとのことはリナが治ったことを祝ってからでも遅くは無いですし」
これは後一押しかな。
「また毒を盛られる危険を考えているのなら心配無用だ。
我が輩はヤマイマダラガエルはもちろん、ある程度の毒物なら魔法で解毒できるぞ」
「何気にすごいことを言われているが、む~……ではそうするか。
モルト、リナが治ったこととその祝い宴の準備をするように使用人達に連絡を」
「かしこまりました」
そう言うとモルトさんが扉に向かおうと……って、速!?早回しみたいな速度で歩いていったぞ!?走らずに歩いているのにあの速度ってすごいな。
「ふふっモルトの速さに驚いたようですね。驚かされてばかりなので少しお返しできた気がします。モルト家は代々加速魔法の使い手で初代から我が家に仕えてくれているんです」
「なるほどな……ところで妹さんやそろそろ終わりにしてくれないか?」
「モフモフ~、え~まだ駄目?」
「ではさっきまでの話の内容をキチンと言えたらいいだろう」
全然聞いてなさそうだったからな、これでようやく開放……。
「リナの病気がカエルさんの毒で、誰がそれをやったかの話は後にしてリナが元気になったお祝いをするんだよね?」
…………。
「話を聞いていただと!!?」