第三話 遭遇
広い草原にだだ一人の俺はやることがなく、草の上に寝っ転がっていた。
久しぶりだな、こんなにくつろげるなんて。
最近は仕事だらけで休みなどあまりなかった。なのでこんなにのびのびとくつろげるなどかなり久しぶりだった。
「ふぁーあ、ねみぃー」
大きなあくびをしながら目を閉じた。
風が心地よく流れ俺は深い眠りにおちていった。
「おいっ!こんなとこで寝てるやつがいるぞ!!」
「おいっ!起きろ!」
むぅ、うるさいな?なんだ?と、いきなり横腹を蹴られた。
「ぐふっ!?」
くそっ、いてぇな、なんだこいつは?変な2人組に蹴られ、もう一人はニヤニヤしならがらこっちを見ていた。
二人は軽装で組織の服みたいな地味な茶色の服を着ていた。
「おいっ!お前は何者だ!?」
「あぁ!?てめぇいきなり蹴りやがって何者だ?じゃねぇんだよ!!」
「何者だと聞いている!!」
「うるせぇんだよ!」
俺を蹴ってきたやつにまず一発、拳をくれてやり、もう一人の腰にある剣でそいつの喉を切った。
「ひぃぃっ!!ゆっ許してくれ!!」
「死にたくなかったら俺の質問に答えろ」
「わっわかった!!」
「ではお前らは何者だ?なぜ俺に攻撃してきた?そしてここはどこだ?」
「わっ我々はウィリアム王国の兵士で、お前に攻撃したのは、お前がやつらの仲間だと思ったからだ!そしてここはウィリアム王国とガルバトリックス王国との中間地点だ!!」
「なるほどね...」
「お前はなにものだ!?どこの国の者なんだ!?」
「俺か?どこの国の者でもない...」
いきなり地震が起きた。
「うわっやつらだ!!やつらがきたんだ!!」
「やつら?」
これは地震ではなかった。なぜならズシーン、ズシーンと足音の様な音が複数に鳴り響いているからだ。
音がするほうに目を向けてみると大きな人間の様なものが5体ほどこちらに向かってきていた。
「はやく逃げよう!!死んじまう!!!」
「やつらはなんなんだ?」
「説明はあとでするからはやく逃げよう!馬を繋いであるんだ!!それに乗って逃げよう!!」
「わかった、わかった」
馬は近くに繋いでおり二人で馬に乗りこいつの国まで逃げることにした。
うしろを振りかえってみると5キロほどの位置に大きなおっさんみたいな巨人がこちらに向かい走っていた。
いくらかはやくねぇか?
ゼウスからもらったタブレットを見て何か使えるものがないか見てみた。
銃にナイフ、食料に戦闘機、戦車、生き物までいる。
おっこいつは使えそうだ。
タブレットを操作し選択する。
「よし!いけ!!ワイバーン!!」
「おい!お前なにいってん...だ...?」
後ろを振り返った兵士が絶句していた。
なぜなら目の前にワイバーンがいるからだ。無理はない。
召喚されたワイバーンが巨人にむかっていった。
なんかSF映画を見てるみたいだな。
ワイバーンの大きさは30メートルほどで巨人の大きさは4メートルほどだ。
あっという間にワイバーンは巨人を倒した。
「よし!お前の国に行くぞ!」
「あ、ああ」
国につくまで、そんなに時間はかからなかった。