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第十三話 帰還

一時間ぐらいでウィリアム王国へ着き、アルドとカルマを降ろし医務室まで運ぶ。

ブラックホークが降りてきたときには周りの住民が一時騒然となったが仕方ないだろう。

彼らはまだヘリなど見たことがないから。

俺は団長のとこへむかう。

軽くノックし入る


『神谷拓哉入ります』


ドアを開けると団長が深刻そうな顔をしていた。


『ミラー殿...今回の任務、あれはどういうことですか?』

『どう...と、言いますと?』

『情報の間違いです。すでにカミールは攻め落とされていて、さらに敵の数、さらには増援、全て間違っていました。』

『それについては申し訳なかった。』

『今回の情報提供はどこからなんです?』

『我が国の神官からだ。』

『は?』


言葉が出なくなってしまう。神官?そんなものに戦争の情報を?だから間違っていたんだ。だが...カミールが攻められるというのはまちがっていなかった。正確さは20%といったところか...


『ミラー殿、以後俺は敵の兆候が出たときにしか任務につかない。情報はすべて俺がとってくる。』

『わかりました。』

『では...失礼します』


団長室を出たあとアリサの元へむかう。

とりあえずはうちで生活させよう。チェリッシュもいるから大丈夫だと思うが。


『アリサー?うちに案内するからおいでー!』

『はーい!』


ブラックホークの座席に座りパイロットと話していた。アリサがとててと、走ってくる。

ブラックホークと兵士をタブレットに戻し、アリサの手を引きながらうちへ戻った。


『ただいまー!』

『おっおじゃまします』


奥からズドドドド!っと勢いよくチェリッシュが俺にむかってダイブしてきた。


『ご主人さまー!ご無事でしたか?ああ大丈夫だ』

『よかったです〜。あのこの子は...?』

『ああ、アリサだ。うちで保護することにした』

『よっよろしくお願いします』


ぺこっとアリサが、頭を下げる。


『はい、こちらこそよろしくお願いします』

『とりあえず夕飯にしよう』

『そうですね。今すぐに準備いたします。』

『よし、俺も手伝おう』

『いっいえ!ご主人さまは休まれててください!食事は私が作りますから!!』

『いやいいよ、俺もやるから』

『アリサもやるー!』

『おっ!アリサもやるか?出来るのかー?』

『でっできるもん!』

『じゃあこれを皮を剥いて一口大に切ってくれ』

『うん!わかった!!』


アリサに包丁を渡し、様子を見ながら俺も野菜の皮を切り、一口大に切っていく。そして米を炊き出す。

ちなみに今日作るのはカレーだ。

カレーは簡単だし、美味いしな。

アリサをみると手を切りそうでハラハラするがなんとか大丈夫そうだ。

野菜を切り終え、フライパンで野菜を炒める。鍋で煮てルーを入れる。

キッチンにカレーのうまそうな匂いが立ち込める。


『おいしそうな匂いですね。これはなんという料理なんですか?』

『ん?これか?これはカレーという料理だ』

『美味しそう!』

『楽しみにしとけよ、アリサにも食べられる様に甘口にしといたからな』

『わぁい!』

『おっ!もうそろそろいいかな?』


オタマでカレーを少しすくい味を確かめる。

うん、うまいな。


『よし、できたぞー』

『とてもおいしそうです』

『おいしそー』

『チェリッシュー悪いけど皿取ってくれない?』

『わかりました』

『んっありがと』


皿にご飯をよそり、ルーをかける。

あっかなり余るな...作りすぎちゃったわ。


盛り付けた皿をテーブルまで運ぶ。


『いただきます!』

『『いただきます』』


スプーンですくい口に入れる。

カレーの香辛料を使った旨味がなんともいえず、ピリリとした辛さが食欲を倍増させる。


『おいしい!』

『かなりおいしいですご主人さま!初めてこんなに美味しいものを食べました』

『だろ?これにはいろんな種類があるんだ。魚介、ナンというパンをつけて食べ方とかな』

『へ〜』

『今度是非作ってみたいものです』

『ああ、そうだな』


カレーを食べ終え、外の風にあたりにいく。

心地よい風が流れ、俺の体に涼を運んでくれる。


『ふぅー、いい風だな...』


そういえばアパッチとコブラを敵部隊の殲滅に送ったがどうなったのだろう...?

タブレットからグローバルホークを出し偵察に出す。

しばらく待ち、操縦士から連絡が入る。


『こちらイーグル1、こちらイーグル1、味方のヘリの残骸を確認。全機墜落した模様。繰り返す、味方は全滅した。』

『HQ、了解』

『敵部隊はどうだ?』

『敵部隊は陸上部隊は数を減らしているが、ドラゴンなどは健在。』

『了解、敵の進路は?』

『まっすぐにウィリアム王国へむかっているもよう。だがその後ろに大部隊が控えている。』

『了解した。イーグル1、帰投せよ』

『イーグル1、了解』


さてどうするか。とりあえずはミラー団長に報告しとくか。

憲兵団のとこまで行く。すっかり顔馴染みになった衛兵はフリーパスで入らせてくれる。

団長室のドアをノックして入る。


『おお、神谷殿か』

『夜分遅くに申し訳ありませんミラー殿、実はカミールを襲った敵部隊がこちらにむかってきていると情報が入りました』

『ほう』

『敵部隊はこの前の戦闘で約半数になりましたが、その後方に敵の大部隊が控えているそうです』

『なるほど、至急防御体制と市民の避難を要請しましょう』

『ありがとうございます。そして、このまま敵が進行してここまでにかかる日数が、明日の昼になる。と予想しています』

『なぜです?』

『実は偵察を行いましたが敵の進行速度がかなり早いのです』

『なるほど。情報提供ありがとうございます』

『私も最善の策を尽くします。』

『ありがとうございます』


ミラーと握手し団長室をあとにする。

家まで戻る。

とりあえず、チェリッシュとアリサを安全な場所まで連れて行かないとな。

あとあのドラゴン...戦闘ヘリを倒すとはな。

次にドラゴンがいたときは、戦闘機で倒すしかないな。


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