(part1)2対2の殺し合い…炎と雷VS風と剣気
就職きまった~!
引っ越しの準備とか、いろいろ大変そうだな~。
品の無い武装した男達に囲まれてしまった三人。
男達は金目の物と真由を寄こせと脅してきたが、健一とストムは相手にするかしないかで、話し合っている。
その事に腹を立てたのか、男達は実力行使で奪いにくるも、ストムさんが起こした暴風で立ち往生する。
「アイツ等の所だけ風を起こすって…やっぱり凄いですね」
「いや~!慣れたらどうって事ないよ~」
男達の武器を風で弾き飛ばしていたストムさんだったが、突然風を起こす事を止めてしまった。
「ストムさん…原動力が切れたんですか?」
「いや…もっと最悪の事態だ」
ストムさんの視線の先には、黒いコートを着た二人の人が立っていた。
根拠は無い…でも、この二人から途轍もなく危険なオーラが滲み出ている。
「まさか…そっちから会いに来てくれるとはな」
「竜巻が見えたので、もしやと思い立ち寄っただけです」
「は!殺気染みた奴が言う事かよ!」
「ストム大将…今回会わなかった事にしませんか?我々もあまり時間が無いので」
「そうしたいけど…お前等を捕まえるよう命令が出てるんでね!」
それは反射と言うより…直観に近かった。
自分でも判らなかった…なぜあそこで体が勝手に刀を抜きかけたのか。
でも、一つだけ判ったのは抜き掛けて無かったら、確実に首が飛ばされていたと言うこと。
「防いだか…そっちの小僧も腕は立つようだ」
「ストム大将は俺が相手する…そっちの小僧はお前の好きにしろ」
場の空気が一気に変わった。
始めに観光で訪れた、決戦の跡地と同じレベルの威圧感。
修業はしてきた…でも、実戦は始めてで…大将レベルの人が相手だと考えるだけで頭の中が真っ白になって…体も竦んでしまう。
「臆するな!!少なくともお前は奴の攻撃を一度防いだ!それだけの実力はある!後は自分の力を信じろ!」
ストム大将の言葉で少しだけ…ほんの少しだけど肩の力が抜けた。
「では…はじめましょうか」
一人の男が黒いコートを脱ぐと、左の腕から火が出はじめた。
その腕から発せられる熱気は、火と言うよりも溶岩に近いほど熱い!それを証拠に、その男の近くにある岩は熱気で溶けていっていた。
「おい!小僧…どこ見てんだよ?」
またしても反射的に体が動いた。
何とか致命傷は避けられたが、右頬を斬られてしまった。
「またか…良い反応だ」
戦闘は始まってる。
しかも、稽古や模擬練習じゃなく命を懸けた実戦。
気を抜けば一瞬で殺されてしまう程の実力者を相手にしていると、再度頭の中に叩き込み刀に手を掛ける。
「その構え…刀剣術使いだったのか」
この人の動きは恐ろしく速い…。
一撃目もそうだったが、瞬きをした時には、間合いに入られ斬られそうになった。でも攻撃の距離から考えて、この人はナイフの様な物で攻撃してきてるのだろう。
「背中の傷は剣士の恥なんだろ?」
速すぎる…。
さっきまで目の前に居たはずが一瞬で背後に移動した。
空間移動系の能力者か?でも、それならわざわざナイフで斬らなくても、そこら辺の物を俺の体内に移動させれば簡単に殺せているはずだ。
「これも防ぐか…だんだん楽しくなってきたな」
防戦一方の闘い…相手は殺しのプロだが、そこに勝機はある
始めてのバトル話…。
緊張感を中々表現出来ず、書いては消しを繰り返し結局一日掛かってしまった。
二部構成で書きたいと思います。
すぐにUPできるよう頑張るぞ!