第91話 『毘沙門天と桜』
どうも、神夜晶です
今回は星です
でわ、どうぞ~
村紗が来てから約1週間が経った
その間に料理本や小説を読んでいた
村紗とまではいかないが、少しカレーの研究もしたらしい
そして、現在は料理本を見ていた
「こういうのもあるのですか……」
桜は「むむむ……」と呟きながら、ある項目を懸命に見ていた
その項目とは……
「色々なシチューがあるのですね」
シチューだった
この前のカレーでも良かったのだが
流石にカレー続きでは飽きるので、違うものにしようという事になった
故にシチューとなったようだ
「普段とは違う具材を入れるのもありなのですね
こういうチャレンジ精神も大事ですね!
私も見習わなくてはですね」
桜は料理本のシチューの項目を見て盛り上がっていた
料理本から目を離し時計を見ると時刻は11時を差していた
桜は布団から立ち上がり台所へと向かった
「少し色々と試しますし
早めの料理に掛かりましょうか」
そう言って調理へと取り掛かった
先ずは具材を確認し、どのようなシチューにするか考え動いた
「先ずは、お肉と野菜を切っていきましょう」
最初は普通のシチューと同じで肉と野菜から切っていき
その間に鍋の準備もしておく
肉と野菜を切り終えたら、準備しておいた鍋に肉を入れて炒める
ある程度、色が付き始めたら野菜を入れ炒めていく
野菜と肉に完全に火が通ったら、火を止めて小麦粉を入れる
入れたら手早く混ぜて野菜の水分で小麦粉を馴染ませる
次に火を付けて豆乳を少し入れて小麦粉を溶かしていく
それから、余っている豆乳を少しづつ入れて具材の半分くらいまで浸かるように入れる
此処で桜は、あるものを入れた
本人曰く、秘密らしい
あるものを入れてから沸騰させないように気を付ける
沸騰させると豆乳がダマになるからだ
そして、ある程度したら塩、胡椒で味を整えて完成だ
「出来ました!
桜特製シチューです」
桜は胸の前で拳を握り眉を逆八の字にして喜んでいた
喜ぶのを止めて食べる準備をした
食べる準備が整い、椅子に座り食べ始めた
しかし、その瞬間に玄関がノックされた
コン!コン!
「御免下さい」
「は~い
何方でしょうか……?
この声は何処かで、お聞きしたような……」
桜は首を傾げて「誰だろう?」と呟いていた
呟きながらも玄関へと向かい扉を開けた
其処に居たのは……
ガチャ!
「こんにちは、桜さん」
「こんにちは、星さん♪」
訪ねて来たのは宴会で会った寅丸星だった
桜は一度会って、挨拶を交わしているので覚えていた
星は覚えていてくれた事に微笑んでいた
「覚えていて下さったのですね
有り難うございます」
「いえいえ、お礼を言われる程ではありませんよ
自己紹介して頂いたからには覚えるのは当たり前ですから!」
星に礼を言われて桜は目の前で手と首を振っていた
桜の意見に星は微笑みながら話した
「ふふふ、そうですね」
「はい!
あ、立ち話もなんですから
どうぞ、上がって下さい」
桜は人里で目立つので星を家の中へと誘った
星は首を傾げて聞いた
「良いのですか?」
「はい」
桜は微笑みながら頷いて答えた
返答を聞いた星は桜に釣られるように家の中に入った
「分かりました、お邪魔しますね」
「はい、いらっしゃいませ♪」
「ふふふ」
星は桜の微笑みと「いらっしゃいませ」が気に入ったのか自身も笑みが零れていた
二人は玄関からリビングへと着いた
テーブルの上を見て星は御飯中だと知り少し申し訳なさそうに落ち着きがなかった
しかし、桜が「ふふ、大丈夫ですよ」と優しく語り掛けて安心させては
何時ものごとく、昼食に誘った
「あの、星さんも御一緒にどうですか?」
「え? 良いんですか?」
誘われた星は、首を傾げて聞いた
聞かれた桜は頷きながら答えた
「はい、ぜひ食べていって下さい♪」
「でも……私は沢山食べちゃいますよ……?」
「大丈夫です、沢山作りましたから(ドヤァ)!」
「……ふふふ、分かりました
では、お言葉に甘えさせて頂きますね」
「はい!」
「ふふふ
(何て良い子なのでしょうか
これが聖達が言っていたドヤ顔というのですね
皆がヤバイと言っていたのが分かる気がします)」
桜は星を昼食に誘えた事を嬉しく思い微笑んでいた
星は桜のドヤ顔を見て落ち掛けていた
桜は星に椅子に座るように言って、星の分を用意し始めた
数分後に桜が星の分を持って来た
「お待たせしました」
「いえ、そんなに待ってませんよ」
「それなら、良いのですが……
では、食べましょうか♪」
「はい!」
「「いただきます!」」
二人は一緒に「頂きます」をした
そして、桜が星に「お先にどうぞ」と言い
星は「分かりました」と頷き食べ始めた
「……(もぐもぐ)」
「……(ドキドキ)」
星は良く噛んで飲み込んだ
桜は今か今かと感想を待っていた
そんな、感想を待つ桜に
星は、ゆっくりと口を開き感想を言った
「物凄く美味しいです」
「ふふ、良かったです」
桜は感想を聞き微笑んだ
星は、まだ言う事があるのか更に喋り続けた
「今まで食べた事が無い位に美味しいです
私も少しだけ料理をするのですが
どうやったら、こんな美味しいのが作れるのですか?」
「ふふ、褒め過ぎですよ
そうですね……料理の腕も大切だと思いますが
それ以上に大切なのは……食べて頂く方に喜んで欲しい
美味しいと言って欲しいと思いながら作る事ですね
私は周りの方々に何も出来ませんから
せめて、此処に居る間は皆さんに寛いで欲しい
私の作る料理で美味しいと言って欲しい
せめて、今だけは戦いを忘れて楽しく美味しい思いをして欲しいと
願うからこそ、私は料理を皆さんに作るんです」
「桜さん……」
星は作り方を聞いたのだが、桜は自身の気持ちと思ったらしい
しかし、想像以上の気持ちを聞けたので星は良しとした
今までは誰かに料理を作るなんて事は無かった桜だが
あの日、霊夢が来てから、そう思ったらしい
勿論、以前から来ている紫と慧音にもだが
霊夢と出会ったからこそ、更に強く思っていたのだ
それから、少し沈黙が続いたが何とか会話が続き昼食が終わった
昼食後、二人は椅子に座りながら雑談をしていた
「そんな事が……」
「はい……今でも後悔しています
解放方法を知っていたとはいえ……
聖を封印する者達に手を貸した事を……
……口には出しませんが
きっと、聖達は私の事が……」
「星さん!」
「っ!?」
星は昔に聖を封印する者達に少しだけ手を貸してしまった
幾ら知らなかったとはいえ、家族同然の者を封印されたのだ
それが、昔からの後悔だったようだ
星は俯きながら涙を流し自虐的な口調になっていき
自分を蔑ろにする発現をしそうになった
しかし、其処で桜が大声を出した
普段は大声を出さないので、余り大きくは無いのだが
今の星を自分に注目させるには十分だろう
「星さん……駄目ですよ?
そんな事を言っては本当に嫌われてしまいます
確かに星さんは封印をする方達に手を貸したかもしれません
ですが、知らなかったのですよね?
それは、しょうがないと私は思います
大丈夫です、きっと聖さん達は許してくれている筈です
もし、そうでなくても……
私は、私だけは星さんの味方で居ます!
どんな時、どんな場所でも私は……星さんの味方ですから
安心して下さいね……♪」
桜は星に優しく語り掛けながらも、星に近付いていく
星に近付くと抱き締める形で背中を優しく擦った
擦られた星は、先程よりも大量の涙が流れていく
「桜……さん……
ぁぁあぁぁぁぁああ……うああああああああああああ!!!」
「……」
桜の優しさに振れて、我慢していた星の感情が解き放たれた
それと同時に星は大声を上げて泣き出した
桜は何も言わずに背中を擦り続けた
それから、数十分後に星は落ち着きを取り戻した
「すみません、泣いてしまって……
これでは聖の二の前ですね」
「ふふ、そうですね
ですが、聖さんにも言いましたように
私はどんな方であっても、弱さを受け入れます
どんなに辛い過去でしょうとも、私は……受け入れてみせます」
「ふふふ、桜さんは強いですね」
「いえ、そんな……」
「桜さん、今日は本当に有り難うございます」
星はキリっとした表情で礼を言った
その表情は来る時とまでは別人のように違っていた
星を見て、桜は心の中で「ふふ、もう大丈夫ですね」と呟いていた
「星さん……ふふ、どう致しましてです
そんなに畏まらなくても、何時でも相談に乗りますから
気軽に相談して下さいね」
「はい!」
星は桜の言葉に燐とした表情で答えた
それから、雑談をしていき夕方になった
星は用事があるようなので、帰っていった
帰り際に星は「見てて下さいね、変わって見せますから」と言い残していた
桜は訳が分からなかったが、一応「はい」と答えておいた
その夜に命蓮寺では一悶着あり、少しドタバタしていたようだ
どうでしたか・・・?
星も腹ペコキャラって聞いたので書きました。。。
まぁ、シチューは安直な思い付きですw
桜の作り終えた所の表現が頭から離れない・・・( 'д')
でわ、また次回に><




