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東方全愛記  作者: 神夜 晶
呪い編
76/181

第68話 『桜と悲しみ』

どうも、今回は・・・


少しシリアスがあります

そして、霊夢と桜の回です


こんな二人だけれど・・・まだ付き合ってないというw

m9(^Д^)プギャー


でわ、どうぞ~

天子が来て数日が過ぎた

霊夢と桜の二人は更に距離を縮めていた

あれから、二人には心の壁が無くなったかのようだった

言ってしまえば、互いに本当の自分を見せていられる相手だろう

少なくとも霊夢は、そう思っていた

桜も“ある事”に関しては壁があるが

それ以外には無くなっていた

そして、今日は神社に帰る前日だ

明日には神社が完成し霊夢が帰るのだ

それを聞いた桜は少しだけ目が開き苦笑して、こう言った



「そう……ですか

おめでとうございます

これで、自宅に戻れますね」



「え、えぇ……

(明らかに寂しそうにしてる

それ程に私の事を……

嬉しいけど、悲しい顔をさせたくないし

でも、帰らないと巫女の仕事も出来ない……

どうする、私……考えるのよ、霊夢!)」



桜は寂しそうな表情をしながらも笑いながら霊夢の事を喜んだ

しかし、霊夢にはバレバレな訳で

霊夢は、どうすれば良いのか考えていた

考えは思い付かずに夜になってしまった

霊夢は何時の間にか寝ていたらしく

リビングの方から良い匂いが漂って来た



「確かに、そんな時間ね

少し寝過ごしたわね

運ぶのを手伝いますか」



そう言い霊夢はリビングへと向かった

其処で霊夢が見たものは……



「あ、霊夢さん

起きられたのですね

ゆっくり休めれましたか?」



大量の御馳走を用意している桜の姿だった

それを見て唖然としている霊夢に桜は「どうしました?」と首を傾げて聞いた

霊夢は意識を戻し首を横に振って桜に質問した



「この御馳走の意味は……?

今日、此処で宴会でもするの?」



「いえ、これは……」



「これは?」



霊夢が聞くと桜は少しだけ寂しそうな表情をしたが

直ぐに笑顔になり、こう答えた



「これは、明日神社へ行かれる

霊夢さんと私の送別会みたいなものです

私の考えでやってしまいましたが……嫌でしたか?」



「桜……有り難う」



「はい♪」



桜が苦笑しながらも“送別会”と答えた

それを聞き霊夢は悲しみの表情になるが

折角の桜の厚意を無駄にする事も出来ないので微笑んだ

それから、二人は楽しく話し合いながら御飯を食べた

そして、風呂に入る時間となったのだが……



「桜、先に入って良いわよ」



「え? でも……」



「良いから良いから

私は少しする事があるから

だから先に入って良いわよ」



「霊夢さん……分かりました

お先に失礼しますね」



「えぇ、ゆっくりで良いからね~」



「ふふ、分かりました♪」



霊夢は用事があるので先に入れと伝えた

桜は客より先に入る事は失礼な行動なので入らないのだが

こういう場合は特別だ

桜は霊夢の厚意を無駄にする事なく、先に風呂に入った

脱衣所に「しゅる……しゅるる……」という音だけが響き渡る

桜は脱衣所にある大きな鏡を見た

其処には純白の肌を持つ自分が映し出されていた

そして、自分の裸を見て呪いを確認した

現在の呪いは……



「呪いが膝まで来てますね……

でも、異変は……あ……

守矢神社と今回の事が異変と見なされますと……」



呪いの進行具合は膝まで来ているらしい

守矢神社での一件と今回の天子による

神社倒壊騒動が異変と見なされたようだ

桜は悲しみの目をしたが、目を瞑り直ぐに笑顔になって風呂に入った

風呂に入り身体と頭を洗い湯船に浸かった

にとりによって改造された家は天井に窓が付いていて

風呂に入りながらでも夜景を楽しむ事が出来るのだ

桜は窓から夜景を眺めていた



「ふぅ~……今夜も月が綺麗ですね」



「えぇ、そうね」



「え……?」



独り言を呟いている桜に風呂のドアから声が聞こえた

ゆっくり振り返ってみると、其処に居たのは……



「悪いけど、お邪魔させてもらうわよ」



「……」



タオルを巻いて立っている霊夢だった

霊夢を見て桜は目をパチクリさせていた

しかし、数秒後に状況が分かると今にも泣きそうな表情になっていく

それを霊夢が言葉で止めた



「桜、今日くらいは我慢してもらうわよ

大丈夫、私はタオルも巻いてるし

桜の裸も見ないようにするから

だから、泣かないで我慢してくれる?」



「……(コク)」



「良い子ね」



霊夢は今までとは違った真面目な表情だった

そんな霊夢を見て桜は赤面しながらも頷いた

それから、霊夢は身体と頭を洗い終えて湯船に浸かった

桜が右側に寄って場所を開けるが

霊夢は桜の近くに入って来たのだ



「あ、あの……」



「まぁまぁ、良いじゃないの」



「は、恥ずかしいです……」



「それじゃ……

これはどうかしら?」



「ひゃっ!? れ、れれ霊夢さん!?」



桜が恥ずかしがっていると霊夢が桜の脇を掴んで持ち上げた

それに対し、桜は驚きつつも恥ずかしさが込み上げて来た

霊夢は桜を持ち上げて自分の膝の上に座らせた

これなら桜も霊夢の裸が見えないので良いと思ったようだ



「これなら、どう?

私の身体も見えないし

お互いに距離が縮まるでしょ?」



「そ、そうですが……

これでも恥ずかしいです……(カァァァ)」



「少しは我慢しなさい」



「はい……」



霊夢に手を回され抱き着かれる桜だった

それを何とか落ち着いて受け入れた

抱き着いたままの二人には沈黙状態が続いた



「……」



「……」



「ねぇ……」



「はい……?」



「後2回……

桜の呪いは持って、後2回の異変で終わってしまう

本当に……今のままで良いのね?」



「……(コク)」



「そう……」



沈黙を破ったのは霊夢だった

桜に声を掛け桜が返事をすると

呪いの話題を持ち出した

桜は呪いの事を聞かれると顔を俯かせながら頷いた

それを見て霊夢は悲しい表情をしながらも小さく呟いただけだった

二人の間には更に沈黙が続いた



「……」



「……」



「霊夢さん……」



「何……?」



「ごめんなさい……」



「どうして謝るの……?」



「ずっと……ずっと……霊夢さんを不安にさせてたと思いますと……

私は……私は……」



次に、その沈黙を破ったのは桜だった

霊夢を呼び、それに答える霊夢

その後に何故か謝罪する桜

意味が分からない霊夢だった

その後に桜は今まで抑えていた気持ちが溢れ出て来た

今まで、ずっと霊夢を不安にさせていた

その事だけが、霊夢の気持ちを聞いてから桜を苦しめていた

桜は僅かに肩を震わせて泣いていた

霊夢は桜を見て薄く微笑みながら、桜を強く抱き締めた



「桜、あの後に私は言ったわよね……

もう気にしてないから、桜も気にしたら駄目よって

やっぱり気にしてたのね

ごめんなさいね、私の所為で」



「違い……ます……」



「何が……違うの?」



霊夢は優しく桜に囁き掛けた

しかし、桜の気持ちは違ったようだ

桜に違うと言われて、霊夢は首を傾げて聞いた

聞かれた桜は、今にも消えそうな小さな声で呟き始めた



「不安にさせてたのもそうなのですが……

不安という気持ちを思ってた事を

私が気付けなかった事が許せないのです……」



「桜……馬鹿ね

覚妖怪じゃないんだから

人の気持ちなんて分かる訳ないじゃない」



「それでもです……私が早くに気付いて……

霊夢さんに私の気持ちを伝えていればと思うと……

私は……私は……」



桜は霊夢の気持ちに気付けなかった自分が許せないようだ

それを霊夢はフォローするが

また桜は泣いてしまった

霊夢は桜を見て笑いながら溜め息を吐くと思いっ切り抱き締めた

ギュゥゥゥウ……



「桜、良く聞いて頂戴

確かに、あの時までは不安だった

私を博麗としか見てないんじゃないかって少し思ってた

けど、桜の行動と顔を見れば分かるわ

私を霊夢として一人の女として見てくれている事がね……

もし、それでも……自分を許せないというなら

私が“許す”!」



「っ!?」



霊夢は今の気持ちを言葉に乗せて伝えた

桜は霊夢に許すという言葉を言われ涙が再び溢れ出てきた



「もう大丈夫よ……貴方が気負う事ないから……」



「ぁ……ぁ……わ、私……」



「思いっ切り泣きなさい

私は……貴方の全てを受け入れるから……」



「う……うぁ……ぁぁぁぁあああああああ……」



「(私が弱音を吐かなければ

桜が悲しむ事も無かった……

けど、過ぎた事は覆せない

だから……これからは悲しませないと約束するわ

この博麗の名に誓って!)」



桜に優しく囁いては溜め込んだ気持ちを吐かせた、霊夢だった

霊夢は心の中で桜を悲しませないと誓った

しかし、その誓いは直ぐに破られる事となった……

どうでしたか・・・?


もっと書こうかと思ったんですけど

時間が無かったです;;


必ず、明日に・・・この続編を書きますので!


でわ、また明日に><

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