番外編 『幻想全愛記』
どうも・・・というか
先程ぶりw?
今日も2話連続投稿です><
一応、ネタを練って書いてますからねw?
まぁ・・・
ネタバレかもしれませんが
本編とは殆ど関係ありません
大晦日Verの全愛記とだけ考えて下さいな
でわ、どうぞ~
桜が生きかえり最初の大晦日がやって来た
人里では何処も年越し蕎麦や
早い家では元旦の用意までしていた
その頃の桜はというと……
「うんしょ……うんしょ……」
桜は声を出しながら力仕事をしていた
何をしているかというと
手打ち蕎麦を作っているのだ
勿論、蕎麦粉と小麦粉からだ
大変だが、身体が元気になったので
してみたいと思っていたらしい
他にもしたい事があるが
それは別の機会としておこう
「この後は……こうして……
ふふ、身体を動かすのは気持ち良いですね♪」
桜は料理本の通りに作っていった
初めて身体を使って料理をするので
桜は普段の料理もだが
より一層、作るのが楽しく思えた
「さぁ、もう踏ん張りです
皆さんが来る前に作ってしまいましょう
頑張りますよ~!」
桜が蕎麦を作るのは自分の為もだが
今日は特に仲が良い者達で集まろうと紫から提案があったので
桜が手打ち蕎麦を御馳走したいと言ったのだ
それを最初に聞いた時は全員が反対したが
身体を動かす料理を作ってみたいという桜の願いを
全員が反対を出来る筈もなかった
そういう事があり桜は手打ち蕎麦を作っていた
つまり、年越し蕎麦だ
初めて作った手打ち蕎麦で皆と年を越したい
それが今の桜がしてみたい願いだった
此処でメンバーを説明すると
紅魔館組、八雲家、霊夢、魔理沙、萃香だった
他の者も来たいと言っていたのだが
上のメンバーが来るなと脅していたとかなんとか……
「ふぅ~……
これで全員分の蕎麦を作り終えました~♪
私、やりました!
とても疲れましたが……
気持ちの良い疲れですね
少し汗を落としてきましょう」
桜は全員分の蕎麦を作り終えて
額にある汗を腕で拭った
桜は長い間を布団で過ごし
身体の動かす事が叶わなかった
それを、こういう形で出来たので嬉しく思えていた
桜は汗を落とす為に風呂に行った
此処で説明をすると
前までは風呂を薪で焚いていたのだが
風神録で、にとりと出会いシャワーを付けてもらったのだ
勿論、浴槽もなのだが改造してもらったらしい
というよりも、にとりが勝手に改造したようだ
最初は母との思い出が詰まった風呂だったので
泣いたのだが(その時の、にとりは瀕死状態)
でも、便利さを考えたら喜んだらしい
ザー!という音が風呂場の中で木霊し
それを浴びる桜は立ちながら考え事をしていた
「呪いが消え最初の年越しですね……
ですが……呪いは消えても……
最終的には寿命で私は逝ってしまいます
もう呪いに苦しむ事はないのですが……
誰かと……け、結婚を考えるべきでしょうか……(カァァァ)?」
桜は人間の命が儚く脆いながらも
命の尊さというものを全て知っていた
だからこそ辛かった
死ぬのが辛い訳ではなく
自分を慕ってくれている者達を置いて逝ってしまう
その事を考えると死ぬ事が辛く涙が出て来た
「あれ……? 涙が……
一度死んだ身ですが……
矢張り死という運命には逆らえませんね
それならば……私にも考えはありますよ?
運命さん……♪」
桜は涙をシャワーで流し
キュッ!という音をさせ蛇口を閉めた
それから数分後に桜は再び台所に立ち
夜御飯である年越し蕎麦の準備に取り掛かった
「先ずは茹でて……
その間に、お汁を準備しましょう」
桜は、もう直ぐメンバーが来るという事もあり
少しだけ準備を急いだ
しかし、間違う事はせず
着々と準備は行なわれていった
そして、数十分後に準備は整った
「ふぅ~……
準備が整いましたね
後は皆さんが来られるのを待つばかりです」
桜が準備を整え待つばかりとなった時だった
コン!コン!
玄関のドアが叩かれた
「桜、来たわよ~」
「は~い!
本当に出来上がった時に来られましたね
皆さんは分かって来るのでしょうか?
もし、そうなのでしたら凄いですね……」
桜は毎回毎回、良いタイミングで来るので
分かって来てる?と不思議に思っていた
そんな事を呟きながらも歩いて出迎えに行った
桜は玄関に着きドアを開けた
ガチャ!
『来たよ、桜!』
「皆さん、お揃いで……♪
ふふ、今しがた年越し蕎麦が出来上がった所です
冷めない内に食べましょう!」
『えぇ(はい)(おう)(うん)!』
全員が家に入り桜は御飯の準備をする
と言っても箸を並べたり
お茶を並べたりするだけなのだが……
それでも、咲夜や他の者達に手伝わせたくなかった
最後まで確り御持て成しをしたい
それが桜の思いだった
そして、全員が席に着き
紫の提案で桜が挨拶をする事にした
「え、えっと~……
しなきゃ駄目ですか……?」
『駄目』
「うぅ、恥ずかしい……(カァァァ)
そ、それでは……
蕎麦が伸びてしまうので手短に話しますね
今まで私は此処に居る方々に迷惑を掛けてばかりでした
特に呪いの最後の日です……」
『……』
桜の言葉により場の雰囲気が重くなった
それでも、桜は話し続けた
「ですが、今はこうして生きています
それこそ本当に奇跡です
“あの方”には感謝してもしきれません
そして、皆さんにも感謝してもしきれません
こんな呪いとアルビノを持つ私と仲良くして下さり
本当に感謝しています
こんな私ですが……来年も宜しくお願いします!」
『宜しくお願いしま~す!』
桜の挨拶が終わり全員が食べ始めた
因みに説明をすると
年越し蕎麦もだが
蕎麦の上にかき揚げを乗せていて
しかも、天ぷらまでもが用意されていた
種類も豊富で見た目も綺麗に整えられていた
これだけの数を用意するのに半日は費やしたらしい
全員が場に酔い、食べる者や
仲が良い者同士で話したり飲んだりしていた
その光景を見て桜は女神のような微笑をしていた
こんな日常が、ずっと続いたら……と思っていた
桜は「決めました!」と呟いて心で思っていた事を決心した
そして、時間は過ぎて年を越し
時刻も夜中の0時を過ぎていた
殆どの者が帰り残っていたのは……
「紫さん、萃香さん
お願いがあるんです……」
「どうしたの?
さっき耳元で残ってほしいって聞いて
残ったけど……」
「私もさ
桜の頼みなら何でも叶えてあげるよ!」
「本当に、すみません
眠いでしょうけど
もう暫く、お待ち下さい」
「それは大丈夫よ
逆に桜の方が眠そうよ?」
「うん、眠そうだね」
「正直に言うと眠いのですが
どうしても、お二人に相談があるのです」
「「相談?」」
「はい、私は一度死にました
そして、死というものが
どういうものなのか少なからず分かりました
それは冷たく冷たく何処までも終わりがない
永遠の孤独……
それを私は実感して来ました
だからこそ……お二人に、お願いがあるのです!」
「本当にどうしたの……?」
「本気のようだね……
うん、聞くよ」
「有り難うございます
私は今日の皆さんの風景を見て
何時までも、こんな日常が続いて欲しい
そう思いました……
今日来た方々だけじゃなく
他にも、幽々子さんや、早苗さん
さとりさん、神子様……
私が好きな方々がいっぱいです
ですから、思い付いたのです」
「思い付いた?」
「何を?」
「はい……実はですね?
私は……に……を作りたいと思いました!」
「「は……?」」
「無理なのは承知です
どうか、お願いします!」
桜は真面目な表情で二人に話し出した
それを二人も真面目な表情で聞いていく
桜は死という体験をしたからこそ
自分が人間であるからこそ
二人に、自分の考え付いた事を頭を下げ頼み込んだ
それを聞いて最初は吃驚していたが
桜の強い意志が篭った瞳を見て
二人は顔を合わせ頷いた
「「……(コク)」」
「どう……でしょうか?」
「良いわよ?
私は魅力的な提案だと思うわよ
でも、道のりが大変よ?
それでもしたいと思う?」
「そうだよ
私達、鬼は桜を好いている
だから協力は惜しまないつもりだ
けど、全員を納得させ、かつ、全ての問題がある
それを乗り越える自信はあるかい?」
「はい……
私は……皆さんを説得し
そして……皆さんと共に歩んでいきたい
皆さんと一緒に生きていきたい
ですので、覚悟は決めてあります」
「そう……
なら、何も言わないわ
私は桜が説得を出来ると信じて
明日から動きましょう
萃香も良いわね?」
「おうともさ!
私は母さんに話をして
鬼を全員、動かすように説得してみるよ
まぁ、鬼は任せな!」
「紫さん……萃香さん……
有り難うございます(ニコッ)」
「「っ///!?」」
桜は二人の協力が得られた事で
嬉しく思い感激の余りに涙を流した
涙を流しながら笑みを見せ二人は顔を赤くしていた
それを見て桜は首を傾げていた
そして、新しい年になり数ヵ月後の“ある日”
「遂に此処まで来たのですね……」
「あぁ、そうだね」
「えぇ、そうね」
ある場所に桜と萃香と紫が立っていた
その場所とは……
「まさか妖怪の山とはね」
「そして……幻想郷の異変を起こした者
つまり、桜と仲良しの子全員で一緒に住む
……相当な大きさになったわね」
「そうですね
私の思い付きによる提案で
申し訳ないですけど……
本当に有り難うございます!」
「良いって事さ
私も面白そうと思ったからね
それに……桜と一緒に住みたいって
前から思ってたし
一石二鳥だね」
「そうね、勿論のこと私も住まわせてもらうわ
まぁ、かなりの人数になるけどね」
「はい、其処ら辺の事は覚悟してます
それを承知の上で私は、お二人に相談したのですから」
「何か……桜は大人っぽくなったね」
「そう言われてみれば……
確かに行動と喋り方が大人っぽい?」
「そうですか?
変わらないと思うのですが……」
「まぁ、分かる人には分かるかな?」
「そうね」
「ふふ、そうですか……
あ、そろそろ時間ですね」
「そうだね」
「そうね、行きましょうか」
「はい!」
三人は少し話をして
目の前にある建物に入っていった
その建物とは木造建築で
縦長ではなく横長だった
何十メートルあるのか分からない位に横長だった
2階建てで奥行も長く
何十人と住んでも平気だろう
もう、お分かり頂けるだろうが
桜が行なった事は幻想郷の異変を起こした者
つまりは桜と仲良しの者達が
全て此処に住まうという話だった
それを数カ月前に二人に話して協力してもらったのだ
桜は此処に住まわせたい者達に会っていき
一緒に住まないか?と説得したのだ
その結果……全ての者から了承が出た
部屋の設計は永琳が受け
木材は紫が外の世界から運び込んで来た
作るのは鬼が総出で作った
指揮を取ったのは永琳と鬼子母神だ
そして、完成したのが
目の前にある大きな木造建築という訳だ
三人は建物に入った
其処で待っていたのは……
「早く早く~」
「もう宴会、始まっちゃってるよ~」
「えぇ~!? 私の酒~!」
「あはは……
萃香さんは矢張り、お酒が好きですね
私達も行きましょうか」
「そうね、桜……」
「はい?」
「これで何も怖くないわね?
だから、これから先の人生は
自分を優先に考えるのよ?
貴方は今まで他人を考えて生きて来た
勿論、それも大事だけど
貴方は自分を蔑ろにし過ぎてる
だから、他人を思うのは一旦休憩して
これからは自分の事だけを考えなさい」
「紫さん……分かりました
自分を大事にしてみますね!」
「強ち間違いではないけど……
まぁ、良いわ
さぁ、行きましょう」
「はい♪」
二人は手を繋ぎながら中へと入っていった
桜は恥ずかしそうにしながらも嬉しそうだった
それを見て紫は優しく微笑んでいた
これは後の幻想郷縁記で語られるだろう物語
幻想郷の全てから愛された者の記録
稗田阿求は、こう言う『全愛記』と……
どうでしたかw?
まさかの全員が住むルートww!
皆さんの考えもしない展開でしたねww
いや~・・・
このネタを思いついたの今日だったり(;´・ω・)
すみません、調子に乗って・・・w
そして、これが今年最後の投稿ですね。。。
来年も宜しくお願いします!
因みに紫と仲良いですけど
紫ルートではありませんw
でわ、また次回に><




