第24話 『藍と桜』
どうも、神夜晶です
今回は藍です
まぁ・・・
余り期待しないで下さいね><?
でわ、どうぞ~
妖夢と一緒に料理を作り
小さな宴会を楽しんでから
数日が経っていた
桜は小さな宴会を思い出しては微笑んでいた
今は朝の10時過ぎで
まだ本を読んでいた
「稲荷寿司ですか
お寿司は作った事がないので
これは簡単に出来そうですね……
お昼に作ってみましょう!」
何故か今日は寿司の項目で
稲荷寿司を見ていた
運命が、そうさせたのか
稲荷寿司を見ていた
「ふむふむ……
こういうのもあるのですね
本当に、この本を持って来て頂いた紫さんには
感謝してもしきれませんね!」
桜は料理の本を見ながら
楽しそうに笑っていた
作る楽しさと誰かに食べてもらい
喜んでくれる嬉しさを分かっているからこそだ
「あ、そろそろ時間ですね
では、稲荷寿司を作ってみましょう」
それから桜は御飯を炊き
御飯に酢を混ぜて掻き混ぜていく
そして、御飯が準備出来たので
桜は、お稲荷に御飯を詰めていった
その姿は重い物を動かせない幼女の姿と何ら変わりなかった
「うんしょうんしょ」という声を出しながら詰めていた
その姿は知り合いなら誰もが見ても鼻血を出しそうになるだろう
そして、約20分後に詰め終わった
稲荷寿司を作った数は50個以上を越えていた
「あれ……?
そんなに作った記憶はないのですが
初めてなので作り過ぎてしまいましたね
誰か来られないでしょうか?
これでは夜も稲荷寿司になってしまいますね
夜でも良いのですけどね……」
夜も同じものを食べるとなると
少し飽きが来てしまう
そんな事を考えてると玄関のドアが叩かれた
コン!コン!
「すみません」
「は~い!
何方でしょうか?
霊夢さん達の声ではなかったですけど……
とにかく、出てみれば分かりますね」
桜は玄関に向かって歩いていった
そして、玄関を開けると……
ガチャ!
「こんにちは」
「こ、こんにちは……
(尻尾がある……
それに綺麗な方ですね~
何処となく橙さんと紫さんに雰囲気が似てる様な……?)」
玄関を開けたら
其処に立っていたのは帽子を被り
紫が着ている様な服を着て
後ろには9本の黄色い尻尾がある女性だった
桜は雰囲気が紫と橙に似てると思い
首を傾げながら目の前の女性の顔を凝視していた
「どうかしたのか?」
「い、いえ……
お知り合いの方に雰囲気が似てらっしゃったので
少し見てしまいました……(カァァァ)」
「そうか(雰囲気が似てるか……)」
「あの……
何方でしょうか?」
「あ、あぁ
えっとだな……
君が思う通りに私は知り合いの関係者だよ
私の名前は「八雲藍」だ
どうぞ、宜しく」
「八雲……紫さんの、お知り合いですか?」
「そうだよ、私は紫様の従者だ」
「紫さんの従者さんでしたか
今日は紫さんからの用事で?」
「いや、今日は私個人の理由で来た
えっと、君は……」
「あ、自己紹介がまだでした……
私の名前は神呪桜です
宜しくお願いします!」
桜は自己紹介していない事に気付き
慌てて自己紹介をした
それを見て藍は笑っていた
「そうかそうか
早速で悪いのだが
家に入れてもらっても良いか?」
「あ、どうぞ!」
「すまない」
「いえいえ」
藍は家の中に入り
桜に案内されるがままに付いていった
そして、台所に行き
藍は稲荷寿司が目に見え尻尾がピコーン!と上を向いた
「こ、これは……」
「稲荷寿司ですけど……
好きなんですか?」
「あ、あぁ……
私は狐の妖怪でね
お稲荷が大好物なんだ……」
「そうでしたか
では、お二人で食べましょうか!」
「良いのか……?」
「はい、初めて作ったので
作り過ぎてしまって……
一緒に食べましょう♪」
「そうか……
なら、お言葉に甘えるとしよう」
「はい!
お茶を用意するので
少し待っていて下さいね」
「分かった
手伝う事があれば言ってくれ
これでも家事は出来るんだ」
「ふふ、有り難うございます
でも、大丈夫ですよ
それに、お客様の手を煩わせる事は出来ませんので」
「そ、そうか
(言葉遣いが丁寧な上に
客である私に手伝わせない様に丁寧に断る……
紫様と橙の評判が良い筈だ
神呪桜……悪いが、試させてもらうぞ?
我が主と従者から良い報告を受けている、その姿
私にも見させてもらおうか)」
藍は心の中で何やら考えていた
そんな事を知らずに桜は上機嫌で、お茶を沸かす
「~♪~♪~♪」
「鼻歌か?」
「あ……(カァァァ)
はい……(シュ~)」
桜は藍が居る事を、すっかり忘れてしまい
鼻歌を歌っていた
それを聞かれて恥ずかしくなった桜は
赤面しながらも頭から湯気が出ていた
それを見て藍は、またもや笑っていた
それから数分後に、お茶が沸き
二人は「いただきます」を言い食べ始めた
しかし、桜はじ~っと藍を見ていた
藍は首を傾げて桜に見つめる理由を聞いた
「食べないのか?」
「食べますけど
藍さんの感想が聞きたくて……
稲荷寿司が好きでしたら
好きな方に意見を貰いたくて!」
「そうか、分かった
なら、先に食べるとしよう」
「はい♪」
「うっ……
(笑顔が可愛いな……
橙も可愛いのだが橙には無い可愛さがある
これで男なのだから本当に驚きだ)」
「どうかしました?」
「いや、何でもない
では、気を取り直して頂こう」
「はい」
「あむ……(もぐもぐ)」
「ど、どうでしょうか?……」
「……(もぐもぐ)
あぁ……文句無しの美味しさだ」
「ほ、本当ですか?
不味くないですか……?」
「あぁ、味も申し分なし
酢も効いていて
稲荷寿司も甘すぎず苦すぎずで
絶妙なバランスだ」
「良かったです~
好きな方に美味しいと言ってもらえて
嬉しいです♪」
「っ!?
(落ち着け私……
好きな方には、お稲荷の事だ……
断じて私ではない!
なのに何故、胸の奥が暖かくなる……?
何百年以来の恋だというのか……?)」
桜は稲荷寿司が好きなとは言わずに
好きな方にと言ってしまった
それが藍の心に強く衝撃を与えた
藍も桜を気に掛ける様になっていった
桜は、そんな事を知らずに
稲荷寿司を食べていた
「初めてでしたけど
食べられる状態になって良かったです……
藍さんに美味しいと言って頂いて嬉しかったです!
今日は来て頂いて有り難うございました
どんどん食べて下さいね?」
「あ、あぁ……
では、遠慮なく頂こう」
「はい♪」
藍は桜を気にしながらも
稲荷寿司を全部平らげていた
食べ終わった後は満足そうに笑みが全開だった
そして、食後は色々と話をしていく内に
夜になっていた
藍は夜だと知り急いで帰っていった
帰る際に「また来る!」とだけ帰ってしまった
それを聞いた桜は笑顔だったとか
どうでしたか・・・?
う~ん・・・
もうちょっと藍をキツイ性格にしようとしたのですが
桜が泣く事に間違いないので止めておきました・・・
でわ、また次回に><




