第136話 『地底と壊れた幻想』
どうも、神夜晶です
今回は地底編です
鬼子母神は~・・・戦わそうか、迷い中(´・ω・)
でわ、どうぞ~
壊れた幻想は天界を後にし、地底へと来ていた
途中でキスメとヤマメを相手にしたが、直ぐに終わらせてしまったようだ
そして、現在はパルスィと合間見えていた
パルスィは橋を通らせんとばかりに陣取っている
そんなパルスィを、壊れた幻想は溜め息を吐いて見ていた
「……パルパルパルパルパル」
壊れた幻想はパルってるパルスィを相手にする気が起きず、先を急ごうとするが
隣を通り過ぎた瞬間に手の平を向けられる
つまり「これ以上、進むなら弾幕を撃ち込むぞ」と言っているのだ
壊れた幻想はパルスィの忠告を無視し、歩を進める
一歩、踏み出した瞬間にパルスィは弾幕を撃ち込んだ
しかし、その一瞬で弾幕を避け、壊れた幻想はパルスィの腕を掴んでいた
「っ……!?
速いわね……」
「……我を相手にするなら、その数倍は速く撃って来い」
そう言い、パルスィの腕を思いっ切り引っ張る
それだけで、パルスィはバシャァァァン!という音を立てて、川に落ちた
パルスィが気絶だけしていないかを確認し、歩を進める
旧地獄の街道に着き、目当ての人物を探す
その人物とは……“鬼”だ
旧地獄の人口は、ほぼ鬼が占めていると言っても過言ではない
今のではないが、昔の人間が卑怯な手を使い、鬼を苦しめていた
そんな人間達を見兼ねて、鬼達は旧地獄の地底に住むようになったのだ
壊れた幻想は鬼達が地底に住む理由を知っていた
何故なら、その現場を目撃したからだ
凡そ、何百年前の話だろう
壊れた幻想は鬼達が居る中で、キョロキョロと辺りを見渡す
そして、遂に目当ての人物の姿を発見する
目当ての人物に近寄り、肩に手を置く
「我と……戦ってくれるか……?」
「「……は?」」
「ほう……?」
その人物とは勇儀と萃香だった
二人は宴会の真っ最中で、酒を飲んでいたのだ
その光景を間近で面白そうに見ていたのは、蓮華だった
「私達が誰だか知ってて言ってる?」
「……あぁ」
「実力も知ってて言ってるんだね?」
「そうだ……」
「ふむ……
(こいつ、気配がないの
いや、人間でもないか?
萃香と勇儀を鬼の四天王と知っていて、喧嘩を売るか
中々に面白い奴が来たようじゃな)」
二人は瞬きをして、信じられないような表情だった
それも、無理もないだろう
鬼は古来より、強者として君臨する
耐久力も凄まじく、力も相当なものだ
二人は少しだけ自意識過剰だが、それに伴う実力も秘めている
そんな二人に戦いを申し込んだ、それだけで酒の肴になるだろう
「……どうだ?」
「「ふふふ……良いぞ(よ)!」」
「すまない……」
「さぁ、着いて来てくれ
こっちに広い場所があるんだよ」
「久々の戦いだからね~
存分に戦わせてもらうよ」
「あぁ、本気で来い……」
「「おう!」」
二人は壊れた幻想を開けた場所へと案内した
周りには大勢の鬼達が集まってくる
鬼の四天王の戦いを見物しに来たのだろう
宴会や面白いものが好きな鬼達だ
ましてや、二人に戦いを挑むのは数百年振りと言っても良い
故に見物しに来ない訳がないのだ
萃香と勇儀は、どちらが先に戦うかをジャンケンで決めていた
それを見て、壊れた幻想は今までのように、二人で来いと告げる
勇儀と萃香は眉をピクっとさせ、険しい表情になっていく
「もしかして、私達のこと……舐めてる?」
「私達に戦いを挑む勇気は分かるけど
鬼を相手に二人一遍とか……舐めてるとしか言えないぞ?」
二人の機嫌が悪くなっていき、場の雰囲気が冷めていく
しかし、壊れた幻想の助け舟かは分からないが、蓮華が口を開いた
「良いのではないか?」
「「母さん?」」
「確かに、お前達二人は無謀とも言えよう
だが、お前達を倒したら……面白いと思わないか?」
「「……面白いかも」」
「では、決まりじゃな
壊れた幻想とやら、家の娘達が悪かったのう」
「……構わん
我が無理を言ったのもあるからな……」
「まぁ、そうなのじゃが
どうせ戦うなら、面白い方が良いと思わんか?」
「そうだな……」
他の者と比べ、壊れた幻想は鬼に対して敬意を払っていた
それ程までに一目置いているのかもしれない
壊れた幻想は、拳を握り締める
萃香と勇儀も拳を握り締め、足に力を入れ、戦闘態勢に入った
審判を務める鬼が腕を真下へと下ろす、最強と最強のぶつかり合いが始まる
二人は様子見とばかりに突っ込んだ
普通の者なら、それだけで終わるだろう
しかし、壊れた幻想は普通ではない
「「おらぁぁ!」」
ゴッ!ガァァァンッ!と地底全体が揺れた
壊れた幻想は二人の拳を受け止めたのだ
それだけで、地面が抉られ、地底が揺れる
両者の拳が激突すれば、こんなものではないだろう
しかし、両者の拳は激突する、それは避けられないことだ
「重く鋭い一撃だ……」
「当たり前さ、何百年と戦い続けて来たんだからね!」
「そうさ、私達は戦いを宿命付けられた
そして、長い年月を戦い抜いてきたんだ!」
「……だろうな
では、我の拳をプレゼントしよう……!」
「「掛かって来な!」」
ズドォォォォオオン!と地響きが鳴り渡る
両者の拳がぶつかりあった
地底全体が揺れ、周りに居る鬼達が吹き飛ばされる
萃香と勇儀は何とか受け止めていたが、二人の拳には皹が入っていた
「……」
「何だ、この拳……重い過ぎるにも程があるだろ」
「私達の拳に皹が入るなんて、母さん以外に有り得なかったことだ
これは……楽しくなってきたな!」
「……
(流石は鬼か……
拳に皹が入り、戦う気が失せるどころか増すとはな……
幽香に続く戦闘狂だな)」
二人は戦う気力が減ると思いきや、増える一方だった
周りの鬼達も激しい戦いに歓喜する
蓮華も面白そうな表情で見ていた
「(……まさか、萃香と勇儀の拳に皹を入れるとはな
妾以外に有り得ないと思ったのじゃが……
まだ、このような奴も居たのじゃな
これは……二人の負けかの)」
蓮華はどちらが勝つのかを予想していた
両者は空中に浮かび、殴り合っていく
防戦一方とは言わないが、二人の部が悪くなってくる
拳に皹が入っている為、思うように攻撃が出来ないのだ
それでも尚、二人は戦い続けるだろう
それが、鬼の誇りと強さなのだから
「(矢張り、負けたようじゃな……
だが、あの戦い方は……
何処かで見たような気がするが、気のせいかの?)」
「……終わりだな」
「「……」」
壊れた幻想はボロボロになりながら、戦いに勝利する
萃香と勇儀は何処か満足そうな表情で気絶していた
戦いが終わり、蓮華が歩み寄って来る
「壊れた幻想とやら、見事じゃ」
「お前も戦うのか……?」
「妾は戦わぬよ
そのボロボロの身体を倒しても、つまらんからの
それに……二人を相手にして本気でやってなかったと見えるしのう」
「……分かっていたか」
蓮華には、壊れた幻想が本気を出していなかったことが、分かっていたようだ
壊れた幻想は驚くこともせず、返答する
蓮華はニヤリと笑い、楽しそうな表情を見せた
「あぁ、分かるぞ
手加減ではないが、何処か本気でやれていないと見える
まぁ、迷いというやつじゃな」
「……では、我は往く」
「また来るといい
この二人は何度でも相手になる筈じゃ」
「勘弁してもらいたいものだな……」
そう言い、壊れた幻想は次の場所へと向かっていく
その後ろ姿を蓮華は見つめていた
壊れた幻想が次に向かったのは、地霊殿だ
地霊殿に着いたのだが、地霊殿の中庭で全員が集まっている
壊れた幻想は4対1でも、勝てるのだが、時間も惜しいので不意打ちをするようだ
手を頭上に掲げ、神力による球体を作り出す
そして、腕を4人に居る中心へ向ける
物凄い勢いで球体が飛んでいく
球体が地に着弾し、大爆発を起こす
4人の内、お空だけが逃げ遅れてしまったようだ
背中を向けた状態だったので、仕方ないだろう
さとり、こいし、お燐の三人は壊れた幻想を睨む
「行き成り攻撃を仕掛けてきて、何なんですか?」
「お姉ちゃん、聞くだけ無駄だと思うよ?
こういう類のタイプは言葉じゃ、止まらないし」
「そうですよ、さとり様
それに、お空を傷つけたから、ぶっ飛ばしますけどね!」
「お燐、こいし!」
お燐とこいしは勝手に突っ込んでいく
それをさとりが呼び止めるが、二人は止まらない
こいしとお燐は二人掛りで勝てると思った
しかし、壊れた幻想は、そんなに甘くはない
突っ込んで来た、二人の首を掴む
「「ぐぅっ!?」」
「二人を放しなさい!」
「……」
「「……ぇ?」」
壊れた幻想は二人の耳元で何かを囁いたようだ
その後、二人を地面へと叩き付ける
ドォォォオオオン!という音をさせ地面が抉れた
さとりは見てるだけしか出来ず、砂煙が止むまで待つ
砂煙が止むと、其処には地に寝ている二人の姿があった
それを見て、さとりは怒りに染まる
さとりが心を読もうとするが、壊れた幻想が口を開く
「心を読むのは勧めないぞ……」
「……それは貴方の心に弱点があるから?」
「……弱点などないが、読むとお前の心が壊れるとだけ言っておく
一度しか忠告しないぞ……」
「……
(嘘は言ってないようですが、どうしましょう
読んで本当に心が壊れたら、私は終わる……
どうすれば……)」
「何時までも能力に頼るから、いざという時に何も出来ないのだ……
……偶には能力を使わず、ぶつかってみろ
お前の妹のようにな……」
「っ!?
何故それを……こいしは最近になって能力が戻ったのに
どうして貴方が……」
さとりは、壊れた幻想の言葉に驚愕する
何故、初対面の者が知っているのか?
さとりは思考の海に浸かるが、答えは出ない
そんな、さとりを見兼ねたのか、壊れた幻想は攻撃を仕掛ける
壊れた幻想に気付かず、さとりは強烈な一撃を貰ってしまう
物凄い勢いで吹っ飛んでいく
壊れた幻想は、吹き飛んだ方向へ行くと、さとりは気絶していた
「……この程度か
次からは考える前に行動してみろ……」
壊れた幻想はさとり、こいし、お燐、お空を治療する
治療を終え、次の場所へと向かっていった
如何でしたでしょうか?
今回は失敗作かも・・・
次は星蓮船です
モンハンX楽しい!
ツタヤでモンハンXのTカードにしましたw
でわ、また次回に><




