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東方全愛記  作者: 神夜 晶
幻想郷大異変編
159/181

第133話 『来訪者と無縁塚』

どうも、神夜晶です


今回は花映塚となります

映姫が裁かれます・・・神は裁き!


因みに、萃香は地霊殿で文は風神録で出しますね


でわ、どうぞ~

あれから、永遠亭を後にして、鈴蘭の花畑へと来ていた

十中八九、目的はメディスンだろう

鈴蘭=メディスンと言っても過言ではない

メディスンを探していると、後から声が掛けられた



「貴方……誰?」



「……お前を倒す者だ」



「私を倒す……?

そんな冗談とか要らないから、どっか行ってくれる?

私は戦う気なんてないし」



「お前になくとも、我にはある……

……無理矢理にでも戦ってもらうぞ」



「しつこいわね!」



メディスンは何処かへと行こうとするが手を掴まれる

イライラが限界に来たのか、メディスンは毒を身体に纏わせた

それで、手を離すと思ったのだ

しかし、実際には手を離さず、掴んだままだった

それを感じて、後を見るが、行き成りメディスンの視界が揺れる

この者は、メディスンを空中へと放り投げたのだ

そして、手を掴んだまま、メディスンを地面に叩き付けた

ドォォオオオン!という音が鈴蘭の花畑に鳴り響く



「うぐっ!?」



「悪いが、時間がない……

……一気に決めさせてもらう」



そう言って、まだ掴んだままの手を再び上へと放り投げる

またもや、メディスンは空中に放り出された

余りメディスンは戦いが好きではないタイプだ

故に、こういう接近戦も得意の筈もない

この者は、メディスンを空に放ち、力を溜めた

そう、メディスンにビームを放つのだ

メディスンは何とか逃げようとするも、先程のダメージで上手く飛べなかった

そんな事をしてる間に力を溜め終え、ビームが発射される

そのビームは何処かマスタースパークに似ていた

しかし、発射される時の音が違うだろう

マスタースパークはブゥゥゥウウウン!という音だが

これはドッゴォォォオオン!と大気を揺らすほどの威力だ

そんなビームがメディスンに直撃し、爆発する

その直後にメディスンが、焦げ焦げになって落ちてきた

それを上手くキャッチし、優しく地面へと下ろす



「……すまない、どうしてもこれは必要な事なのだ

恨んでも構わん、強くなれ……」



それは、優しく言い聞かせるようだった

メディスンを治療し、次の場所へと向かう

次の場所とは、幻想郷最強の一角である、幽香の畑だ

此処で最強と最強のぶつかり合いが始まろうとしていた

向日葵畑に着くと、この者は近くの向日葵に挨拶をする



「……お前達の母親は何処に居る?」



『……家デ、オ茶シテルヨ』



「そうか、家か……」



『ワタシ達の声ガ聞こえるノ?』



「……あぁ、聞こえる」



あろうことか、向日葵達の声を聞いていたのだ

この者は、植物に限らず、自然の声や動物の声なども聞こえるだろう

幽香、以外に話せる者が居て、向日葵達は嬉しそうにしていた



『ママ以外に聞こえるヒト、初めてミター』



「……そうか

これから、お前達の母親と戦わせてもらうぞ……」



『ママのことイジメるノ?』



戦うと聞いて、向日葵達は幽香を苛めると思ったようだ

しかし、この者は首を横に振り、否定した

出来る限り、優しい声で向日葵達に話し掛ける



「……苛めではない

そうだな、“鍛える”と言った方が正しいな……」



『キタエる?』



「あぁ、そうだ……

……強くなってもらうと言った方が分かりやすいか?」



『ドウして?』



「……この話は幽香に内緒だぞ?

数ヵ月後に……“神々の黄昏”が起きるからだ」



幽香を強くすると言い、その理由を聞かれ、この者は仕方なく答える

その理由とは、とんでもない事だった

数ヵ月後に“神々の黄昏”が起きると爆弾発言をしたのだ

間違いなく、世界全土を巻き込んだ戦いになるだろう

しかし、まだ幽香には内緒にしておくようだ



『ラグナロク?』



「あぁ、そうだ……

……つまり、戦争が始まる

その時に神々と戦う力が必要なのだ……」



『ソッカ……』



この者の動く理由とは、其処にあったのだ

数ヵ月後に起きる戦争で、戦う力を付ける為に異変を起こした

何故、この者が知っているのか?

それは……この異変が終われば、自ずと話すだろう



「もし、幽香に危険な状況になったら……

……お前達の口から言ってほしいことがある」



『何ヲ言うノ?』



「……と言って欲しい」



『ウン、イイよ』



「すまないな……」



『ママの為なら平気ダヨ』



「……良い子だ」



『エヘヘー』



この者は向日葵に“ある頼み”をした

それは、後々に分かるだろう

向日葵との話を終え、幽香の家へと歩いていく

幽香の家に着き、玄関をノックする

コン!コン!と音を響かせ、幽香を呼ぶ



「……」



「は~い、何方……?」



幽香が扉を開け、誰かを確認するが、知らない筈なので首を傾げる

遠回しに言うのは好きじゃないのか、率直に来た理由を話した



「……突然で、すまないが

我と戦ってもらおうか……」



「……ふ~ん

(あの子達が素直に通した?

いや、そもそも……どうして私に言わなかったのかしら

こいつ……何かしたわね)」



「……あの向日葵達には手を出してはいない

我が来たことを黙っててもらっただけだ……」



向日葵達が自分に知らせないことを驚きつつも、分析していく

幽香は「向日葵達に何かした」と思い、疑いの目を向ける

その視線に気付いたのか、向日葵達に何もしてないと告げた



「成程ね……

良いわ、戦ってあげる

でも、少し待ちなさい」



「……あぁ、分かった」



そう言って、幽香は家の中に入った

その間に、この者は上空へと上がる

向日葵達に被害が及ばない為だ

数分ほどで、幽香が飛んで来た

その表情は子供のようにワクワクした表情だ



「自分から向かってくる奴は久し振りだわ

勿論、楽しませてもらえるのよね?」



「……あぁ、存分に楽しめ!」



「そうさせてもらうわ!」



二人は互いに接近戦で戦っていく

まるで、弾幕など不要と言っているように

二人の殴り合いは大気が揺れるほどだった

ズガァァァァアアアアン!と轟音を鳴り響かせ、大気が揺れる

このような戦闘が行われているにも拘らず、下に居る、向日葵達は無事だった

それ程までに、高い位置での戦闘を行っているのだ



「……矢張り強いな」



「貴方も中々にやるわね

此処まで粘ったのは鬼以来じゃないかしら」



「鬼も戦闘狂だからな……」



「確かに、それは言えてるわね

さぁ、お喋りは此処までよ……殺し合いましょう!」



「この戦闘狂め……!」



「それは褒め言葉よ!」



再び拳と拳の激突が始まる

これほどの戦闘を行うのには理由があった

一つ目は自分の存在を幻想郷の強者に気付かせる為

二つ目はこれから、戦う者達を戦闘態勢に入らせる為

三つ目は幽香と殺し合うことで感覚を取り戻させる為だ

幽香は最強と呼べるほどだが、長い年月を平和に過ごしていた

花映塚では、霊夢と戦ったが、殺し合いではない

なので、感覚を取り戻させるのだ

平和に過ごす事は悪い事ではない

しかし、先程の言葉通りの展開になるのなら、全盛期の幽香に戻る必要がある

それ故に、この戦いは重要だった



「……もっと本気で殺しに来い!」



「だったら、いかせてもらうわ!」



二人の戦いが更に激化していく

しかし、長い間を平和で過ごしていた為か、幽香が隙を見せてしまう

その隙を逃さず、重い一撃を腹に喰らわす

それは、幽香を戦闘不能にするには十分な一撃だった

幽香は飛ぶことさえもキツい状態で、下に落下していく

それを、抱き止めて、下まで下ろす



「……良い戦いだった」



「嘘……ね

貴方は……本気を出していない

ましてや、3割の力も出してなかった……

貴方は何処で、その力を……?」



幽香は気付いていたのだ、全力を出していなかったことに

どうやってそれ程までに力を付けたのか、幽香は知りたくなり、質問する

その質問に、悲しい目をして話し出す



「……生きた年月もだが

ほぼ、この剣と戦争を繰り返していった所為だろう」



「そう……」



「……次に戦う時は……感覚を取り戻しておけ」



「えぇ、次は……負けないわよ」



「……あぁ」



幽香は、そう言い残して気絶する

この者は幽香の頬を撫で、愛おしそうに見ていた

数秒ほど撫でて、次の場所へと向かう

次の場所とは……人里で最も危険とされる場所だ

それは“無縁塚”と呼ばれる場所で

幻想郷の外れにあり、縁者の居ない者達が弔われる、共同墓地と言った所だろう

此処は結界の綻びがある為か、三途の川や冥界とも繋がるらしい

外の世界の物が落ちてくることが多い場所でもある

そんな場所に、誰が居るのか?

それは……死神と閻魔である、小町と映姫だった

小町が無縁塚でサボっている所を映姫が発見したのだ

その場面に出くわすという感じだろう

予想通りに、二人は無縁塚に居た

居た、というよりも小町が説教を喰らっているのだ

この者は静かに歩いて近付いていき、手には消失剣が握られている

二人は接近に気付き、戦闘態勢に入った



「……何ですか、貴方は?

今、説教をしている所です

急ぎでなければ、後にしてもらっても良いですか?」



「……急ぎの用事だ

なに、直ぐ終わる……」



そう言って、駆け出す

先ずは様子見と言った所なのか、軽く剣を振った

それを小町が、鎌の腹の部分で受け止める

ガキン!という音が無縁塚に響いた



「死神と閻魔に喧嘩を売るなんて

アンタ、身の程知らずだね?」



「……いや、知っているさ

お前達が誰かを分かった上で喧嘩を売ったのだからな……」



「その罪……裁きましょう」



小町と力比べをしている時、横から弾幕が襲い掛かる

それを後ろに退くことで、弾幕をかわす

これが、戦闘開始の合図だった

2対1にも拘らず、二人は押されている

久しく戦ってなかった二人だ、押されて当然と言えるだろう

幽香や紫でさえ、勝てなかった相手だ

二人には、少しばかり荷が重いだろう

予想通りの結果になり、数十分後、二人は地に膝を付いていた



「とてつもない強さだねぇ……

これほどまでにボコボコにされたのは初めてだよ」



「……そうか

修行が足りないな……」



「あぁ、そうだね……」



「小町!」



先に小町が気絶させられる

次に映姫の番だと言わんばかりに、ゆっくりと歩み寄る

映姫は、かなりのダメージを貰っており、逃げることさえも不可能だ

そんな映姫の前に立ち、手を振り下ろす……

ことはなく、映姫の目の前で止める



「……」



「……何の真似ですか?」



「……名前」



「え?」



行き成り「名前」と言われ、映姫は首を傾げる

この者が名前を教える、という意味だろう



「一方的にやられては不満だろう……?

……我の名を教えてやろうと言うのだ」



「……偽名を教えるつもりでは?」



「偽名ではないが……

……そうだな、二つ名とでも言っておこう」



「いいでしょう……

貴方の名前、聞きましょうか」



映姫は名前を聞き、誰なのかを特定しようと試みる

しかし、その者の名は……聞いた事が無い名前だった



「我の名は……」



「名は……?」



「“壊れた幻想”」



「……それは、どういう意味でしょうか?」



「……何れ、分かる」



そう言い、壊れた幻想は次の場所へと向かう

映姫は壊れた幻想の名を呟きながら、その後ろ姿が消えるまで眺めていた

どうでしたか・・・?


はい、幽香さえも倒します


最後の部分を名前に変えました

この名前は・・・東方自然癒というゲームに出てくるキャラです


自然癒を知っている方は・・・

この者が誰なのか、分かると思います


まぁ、答え合わせは輝針城のキャラ達を倒してからということで


でわ、また次回に><

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