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東方全愛記  作者: 神夜 晶
番外編
126/181

番外編 『先代博麗』

どうも、神夜晶です


皆様、お久し振りです

今まで投稿出来ず、申し訳ないです><

仕事が忙しくて投稿所ではないという。。。


今回は活動報告にもあったように先代博麗が帰って来て

桜を愛でる話です


先代博麗の口調とか性格が違うかもしれませんが、御了承下さい(;´・ω・)


でわ、どうぞ!

幻想郷は神々の黄昏という過酷な戦争が終わり、のどかな日々を送っていた

そんな、ある日の事だ

博麗神社の結界が波紋のように揺らめいていた

結界が壊れたなどではなく、誰かが結界を通るという事だ

霊夢は、これに気付き祓い棒を構える

もしかしたら、神々の黄昏の残党が来るかもしれない

そう思うと、霊夢は構える祓い棒を思いっ切り握り締める



「……」



パァァァァ!という音が鳴り、鳥居が光り出す

数秒後に光が止むと、其処に居たのは

20代後半の巫女服を着た女性だった

霊夢は、その女性の事を良く知っている

いや、知っているというよりも、覚えていると言った方が良いだろう



「ん~……

久し振りの幻想郷は懐かしいわね」



「母……さん……?」



「お、霊夢久し振り!」



そう、この女性は霊夢の母親だった

先代博麗なのだ

博麗の巫女の中で最強と言われている

霊夢は涙が溢れるのを我慢し、今まで言いたかったことを言うと決めた



「何が……!」



「どうしたの?」



「何が……久し振りだあぁぁぁあああ!」



「ぎゃん!」



霊夢は先代博麗を思いっ切り殴り飛ばした

それにより、先代博麗は物凄い速度で吹き飛んでいく

霊夢は小さい頃に一人ぼっちにされたのだ

先代博麗が突然、「旅に出る!」とか言い出したらしい

その突然の行動で霊夢は孤独となり、寂しい思いをした

しかし、それのお陰なのか、逞しく成長したのだ

霊夢は吹っ飛んだ、先代博麗の所まで飛んでいく



「何で……何で……置いていったのよ……」



「ごめんね……」



霊夢は今まで堪えていたものが、瞳から流れ出した

それを見て、先代博麗は霊夢を優しく抱き締める

数分後に霊夢は泣き止み、出て行った理由を尋ねた



「何で出て行ったの?」



「それは……貴方の為なのよ」



「私の為?」



「そう、私が居ると私に甘えてしまう

紫と相談して霊夢が一人前になるまで、外の世界に居ようって決めたの

それで、今回の神々の黄昏の件もあって

一人前になったって紫が言ったから、帰って来たのよ」



「それじゃ、紫も知ってたのね……」



霊夢は紫が何も話さないことにキレていた

それを見て、先代博麗は苦笑しながら、霊夢を宥める



「紫も意地悪したくて、黙ってた訳じゃないのよ

貴方が強い博麗の巫女になる為に教えるのを我慢したんだと思う」



「ふ~ん……」



霊夢は渋々分かったという表情だ

先代博麗は自分が居なくなってからの事を聞いた



「私が居なくなってから、どうだった?

友達とか出来たの?」



「腐れ縁みたいなやつだけど、出来たわ

それに……」



「それに?」



霊夢は少し照れくさそうに言いよどむ

先代博麗は首を傾げ、聞き直す



「こ、恋人も居るし……」



「……え?」



「え? 紫から聞いてたんじゃないの?」



「何も聞いてないんだけど……紫ぃ~……」



先代博麗は霊夢に恋人が出来たことを知らなかったらしい

恐らく、紫によるサプライズ的なものだろう



「いつもの事でしょ

紫はそういうの好きそうだし」



「まぁ、良いわ

紫は後でボコすとして、何処の馬の骨かしら?」



「……(ピクッ)」



「霊夢?」



先代博麗は言ってはいけない言葉を言ってしまった

それは、桜を馬鹿にするかのような言葉だ

確かに先代博麗は桜の事を知らないとしても

例え唯一の肉親だったとしても、桜を馬鹿にする事だけはされたくなかった

霊夢は次第に機嫌が悪くなっていく



「母さん……」



「何?」



「歯ぁ……食い縛れ」



「何でぇ!?」



「母さんは自分の夫が馬鹿にされたら、どう思うの?」



「う~ん……相手にもよるけど

紫とかだったら、アイアンクローかな」



「でしょ? それと同じ

私も恋人のことが大切ってことよ」



「ふむ……」



霊夢の言葉に先代博麗は目をパチパチとさせていた

娘の変わりように驚いているようだ



「な、何よ……」



「立派になったと思ってね」



「まぁ……当たり前よ

生物は生きていく限り変わるものだし

それに、恋人が変えてくれたのよ

私の心を満たしてくれた感じかしらね」



「そこまで言うなら、私も会ってみたいわね」



「会わせても良いけど……盗らないでよ?」



「盗る? どうして?」



先代博麗は霊夢の言葉の真意が分からなかった

霊夢は首を傾げる先代博麗を置いて、人里に飛んでいく

霊夢に続き、先代博麗も飛んでいった

二人は人里に着き、霊夢が桜の家の玄関をコンコンと叩く



「桜、居る~?」



「その子、桜って言うのね」



「えぇ、可愛いわよ

キスしたら、ぶっ飛ばすからね」



「流石に娘の彼氏を盗らないわよ

そんなに可愛いの?」



「見たら驚愕するわよ」



「ふ~ん……

(どんな子かしら? というか、可愛い?

カッコイイじゃなくて?)」



先代博麗はカッコイイではなく、可愛い?と不思議に思っていた

そんな事を思っていると、数秒後に玄関が開かれる



「は~い!

霊夢さん、どうされました?」



「っ!?」



「おはよう、桜

ちょっと良いかしら?

(驚いてる驚いてる)」



先代博麗は桜を見て息を呑む

その様子を霊夢は「予想通り」と思っていた

桜は先代博麗を見て首を傾げる



「霊夢さんの……お姉さんですか?」



「残念、母親よ」



「お母さん……ですか」



「貴方……名前は?」



「私は神咲桜と申します

宜しくお願い致します、‟義母様”」



「っ!?」



桜は霊夢の恋人なので、先代博麗も自分の母と同じだと考え‟義母様”と呼んだ

その言葉が先代博麗の心に強く刺さった



「(まさか、落ちてないわよね?)」



「か、可愛いわ!!!」



「ぴゃっ!?」



「何なの、この可愛さは!」



先代博麗は辛抱堪らず、桜に抱き着く

それを見て、霊夢は「やっぱりね」と思っていた



「ほら、母さん

桜が困ってるじゃない

いい加減に抱き着くの止めなさい」



「ちっ……

でも、可愛いって言ったのが納得出来たわ

これは良い子を見つけたわね」



「当然よ、桜は私の嫁なのよ!」



「ぁぅ……(かぁぁぁ)」



「嫁か……確かに嫁よね」



霊夢の嫁発言に桜は頬を赤く染める

それを見て、先代博麗は「可愛いわ~」と思っていた



「あの……義母様は今まで何処に?

博麗神社に何度も行きましたけど、会いませんでしたから」



「今まで、外の世界にね

さっき帰って来た所なの」



「そうでしたか……あの……」



「どうしたの?」



桜は頬を赤く染め、何かをして欲しそうな顔をしていた

先代博麗は分からず、首を傾げる



「えっと……頭を撫でてもらえませんか……?」



「えぇ、良いわよ(可愛いわ~)」



「(やっぱり、桜は母親が恋しいのね)」



桜は自分にもう一人の母が増えたことで、甘えたくなったのだろう

先代博麗は桜の頭を優しく撫でる

桜は目を細め、気持ち良さそうにしていた



「所で……桜ちゃんは……神?」



「はい」



「でも、変な感じがするのよね

普通の神とは違う何かがある感じ?」



「はい、少し特殊な神でして……」



「ふむ……」



「母さん、余り追及しないであげてね

各言う、私もそうだし」



「そうよね、何か違うと思ったし

まぁ、良いわ

それより、桜ちゃんって……強いでしょ?」



「母さん」



「それくらい聞いてもいいでしょ?」



「ちょっと来て」



桜は苦笑しながら、二人を見守る

先代博麗は首を傾げ「?」みたいな表情をしていた

霊夢が少し離れた場所で、先代博麗に説明する



「桜は確かに神だけど

普通の神とは違うのよ」



「それは分かるけど

具体的に、どう違うの?」



「母さんは概念と理のこと、どう思う?」



「う~ん……何て言ったらいいのか分からないけど

私達じゃ、手の届かない事象かしら?」



「もし……それが桜だって言ったら信じる?」



「冗談でしょ?」



「……」



「本当なの……?」



「……(コク)」



霊夢は桜が概念と理そのものだという事を、先代博麗に告げる

先代博麗は難しそうな表情で、霊夢に聞き直す



「そもそも概念と理ってなれたっけ?」



「普通はなれないけど、桜は特別らしいわ

紫と龍神が言ってたし」



「幻想郷最高神がね……

それは信じる他ないか」



先代博麗は霊夢と同じで、余り細かいことは気にしないタイプだった

例え桜が化物だろうとも気にしないのだ



「だから、余り桜の存在の事は聞かないであげてね

戦うのは……少しだけなら良いと思う」



「分かったわ

じゃあ、少しだけ戦おうかな」



「いいけど、桜強いわよ?

世界最強って言っても過言じゃないし」



「ふむ……燃えるわね」



「無茶しないようにね」



「分かってるわよ」



二人の話し合いが終わり、桜の元へと戻る

先代博麗は桜に「少しだけ戦わない?」と率直に言う

桜は苦笑しながら、了承する



「有り難う、桜ちゃん」



「いえ、構いませんよ」



先代博麗は戦いを了承してくれた桜に頭を撫でる

桜は目を細め、気持ち良さそうにしていた

三人は空中へと上がり、戦いの準備をする

桜と先代博麗は戦うための準備運動を、霊夢は約10キロ程度の範囲で結界を張っていた



「二人共、準備は良い?」



「「えぇ(はい)」」



「死に繋がるような一撃とかは無しだからね

後は武器も無しで、スペカまでは良し」



「スペカ?」



「あぁ、そっか

母さんはスペカ知らないんだっけ

霊力による弾幕とかって言った方が分かりやすいかしら」



「あー……紫にそんな事を聞いたような?

まぁ、私は身体一つだから

そんな面倒くさいことはしないわ

私は……この身体一つで今までやってきたのだから」



そう言い、先代博麗は拳を構える

桜も羽を広げ、戦闘態勢に入った



「始め!」



ゴッ!という音が一瞬にして鳴り響く

二人は顔を見つめ、少し後退する



「思ってた通り、桜ちゃん強いわね

今まで築き上げてきた、私の拳が痛いわ」



「まだ全力ではありませんが……

そう言って頂けると、頑張って強くなった甲斐があります」



「ふふふ、久し振りに燃えて来ちゃった

さぁ、飛ばしていくわよ!」



「はい!」



そう言って、二人は目に見えない速度で殴り合う

霊夢は暇そうな表情で二人の戦いを見守る

拳と拳によるぶつかり合いの衝撃で、ガァン!という音が何度も鳴り響く



「母さんってば、すっかり本気出しちゃって

まぁ、でも……楽しそうで良かったわ」



霊夢は久し振りに母と会えたのか、少し微笑んでいた

そんな霊夢をよそに、二人は更に殴り合っていく



「楽しいわね、桜ちゃん!」



「そうですね!」



二人は心の底から楽しそうに戦っていた

そんな戦いもあっという間に1時間経ち、終わりを迎える事となる

先代博麗の体力切れにより、ほんの少しの隙が生まれた

その隙を、桜は逃すことなく攻め入る



「まずっ!?」



「えぃっ」



先代博麗は咄嗟に腕をクロスしてガードする

しかし、桜の攻撃を耐え切れる筈もなく

先代博麗は物凄い速度で飛ばされる



「かはっ!」



「そこまで!」



「ふぅ……」



桜は戦いが終わり一安心する

先代博麗も、お腹を押さえながら戻って来た



「負けちゃったか……

桜ちゃん、本当に強いわね」



「有り難う御座います

義母様も、熟練した強さで隙が無かったです

その強さに至るまでの修行など、とてもではないですが

物凄い大変だったと思われます」



「そう? 有り難う」



「それじゃ、帰りましょうか」



「「はい(えぇ)」」



三人はそれぞれの自宅へと戻って行ったが

桜の提案により、晩御飯を桜の家で食べる事となった

先代博麗は桜の手料理を食べて、衝撃を受けたらしい

「今までで一番美味しいわ!」と叫んでいたんだとか

次の日から、先代博麗も桜の家に住むことになったようだ

新たな家族が増えて、桜はとても嬉しそうにしていた

義理ではあるが、母親が出来たので嬉しいのだろう

桜家は、また一段と賑やかになっていく

どうでしたか( ゜Д゜)?


本当に久し振りに書いたので、誤字とか説明不足だったりするかも・・・

何か違ってましたら、すぐに直しますので!


今度の投稿はいつになることやら・・・


でわ、また次回に(*´ω`*)

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