番外編 『桜の誕生日』
どうも、神夜晶です
今回はタイトル通り、桜の誕生日に御座います
何月何日かは・・・分かりますよね?
普通に桜が関係している日にちですよ
検索すれば出ますw
でわ、どうぞ~
現在は3月で季節は春だ
桜が満開になり、咲き誇る時期だ
そんな季節なのだが……この時期になると桜は落ち込んでしまう
何故なら、桜は誕生日を誰にも教えてないのだ
去年までは呪いで忙しい時期だったので、祝う暇が無かった
しかし、今年は呪いも解決され祝われる筈なのだが……
「矢張り、言うべきなのでしょうか?
でも、それですと……誕生日を催促しているみたいで……嫌ですね」
そう、この通りに桜は自分から誕生日を祝って欲しいとは言えないのだ
なので、今年も誕生日を祝う事なく過ごそうと思っていた
余り考えすぎると落ち込んでしまうので、深くは考えないようにする事にした
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
此処は神界の一角で泉がある場所だ
それは嘗て、桜を覗き込んでいた泉だった
そして、今も覗き見ていた
「……去年は我のした事だ、仕方ないだろう
しかし、今年も誕生日を祝わせないつもりか?
そうはいかないぞ……必ず盛大に祝ってやるからな!
この龍神の名に掛けてな!
~~~~~~ッ■ッ■ッ■ッ■ッ!!!!」
龍神は桜を盛大に祝うと目論んでいた
やる気を出す為に龍神は龍としての咆哮を使った
龍神は大きな翼を出して、何処かへと飛んで行った
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
あれから、桜は縁側でヴァイオリンを弾いていた
曲名は「神々が恋した幻想郷」らしい
この曲を弾く時に何故か涙を流しながら弾いていたようだ
色々な思いを感じて、涙したみたいだ
「ふぅ……」
桜はヴァイオリンを終えて一息ついた
すると、何処からか拍手の音が聞こえた
桜は周りを探していると、中庭に立っている木の後ろから、ある人物が出て来た
「本当に上手ね
凄く感動する曲だったわ」
「あ、霊夢さん♪」
「ふふふ、来ちゃった」
来たのは霊夢だった
霊夢は片手を上げて桜に挨拶した
桜は霊夢が来た事で自然と笑顔になっていた
「もしかして……聞いてましたか?」
「えぇ、バッチリとね」
「うぅ……恥ずかしいです」
「そんな事ないわよ
弾く姿もだけど、曲も良かったし
もっと自信を持ちなさい」
「ふふ……そうですね♪」
「えぇ、そうよ」
「はい!」
霊夢は桜のヴァイオリンの腕前を褒め、自信を持つように言った
桜も霊夢の言葉なのか、自信を持とうと決心した
それから二人は縁側で他愛もない話を喋っていた
話をしている時に、霊夢が話題を変えて来て、変な事を聞いてきた
「ねぇ、桜」
「どうかしました?」
「うん、ちょっと聞きたい事があってね」
「聞きたいこと……ですか?」
桜は霊夢の言葉に首を傾げていた
それを霊夢は表情には出さないが、心の中で可愛いと思っていた
「えぇ、そう」
「そうなのですか……分かりました
私に答えられることなら、何でも答えますよ」
「ふふふ、有り難う
それじゃ、単刀直入に聞くけど……私達に何か隠してることない?」
「……ぇ?」
桜は少しだけ背中が凍るような感触に見舞われた
別に何も疚しいことをした訳ではない
霊夢が、そういう雰囲気を作っているのだ
「あぁ、怖がらせちゃったわね
別に怒ってないわよ?
ただ……最近は何か思い詰めてるような感じがしてね」
霊夢は無意識に重圧を放っていたようだ
重圧を引っ込めて、桜に怒ってないと告げる
「そうですか……
思い詰めてるですか、特に何もありませんが……」
「本当に?」
「はい」
霊夢は「何もない」と言った桜に詰め寄った
詰め寄られた桜は吐息が掛かるほどの距離なので、赤面していた
そんな桜を見て、またしても可愛いと霊夢は思っていたようだ
「……そう、分かったわ
突然、ごめんなさいね」
「いえ、私も怪しい行動して申し訳ありません」
「良いのよ、何か悩みがあったら言いなさいね?」
「はい♪」
それ以上は霊夢も問い詰めなかった
そして、二人は別れを告げた
桜は再びヴァイオリンを弾き始めた
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
霊夢は何処かへと飛んでいった
そして、着いたのが博霊神社だったのだが
部屋に入ると、其処には各勢力のトップが居た
その中にも龍神が居た
霊夢は床に座り、話を進めた
「どうだった?」
「はい、間違いなく誕生日の事を隠しています」
「そう……
(桜……どうして言ってくれないのかしら)」
霊夢の言葉に答えたのはさとりだった
先程の質問はさとりが心の声を聞く為にしたのだ
霊夢は少し寂しい表情をした
しかし、それは誰もが同じだった
桜は誰にも話さず、自分自身の胸に苦しい思いを詰めるだけ
暗い雰囲気の中で、龍神は立ち上がった
「お前達、暗い雰囲気を出す為に集まったのか? 違うだろう?
我等は“桜”を祝う為に集まったのだ、違うか?」
龍神が全員に本来の目的を思い出させた
すると、霊夢が立ち上がった
「全くもって、その通りだわ
こんな暗い考えじゃ駄目ね
さぁ、桜を盛大に祝うわよ!」
『お~!!!』
全員が一致団結し、桜の誕生日計画を練っていった
そして、桜の誕生日……3月27日がやってきた
その日は家に居ない、桜だった
桜が居たのは博麗神社だ
何をしているかというと、霊夢と話しているだけだった
桜の誕生日会をする為には誰かが引き付けておく必要があるのだ
それを霊夢が引き受けたようだ
「あ~……ずっと、こうして居たいわ」
「ふふ、そうですね」
「桜と朝から晩まで、お喋りしているとか……此処は天国ね!」
「大袈裟ですよ、霊夢さん
言って下さりましたら、何時でも来ますよ♪」
「じゃ、毎日ね」
「えっと、あの……その言葉の真意は……」
霊夢の冗談まじりのプロポーズを受けて、桜は赤面していた
それを見て霊夢は微笑んでいた
「ふふふ、冗談よ
(でも、何時かは……私からプロポーズしないとね)」
「そうでしたか……
(今のは……プロポーズだったのでしょうか?
もし、そうでしたら……霊夢さんは……
私の……プ、プロポーズを待っているのでしょうか……?
何時かは……私からしないとですね♪)」
二人の考えることは同じだった
そんなに話題がある訳でもないので
途中で霊夢が「お昼寝しましょ」とか言い出した
桜は霊夢との昼寝が新鮮なのか、喜んで頷いていた
昼寝をしようと言い出した霊夢だが、桜の寝顔ばかり見ていたようだ
それから夜になり、良い時間となった
桜も眠そうな顔で起きて、霊夢は「(寝顔も可愛いわ~)」とか呟いていた
「それじゃ、家まで送るわ」
「いえ、大丈夫ですよ
一人で飛んでいけますからね(ドヤァ)!」
「ふふ、そうね
でも……私が送りたいのよ……っと!」
「ひゃん!?
い、行き成り過ぎますよぉ……」
「ふふん、久々のお姫様抱っこよ」
「ふふ……そうですね♪」
「それじゃ、行くわよ」
霊夢は行き成り、お姫様抱っこをした
それにより変な声が出てしまう桜だった
何故か霊夢は得意げでお姫様抱っこをしていた
桜も久々なので微笑みながら同意する
そして、二人は桜の家に向かった
桜の家に着き、桜を下ろさずに扉を開けてリビングへと向かう
それを桜は不思議そうな表情をして、霊夢に聞いた
「あの、霊夢さん?
玄関までで良いのですよ?」
「ふふ……駄目よ」
「え?」
「さぁ、覚悟は良いかしら?」
「?」
「ふふふ……」
霊夢が「覚悟は良いか」と聞く
桜は意味が分からず、首を傾げるだけだった
そして、リビングの扉が開けられ……
パァン!という音が鳴り響いた
『桜、誕生日おめでとう!』
其処には桜が仲良くなった、全員が居た
突然の出来事で桜は頭が追い付いていなかった
「ぇ……?」
「驚いた?」
「はい、ですが……どうして私の誕生日を……?」
「数日前に私が中庭に来たこと、覚えてる?」
「はい」
霊夢は数日前の出来事を説明し始めた
桜も心此処にあらずの状態で聞いていた
「あの時に中庭の状況をスキマから見ててね
私が質問した時にスキマから、さとりが見ていたのよ」
「そうでしたか……それで私の心の声を……」
「えぇ、勝手なことして悪かったけど
でも……誕生日を隠すなんて寂しいじゃない」
「ごめんなさい……」
霊夢の寂しそうな顔に桜は謝り泣いていた
それを霊夢が頭を撫でて気分を変える
「ほら、泣かないの
さぁ、折角の誕生日だし楽しまなきゃ」
「……」
「どうしたの……?」
しかし、桜は未だに泣いていた
何時もなら、此処で泣き止んで微笑むのだが
今回ばかりは違い、まだ泣いていた
『もしかして……嫌だった?』
「……(ふるふる)」
「じゃあ、どうして?」
桜の反応に全員が悲しい表情で聞いた
しかし、嫌では無いと首を横に振る形で答える
霊夢が、どうしてか聞くと桜がポツポツと呟き出す
「私は……呪いで沢山の方に御迷惑を、お掛けして……
その上……お誕生日を祝って欲しいなんて……
図々しい事を言えませんでした……なので、お誕生日を言わなかったんです……」
桜は、やっと本音を言い出した
ずっと呪い関係で悩んでいたようだ
それを聞き霊夢は苦笑していた
「そうだったのね……」
「はい……」
「桜……前にも言ったけど
私達は迷惑なんて一つも思って無いわ
あの行動は私達が好きでやったこと
それに……好きな人の為に行動して何が悪いの?」
「……」
霊夢は桜を後ろから優しく抱き締めた
そして、優しく語り掛ける
「桜……生まれて来てくれて……有り難う」
「ぁ……ぁぁぁぁあああああ……」
心の何処かで我慢していたものが、霊夢の言葉で全て吐き出された
桜は大勢の者達が居ようとも、泣き続けた
泣き続ける間は霊夢の腹に、しがみ付いていた
それを全員が暖かく見守った
そして、数分後に泣き止み、全員に礼を言った
「皆さん……有り難うございました!」
『おう(えぇ)(はい)!!』
「それじゃ、パーティーを始めましょ」
「はい!」
涙を拭いて桜は、やっと心からの笑顔を見せた
そして、桜の誕生日パーティーが始まった
桜はパーティー中は殆ど笑顔だった
如何でしたか。。。?
ああああああああ・・・・・www
自分で書いていてなんですが・・・
霊夢の生まれて来ての件が泣きそうになりました。。。
はい、気分を変えまして・・・3月27日でした
簡単で覚えやすい誕生日です!
何故、3月27日に投稿しなかったと言われると・・・
そんなに長く待てません(´;ω;`)
なので、今日書きました;;
そして、文章の中にありましたが
龍神がデレ始めましたm9(^Д^)
でわ、また次回に><




