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東方全愛記  作者: 神夜 晶
番外編
112/181

番外編 『魔界神と桜神』

どうも、神夜晶です


今回は桜が魔界に行く話です


勿論・・・桜は神綺に気に入られます


多分、設定とか表現が間違ってるかもしれませんので

何処か間違っていたら、指摘してやって下さい


怪綺談やったことないので、分かりませんが

Wikiやら何やら見て書いてますm9(^Д^)


神綺可愛いよ、神綺!

神綺の口調が違うかもしれませんが、御了承下さい


でわ、どうぞ~

現在、桜は神界に居た

何故かというと、龍神に戦い方を教わっているのだ

幾ら身体能力が最強だとしても制御出来てなければ宝の持ち腐れだ

この間、現代へ赴いた時に桜は理解した、「私は弱い」と

だからこそ、桜は強くなると決心した



そして、帰ってからというもの、修行の日々が続いていた

最初は、がむしゃらに強さを求めた

しかし、途中で間違っていると気付かされた

それでは意味ないと知らされ、本当の意味で桜は強くなっていった



そして、現在は龍神と何でもありの組手をしていた

互いに不老不死なので、痛みを我慢すれば関係が無かった

組手を始めてから、約1ヶ月が経った

桜は強くなっていた……それも、異常なまでに

身体能力も完全にコントロールし、戦い方もマスターし、弾幕もある程度は出来るようになったのだ



そして、桜は強さの壁にぶち当たった

それは……強さを求める者なら誰もが通る道だ

それを乗り越えてこそ、真の強さというものを初めて得られるのだ

しかし、桜は息をするように壁をぶち破った

桜は2段階も進化した、一つ目の進化は3対6の羽が生えたことだった

その羽は薄いピンク色の羽で、とても神秘的に見えていた

もう一つの進化は能力の進化だ

「桜を司る程度の能力」から「春を司る程度の能力」に変わったのだ

これによって、春限定だが力が溢れるようになるらしい

まだ春になってないので分からないのだ



そして、もう一つ覚えたものがあった

それは、扇での戦い方だ

桜は「春を司る程度の能力」になったが、桜を操ること自体は何時でも出来るのだ

それに合わせて武器を使おうということになり、扇子を極めることにしたらしい

龍神は扇子で戦ったことはないが、扇子を作ることは出来た

扇子の名前は「龍の扇子」らしい

性能としては、神力を通しやすく、どんな物質よりも硬く、神力を籠めて振れば突風が吹くようだ

桜は扇子を極める為に龍神と戦った

最初は一撃さえも入れられなかったのだが

慣れていく内に一撃を入れていき、最終的には自分に合った戦い方を編み出していた

その戦い方とは扇子で弾幕を打ち返したり、能力で桜を操り扇子で遠隔操作して爆発させたりだ

基本的には避けながら戦う感じで、避けて隙が出来たところを狙うようだ

桜本人も身体能力が異常なので、普通に扇子で叩いただけでも効果があるのだ

因みにだが、両手に扇子を持ちながら戦うらしい



修行が一段落した所で、桜は家に帰った

家に帰るとアリス、上海、蓬莱が居た



「あ、お帰り

お邪魔させてもらってるわね」



「はい、構わないのですが……

何か御用事でしたか?」



「用事って程じゃないんだけど

今から私の実家……魔界に帰るんだけど」



「魔界ですか……?」



桜は魔界という単語に首を傾げた

アリスはコクンと頷きながら説明をした



「えぇ、私は魔界の出身でね

私の母親が桜にどうしても会いたいって五月蝿くてね

一緒に来てもらってもいい?」



「はい、良いですよ」



桜は二つ返事で快く了承した

アリスも来てくれると分かりホッと胸を撫で下ろした



「ん、有り難うね

もし、来られないなんて知ったら……考えたくないわ」



「あ、あはは……断りませんから大丈夫ですよ♪」



「ふふふ、有り難う

それじゃ、行きましょうか

余り待たせると五月蝿いし」



「分かりました!」



「よし、桜……来い!」



「え?」



行き成り上海が意味不明な行動に出た

その行動とは両手を広げ「抱き着いて来い」的なポーズだ

それを見て桜は意図が分からないので首を傾げるしかなかった



「一人だけズルイですよ、上海

桜さん、是非とも私の方へ!」



「え、えっと……」



蓬莱も加わり、ますます訳が分からなくなる桜だった

其処へアリスが、助け舟を出した



「二人とも、説明しないと分からないわよ?

桜、二人は桜を抱っこして魔界まで行きたいそうよ」



「そ、そうなんですか

恥ずかしい気もしますけど……分かりました

お願いします♪」



「「私ですよね(だよな)?」」



「あの、喧嘩は……」



二人は「私がする!」と主張して、いがみ合っていた

それを見たアリスは溜め息を吐きながら、手早く終わらせる方法を指示した



「二人とも、じゃんけんで決めなさい」



「「分かりました(分かった)」」



二人はアリスの指示に従いじゃんけんをした

じゃんけんに勝ったのは上海だった



「では、宜しくお願いしますね!」



「あぁ、任せろ!」



上海は満面の笑みで桜を抱っこする

勿論、お姫様抱っこだ

もはや、桜は恥ずかしがることは無くなった

しかし、精神的に余裕が出て来たので会話をする事が出来るのだ

やっと四人は出掛ける準備が出来て、魔界へと飛んでいった

魔界へと繋がるゲートは博麗神社の裏山にあるようだ

そして、ゲートに辿り着くとサイドテールをしたピンク色の髪をした女の子が居た

名前はサラと言うらしく、魔界へのゲートを守っているようだ

桜はサラに挨拶をし、魔界へと入っていく

魔界に着き、桜は魔界の光景に感動していた

遠くには現代で見たようなビル群が建っていた

すると、此処でアリスが桜に魔界の感想を聞いた



「どう? 魔界も結構良い所でしょ?」



「はい、現代と似たような風景もありますし

自然もあって、良い場所だと思います!」



「そう、良かった」



アリスは桜に気に入ってもらって喜んでいた

その光景を見て上海と蓬莱は微笑んでいたとかいなかったとか

そして、進んでいく中で色々な景色を見ながら飛んでいき

青白い大地が見えてきた、其処では一面の氷の大地だった

この場所「氷雪世界」では二人の守護者的な者達が居た

名前はユキとマイと言って

ユキは黒白の魔法使いのような格好をしていて、桜は魔理沙と間違えそうになった

マイの方は青い髪に天使のような羽を持っていて、チルノに似た女の子だった

此方もチルノと間違いそうになる桜だった

二人に挨拶をし、目的の場所まで辿り着いた

魔界の最深部で大きな神殿が建っていた

名前は「パンデモニウム」らしい

四人が中に入っていくと、一人のメイドに迎えられた

勿論だが、桜は降ろしてもらって歩いている



「あ、夢子」



「お帰りなさいませ、アリス様、上海、蓬莱」



「「「ただいま(です)!」」」



夢子に迎えられ、三人は笑顔で「ただいま」と言った

三人に挨拶をして、桜に身体を向けメイドとしての綺麗な挨拶をした



「そして、ようこそ、神咲桜様

私の名前は夢子と申します

以後、お見知りおきを」



「は、はい!

此方こそ、宜しくお願いします

後、私は普通に桜で良いですよ」



桜は夢子の綺麗な挨拶に驚きつつも挨拶を交わす

夢子に様付けされ、恥ずかしがっている桜だった



「そういう訳には参りません

アリス様の大切なお客様ですから

失礼をする訳にはいきません

(写真通りの可愛い方ですね

アリス様から聞いてましたが……予想以上の可愛さです

目の模様と髪がマッチングしていて、完成された美しさですね)」



「様は慣れてませんので、恥ずかしいのですが……」



「分かりました……

では、桜さんと呼ばせて頂きます

これ以上は譲歩出来ませんので、御了承下さい」



「はい、有り難うございます♪」



「いえ、お礼を言われる程では……

では、皆様……神綺様がお待ちです、此方へ」



夢子に案内され階段を上がっていく

階段を上がっていき、鉄の扉の場所まで来た

此処に神綺が居るのだろう

夢子が扉を開けた、其処に居たのは間違いなく神綺だった

其処は玉座ではなく、神綺専用の部屋で、とても一人部屋とは思えないほどに広い部屋だ

最初に口を開いたのは神綺のだった



「初めまして、桜ちゃん

私の名前は神綺、この魔界を創造した神でアリスちゃんの母親だよ~」



「初めまして、神綺様

もう知っているみたいですが、神咲桜と言います

どうぞ、宜しくお願いします」



「うん、宜しくね

アリスちゃん、上海、蓬莱もお帰り!」



「えぇ、ただいま」



「「ただいま(です)」」



「それにしても……ふ~ん……」



「?」



神綺は桜に近付きじーという効果音が付きそうな程に見ていた

桜は首を傾げ何が何だか分からない表情だった

そんな桜を置いて、神綺は桜を行き成り抱き締めた



「「っ!?」」



「し、神綺様……?」



「あ、ごめんね?

可愛いから、ついね」



「可愛い……(カァァァ)」



「桜ちゃん、可愛すぎ~!」



「はぅ……(カァァァ)」



「「(良いな~……)」」



桜の反応を見て神綺は頬擦りをした

神綺に頬擦りをされ、顔を赤くする桜だった

それを見て約二名が嬉しそうに見ていた

神綺が落ち着きを取り戻し、会話に戻る



「あはは、ごめんごめん

取り敢えず良く来てくれたね、桜ちゃん

ずっと待ってたよ!」



「はい、御呼び頂き有り難うございます」



桜は嬉しそうに微笑みながら御辞儀をする

それを見て神綺は顎に手を乗せ「う~ん」と唸っていた



「堅苦しい喋り方はしなくていいんだよ?

同じ神なんだし、もっと楽な喋り方で良いよ~」



「いえ、これが素の喋り方ですので

こればかりは変えれませんので分かって頂けると嬉しいのですが……」



「あ、そうなんだ

うん、分かったよ~」



「ふふ、有り難うございます♪」



「どう致しましてだよ

所で、初めての魔界はどんな感じかな?」



「はい、自然が多いですし

現代に似た景色もあって、とても良い所だと思います!」



「そっかそっか~」



「はい♪」



神綺は桜の感想を聞き満足そうな表情だった

周りの者も自然と笑みが零れていく

そんな中でアリスが気になっていた事を神綺に聞いた



「それで、ママ

桜を見た感想は?」



そう、桜に会った感想だ

それが気になっていたらしい



「うん、写真より実物の方がやっぱり可愛いよね~

抱き着いて、抱き心地も確認したし!」



「そう、喜んで貰えたなら良かったわ」



「満足です!」



「ふふふ……」



二人の会話は何処からどう見ても、親子そのものだった

そんな二人を見ながら、上海が桜に来る前のことを質問した



「そういえば、桜」



「はい?」



「来る前は家に居なかったけど

何処かに行ってたのか?」



上海が聞いたのは居なかったことについてだった

桜はコクンと頷きながら答えた



「はい、龍神様の元で修行をしていたのです(ドヤァ)!」



「ほう、修行か……

(ドヤ顔、頂きました!)」



「どれくらいの強さになったのですか?」



上海が桜のドヤ顔を見て癒されていた

蓬莱が、どれくらいの強さなのかを聞いてきた



「えっと、龍神様が仰るには……

幻想郷の中で上から数えた方が早いくらいに強いと……

ですが、実践経験は一度もないので分からないですけどね」



桜は気恥ずかしそうに「あ、あはは」と頬を掻いていた

それを聞いた、アリス、上海、蓬莱は驚愕した



「桜って、そんなに強くなったの?」



「はい、龍神様が仰るのならばですが……」



「ふ~ん……

(遂この間まで守ってあげたくなるような子だったのに

一気に私達より強くなったとか……流石に強くなり過ぎでしょ

一体どんな修行したら、上から数えた方が早い強さになるのよ

というか、桜は守られっ娘でしょうが!)」



アリスはブツブツと呟いていた

すると、神綺が桜にある提案をしてきた



「桜ちゃん桜ちゃん」



「はい、何ですか?」



「私と弾幕ごっこしない?」



「え?」



「ちょっと、ママ?」



桜は突然のことで首を傾げ

アリスは「何言ってんの?」みたいな目で神綺を見た

神綺は何か考えがあるのか、腰に手を当てて胸を張りながら「ふふん」と言いながら説明を始めた



「実は私って、最近は戦ってないんだよね

だから、私は久々の実践で

桜ちゃんは初めて弾幕ごっこが出来る

どう? 別に悪くない考えでしょ?」



「確かに……」



「ズルイぞ、神綺~……」



「そうです、私も桜さんと弾幕ごっこを……」



「二人共、ちょっとちょっと」



「「?」」



上海と蓬莱が頬を膨らませ、不貞腐れていた

その二人を神綺は手招きをして呼び寄せ、三人でヒソヒソ話を始めた



「だからね……? 私が……して……すれば……全員が幸せに……!」



「「神綺(様)に譲ります!」」



話を終えて、二人は神綺に桜との弾幕ごっこを譲った

二人の心の変わりようを見てアリスは神綺にジト目を向ける



「二人に一体何を話したの……?」



「ふふふ、内緒~♪

それじゃ、外に行こっか」



神綺の掛け声で全員が外に出た

桜と神綺は見合う形で立っていた

因みに夢子はメイドとしての仕事に戻ったそうな



「神綺様、宜しくお願いします」



「うん、宜しくね~

それでさ、桜ちゃん

一つ賭けしない?」



桜は綺麗な御辞儀をした

神綺はニッコリと笑って返事をして賭けをしようと提案した

その言葉を聞いた瞬間にアリスは全て理解した



「……(成程ね)」



「賭けですか?」



「うん、賭け

勝った方が一つだけ言う事を聞くって賭け」



「えっと……」



提案とは勝った方が相手を好きに出来る内容だった

それを聞き、桜は苦笑していた

神綺は桜の苦笑の意味を理解し、大丈夫だと告げた



「大丈夫だよ、さっきも言ったけど

本当に私も久々に戦うからさ

感覚も掴めて無いしで、多分弱いから」



「そうですか……分かりました

その賭け、“受けますね”!」



「うん、有り難う(計画通り)♪」



「「(流石は神綺(様)!)」」



桜は受けてしまい、もう引き返せなかった

受けると知ると、約3名が心の中で悪い顔をしていた

そして、桜と神綺の弾幕ごっこが幕を開けた

動いたのは同時だった

互いに弾幕を出して避けるという行動に出た

次に行動に出たのは桜だった

懐から龍の扇子を二つ出し、振るった

それだけで、突風が神綺を襲う



「うぇ~……

その扇子、少し厄介だね」



「これは龍神様が私の為に作って下さった、特別の扇子ですよ♪」



「ふ~ん……なら、近接でいかせてもらうよ!」



「はい!」



二人は近接戦闘を繰り返していく

神綺は普通の拳で、桜は扇子での応戦だ

偶に弾幕を出して攻撃するが、主に近接戦闘だった

数十分くらい戦い続けて、身体が温まって来た所で二人は神力強化をした



「それじゃ、そろそろ……本気でいくよ!」



「私も……少しだけ力をあげます!」



二人はギアを上げる

神力強化をしただけなのに、クレーターが起きるレベルにまで跳ね上がる

二人は高速で動き、辺りはクレーターだらけだった

桜はヒラリヒラリと交わして、隙を見て攻撃していく

神綺はカウンターを狙っていて、無防備になった所を攻撃するようだ

そして、数時間後……二人は体力の限界に近付いていた

最後に互いの必殺技で決着を着けようと決めた



「いくよ、桜ちゃん!」



「はい、私も……全力でいきます!」



神綺は3対6枚の悪魔のような羽を出した

それに対し、桜も3対6枚の桜色の羽を出した

桜が羽を出した事に蓬莱、上海、アリスは驚愕していた



「何時の間に羽を出せるようになったのかしら……

でも、綺麗ね」



「あぁ、綺麗だ……」



「桜ちゃん、やっぱり女神です!」



三人がそれぞれの感想を呟いていると

桜と神綺の必殺技が繰り出された



「ハァァァァァ!」



「やぁぁぁぁぁ!」



二人は羽に神力を集中させビームを放ったのだ

それがぶつかり合い、後は精神の戦いになった



「くっ……

(桜ちゃんが此処まで強いなんて……

負けたくない想いがあるのかな?

でも、それは……私も同じ!)」



「うぅ……

(神綺様……お強いですね

矢張り魔界を創造したとされる方ですね

ですが……もう私は……二度とあんな事が起きないように強くなったのです

負けたくないんです……!)」



二人の想いがビームに乗り、威力が増していく

そして、ビームがぶつかり合っている場所で大爆発が起きた

光が世界を包み込んだ



「「「っ……」」」



三人が余りの眩しさに目を閉じた

そして、光が止むと其処に立っていたのは……



「はぁ……はぁ……私の勝ち……ですね」



桜だった

肩で息をしているが、嬉しそうな表情をしていた

最初の弾幕ごっこが魔界神で、しかも勝ったのだ、嬉しくない訳がない

アリスは神綺の方へ、上海と蓬莱は桜へ駆け寄った



「桜、大丈夫か?」



「大丈夫ですか?」



「はい、少し神力が少なくなって身体が重いですが

大丈夫ですよ」



「そうか、良かった」



「でも、凄いですね

初めての弾幕ごっこで神綺様に勝つなんて」



「ふふ、有り難うございます

これも全て龍神様の修行のお陰ですよ♪」



「「龍神(様)ェ……」」



上海と蓬莱は龍神の凄さに驚いていた

すると、其処へアリスに肩を貸してもらい神綺が歩いて来た



「いたた……桜ちゃんってば強いね~」



「いえいえ、それ程でもないですよ

神綺様が本気でしたら、直ぐに負けてしまいましたから」



「あらら、分かっちゃった?」



「はい、最後の必殺技は最大威力でしたが

それ以外の攻撃は手加減されてると分かりました」



「ふふふ、そっかそっか

手加減してごめんね? 戦う前に言ったように久々の戦闘でね

加減が上手く分からなくてさ、本気でやって桜ちゃんに傷を付けたら駄目だしね」



そうなのだ、誰もがそうだが

何ヶ月や何年と戦っていないものは感覚が分からなくなる

故に神綺は手加減せざるを得ないのだ

間違って桜の顔にでも傷を付けてしまったら……魔界は全てが終わるだろう



「私を気遣って下さり、有り難うございます」



「良いって事だよ~

さて、私が負けたし

何か一つあるかな?」



「あ、えっとですね……」



「うんうん」



神綺は戦う前に賭けの内容を桜に聞いた

桜は少し言い辛そうに声を出す

神綺は満面の笑みでコクコクと頷く



「その……頭を撫でて欲しいのです……(カァァァ)」



「へ?」



「「(あぁぁぁぁあ、可愛いぃぃぃ!!!)」」



「(ヤバ、私も落ちそうだったわ……桜、恐ろしい子)」



「えっと、神綺様はアリスさんの母親ですよね?

その、私の母と雰囲気が似ていて……優しい感じがしまして

それで……頭を撫でて欲しいんです……(カァァァ)」



「そ、そっか~

(な、何なのコレぇぇぇぇえ!!!

可愛いってレベルじゃないんだけど!?

くぅぅ~……上海と蓬莱の恋は応援するけども

こんなの見せられたら……私も欲しくなって来たぁぁぁ!)」



桜の可愛さに当てられ、神綺はキャラ崩壊していた

そんな神綺に追い討ちを掛けるように上目遣いで桜が聞いた



「駄目……でしょうか?」



「ううん、大丈夫だよ♪

(くっ……鼻血が出そう)」



「有り難うございます♪」



「~~~~っ!?

そ、それじゃ……撫でるよ?」



「はい!」



桜の満面の笑みを見て神綺は悶えていたが

直ぐに元通りになり、桜の頭にスッと手を伸ばした

神綺は頭に手を置くと一つの感想が頭に浮かぶ



「髪……サラサラだね」



「ふふ、有り難うございます

ですが、手入れは何一つしてないですよ」



「そっか、凄いね~」



「いえ、それ程では……」



「ふふふ……

(何故だろう、心が落ち着く……

撫でてる、こっちまで気持ち良いよ

でも、何で私に頭を撫でて欲しかったんだろう

あぁ、そっか……この子の母親は……もう……)」



数分、数十分と神綺は桜の頭を撫で続けた

その姿は、まるで本物の親子のように見えていた

撫でるのが終わり、全員が再び中へと入った

桜は丁重に持て成され、色々な話や様々な魔界の料理などを楽しんでいた

数時間が過ぎ、四人は帰る時間となった



「それじゃ、ママ

また来るわね」



「うん、待ってるよ」



「神綺様、今日はお招き頂き、本当に有り難うございました

とても楽しかったです!」



「そっかそっか、楽しんでくれて良かったよ!

またアリスちゃん達と一緒に来てね

何時でも待ってるよ~」



「はい♪」



「勿論、私もお待ちしております

お気軽に、いらっしゃって下さいね」



「はい、分かりました

お料理、とても美味しかったです」



「有り難うございます

次回は更に研究を重ね、お口に合う料理を出させて頂きます」



「ふふ、期待してますね」



「はい、お任せ下さい」



神綺と夢子に別れを済ませ、四人は帰っていった

帰りにユキとマイにも別れを告げて、帰路に着いた

最後にサラに別れを言って、その日は解散となった

因みに帰りは蓬莱が抱っこしたらしい



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



おまけ編






神綺と桜は見つめ合いながら、立っていた

二人は自身の羽を出し、最後のぶつかり合いを始めた

羽からビームが出て、ぶつかり合う

二人は顔を歪ませながらも、全力を出してビームを放つ



「うぅぅ……

(神綺様……本当に強い方です

流石は魔界を創造した方ですね

ですが、負けられません……

もう……誰も……傷付けさせない為にも……!!)」



「……

(桜ちゃん……こんなにも強いんだね

そして、負けたくない意思があるか……

でも……ごめんね

神力解放……2%……30%……50%……100%

大丈夫、桜ちゃん……私達が……ちゃんと幸せにしてあげるから♪)」



桜は現代での出来事のことを、神綺はこれからのことを思い浮かべた

ビームのぶつかり合いは精神力で決まる

二人は互いに全力を出し切り、ビームがぶつかり合っている所から辺り一面に光が迸る

そして、立っていたのは……



「私の勝ちだね」



「「(やったぁぁぁぁあああ!!!)」」



「(あ~……修羅場ね)」



神綺だった

先程の神力解放で誰にも分からないように本気を出したのだ

文字通りに全盛期の神綺の力だ

少し罪悪感があるが、可愛い娘と自分の為にも負ける訳にはいかない神綺だった

桜は神綺のビームを受けて気絶していたが、少しすると目を覚ました



「うぅ……痛いです」



「桜ちゃん、大丈夫?」



「はい、大丈夫ですよ」



神綺に手を貸してもらい、起き上がった

桜は薄く微笑んで「大丈夫」と答える

早速、神綺が勝者の権利を使った



「早速で悪いんだけどね

桜ちゃん、勝負前のこと……覚えてる?」



「はい、私の負けですから

一つだけ、どうぞ」



「うん、有り難う

それじゃ……この魔界に住んでくれるかな?」



「え?」



神綺は綺麗な笑顔で、桜に言った

突然、桜は背筋が凍りつく感覚に見まわれた

神綺の言っている事が、直ぐに理解出来ずにいた



「あれれ? 言っている事が分からなかったかな?

つまり……このパンデモニウムに住んでってこと」



「え、えっと……どうしてですか?」



桜は嫌な冷や汗を流す

神綺は笑顔なのだが、言い表せない重圧が感じられた



「ん~……」



神綺は桜の言葉にチラっと別の方向に視線を向けた

その方向には上海と蓬莱が居た

上海と蓬莱はコクっと頷き、桜に話し掛けた



「「(ちゃん)」」



「?」



「「私達は貴方(お前)の事が好きです(だ)!」」



「え……?」



「つまり、そういう事だよ

上海と蓬莱は桜ちゃんの事が好き

そして、私も会った時から……ちょっとづつ気に入っちゃってね

だからさ……此処に住んでもらえないかな?」



「それは……」



桜は悲しそうな表情をしたまま俯いてしまった

神綺も本当は分かっていた

アリスから全てを聞いていたのだ

呪いで死んだ時、霊夢に告白してキスしたことを

それでも、譲れない想いがあるからこそ、此処に住むという願いを出した



「そうだよね、桜ちゃんには桜ちゃんの生活もあるし

好きな人だって居る

分かってるだけどね……でも、女の子も強硬手段に出るんだよ?」



「え?」



神綺は目を閉じて、再び目を開く

桜は神綺の目を見ていた



「魔界の創造主が命令する、神咲桜は此処に住め」



「………………はい、神綺様」



桜は生気の無い瞳で、そう呟いた

神綺がしたのは、神力による命令だった

生まれながらに神は位を持つ、その位が高ければ高いほどに出来る事が多い

桜は春を司る神で、神綺は魔界の創造神

この魔界の中でなら、神力を使えば何だって出来てしまう

例えそれが、相手の意思を捻じ曲げることだったとしてもだ

神綺は桜の意思を捻じ曲げて命令した

もう二度と桜が自身の意思を持つことは無いと同義だった

神綺も本当はしたくない行為だったが、桜を手に入れる為に仕方のない事だった

その光景を見たアリスは驚愕して神綺に詰め寄った



「ちょっと、ママ!?」



「アリスちゃん」



「っ!?」



「ごめんね……

でも、私達にも譲れない想いがあるんだよ?」



「それは……分かるけど……何も桜の心を踏み躙ってまでする事じゃ……」



「桜ちゃんにも言ったように……強硬手段に出なきゃいけない程に桜ちゃんが欲しかった

それだけは嘘偽り無いよ」



「……」



「神綺……有り難う」



「神綺様……有り難うございます」



「ふふふ、お礼を言われる程じゃないよ

さっきも言ったように、私も気に入っちゃってね

皆で仲良く愛し合おう!」



「「あぁ(はい)!」」



それから、桜はパンデモニウムで住む事となった

幻想郷で桜が行方不明となり、大騒ぎとなったが

直ぐに魔界の仕業と分かり、乗り込んで来たが

神綺が桜を使って帰らせたのだ

それからというもの、神綺、夢子、上海、蓬莱、アリスは桜と共に幸せ?に過ごした

乗り気ではない、アリスだったが

自分自身も桜を気に入っていた所為か、腰を据える事にしたようだ

こうして、桜は永遠に魔界に住む事となった

どうでしたか・・・?


ルイズが出ないのは桜が街に寄ってないのと

魔界から人間界に観光へと行ってないからです


サラ、ユキ、マイが喋らないのは口調が分からなかったから!

後悔も反省もしてます(´・ω・`)


神綺と夢子の口調は合ってるだろうか。。。


今週はコレで投稿しますが

来週にコレの最後にオマケを書こうかと思います


桜が負けて、上海、蓬莱、神綺に良いようにされるオマケを!

まぁ、魔界に住むEND的なものです


今回は少し長めに書けて良かった。。。

約8000字(´;ω;`)


でわ、また次回に!

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