番外編 『桜の現代入り』
どうも、神夜晶です
今回は桜が現代入りします
これもリクエストがあったので書いてみました
過去に私が書いた作品の中で出たオリキャラが出ます
読んでる人には、そのオリキャラが分かります
もうその作品は無いんですけどね(´・ω・`)
(でも、データは残ってるという)
でわ、どうぞ~
切っ掛けは思い付きだった
桜は前に霊夢と話していたことを思い出していた
もし、暇になったら一緒に行こうと
しかし、まだ暇ではないので
紫と同伴なら行かせてもらえるらしい
桜は予定が無いので、現代へと赴くことにした
それを相談しに紫の家へと飛んでいった
「~♪」
桜は鼻歌を歌いながら飛んでいく
その途中で、桜は幻想郷の景色を堪能しながら、ゆっくりと飛んでいくことにした
「ふふ、幻想郷は自然が多くて良いですね~
あ、マヨヒガが見えてきました♪」
桜はマヨヒガに到着し、紫の家の玄関を叩く
コン!コン!
「紫さん、いらっしゃいますか~?」
桜がノックして紫を呼ぶと、数秒後に扉が開けられた
扉を開けたのは目的の人物の紫だった
紫は桜を見た瞬間に微笑んだ
「ふふふ、桜から尋ねてくるなんて珍しいわね
何か用かしら?」
「はい、実はですね……お願いがありまして」
「お願い?」
「は、はい
えっと、その……」
桜がお願いがあると告げると紫は首を傾げる
現代へ行きたいと素直に言えば良いのだが
桜は恥ずかしがって、もじもじとし始めた
その様子を見て紫は鼻血が出そうだったが、何とか堪えた
「どうしたの?(可愛いわ~)」
「外の世界に行ってみたいのです!」
「は?」
「ですから、外の世界を見てみたいんです!」
「……本気?」
紫から笑みが消え、真面目の表情になる
桜も真面目の表情で答えた
「はい、呪いも無くなりましたし
少しですが、戦えるようにもなりました
ですので、外の世界に行ってみようかと思いまして」
「そうね……外の世界にね~
まぁ、良いでしょう
桜も龍神様の力によって強いみたいだし?」
「そ、それは……」
紫は少しだけ桜を弄った
以前、桜が復活した宴会を開いた時に龍神から修行の様子を聞いたのだ
それを言われ桜は再び、もじもじとし始める
しかし、桜は手に持っていた扇子で口を隠し微笑んだ
「ふふふ、冗談よ
取り敢えず、3日ほど待ってもらえる?
色々と準備もあるしね」
「分かりました!」
「あ、それと
霊夢にも話しておくのよ?
勝手に外に行ったって後で聞くと……お仕置きされるわよ」
「はい、話しておきますよ
この後、行くつもりでしたから」
「ふふふ、良い子ね」
「にゃ……♪」
紫は桜の良い子ちゃんぶりに頭を撫でた
桜は目を細め気持ち良さそうにしていた
そして、桜は博麗神社へと向かった
博麗神社に到着し、霊夢に外の世界に行く事を話した
霊夢は茶を啜りながら、ゆっくりと口を開いた
「どうしても……行くのね」
「はい、外の世界を見てみたいです!」
桜は自身の胸の前で両手で握り拳を作り、目をキラキラと輝かせていた
霊夢は桜を見て「ハァ」と溜め息を吐く
「分かったわ
でも、危険だと思ったら直ぐに戻るのよ?」
「はい」
「ん、宜しい」
「にゃぁ……」
桜は霊夢の説得に成功した
霊夢は聞き分けの良い桜の頭を撫でた
それから、あっという間に3日が経った
現在、桜は博麗神社に居た
一緒に居るのは霊夢と紫だけだ
今日は桜が現代に出向く日だ
紫は3日の間で現代で買い物をしてきたのだ
何の?と聞かれると桜用の服だ
流石に現代ともなれば、巫女服や着物は目立つので却下された
故に現代で女物の服を買って来たのだ
そして、それを着ている桜だった
紫と霊夢が一言で現すと『最高』らしい
それ程までの可愛い服だった
「気を付けるのよ」
「はい!」
「本当に私も付いていかなくて大丈夫?」
紫が桜に心配そうに聞いたが、桜は薄く微笑んで「大丈夫です」と答えた
桜は紫に現代に行く時の注意事項を聞いてから、スキマを通った
目だけの空間を少し歩いていくと、前方に光が差し込んでいるのが見えた
桜は光に向かって歩いていく、光の出口を通ると其処は……
「此処は……建物と建物の間でしょうか?」
そう桜が言った
桜が居るのは世間一般的に路地裏と呼ばれる所だった
現代で能力の使用は禁止されているので、一目に付かない場所に送ったのだろう
桜は音がする方へ歩いてみた
路地裏から出て、桜が見た景色とは様々な人々が歩いている光景だった
周りの歩行者は桜をガン見していた
それも、その筈だ
桜の容姿は誰もが振り向くほどの可愛さを持つ
しかし、桜は視線よりも現代という世界を眺めていた
「此処が外の世界……色々なものがあるのですね」
桜の目の前には良く分からない物体が移動していた
そう、車だ
桜は一応、紫から車の事は聞いているようだ
あれに体当たりされたら“痛い”と
しかし、神力で身体強化すれば……車がスクラップになるのだ
車の前の部分がペチャンコに潰れるだろう
桜は車をじーという効果音が付きそうな程に眺めて、歩き出した
「(やっぱり文明が発達してますね~
こういう賑やかなのも、私は好きですね♪)」
桜は文明の発達による賑やかさを見て楽しんでいた
そんな時に桜は誰かと、ぶつかった
前を見てなかったのでぶつかってしまったのだ
「「……っ!」」
両者共に背丈が似ているのか、二人して頭をぶつけたらしい
数秒間、苦痛に耐え二人は起き上がると息を呑んだ
なぜ息を呑んだのかというと、容姿だ
桜は桜でピンクの髪に桜の花弁の模様が目に浮かんでいるので分かるのだが
ぶつかった相手も桜に負けじと可愛かった
白い髪に長髪で小さな女の子だった
「ご、ごめんなさい!」
「此方こそ、申し訳ありません!」
「いえいえ、そんな……」
「私の方こそ、前を見てなくて……」
「「……ふふふ」」
二人は謝ってばかりだった
しかし、同じことの繰り返しが可笑しく、二人は笑っていた
二人は笑いが治まり、互いに自己紹介をした
「行き成りぶつかってしまい、すみませんでした
私の名前は神咲桜と申します
宜しくお願いしますね♪」
「此方こそ、すみませんでした
僕の名前は“東上未来”って言います
宜しくお願いします!」
二人は自己紹介が終わり握手をした
それから桜は未来に経緯を説明をして町を一緒に回る事にした
「そうなんですか~
桜さんは県外から来たんですね」
「はい、違う町を見たいと思いまして
一人で来ました」
桜は、この町に来た理由を話した
流石に幻想郷の存在をバラす訳にはいかないので
少しだけボカして説明した
桜は未来より少し小さいので凄いと思っていた
未来は「ほぇ~」と呟いていた
「僕と同い年くらいなのに凄いですね~」
「ふふ、そんな事ないですよ」
「そんな事ありますよ~」
「もう、未来さんってば……
ふふ……♪」
「えへへ~♪」
二人は良い雰囲気に合った
その雰囲気を見た通行人達は和んでいるようだ
そんな雰囲気の中で、未来が通行人と肩をぶつけてしまった
「いってぇな……」
「ぁ……」
未来がぶつかったのは、いかにも柄の悪い男達だった
それを見て未来と桜は少しだけ怯えてしまう
男達は未来と桜の容姿を確認し、全身を舐め回すように眺めていた
そんな男達の視線に二人は「ひっ」と小さく悲鳴を上げた
その悲鳴さえもが男達には心地良かった
「ふ~ん……良いねぇ」
「あぁ……良いな」
「おい」
男達の中で最も背が高く体型の良い男が周りの男に視線で合図を送る
それだけで桜と未来が強引に路地裏へと連れて行かれる
叫んで助けを呼ぼうにも、口を手で塞がれていたので叫べなかったのだ
路地裏に連れて行かれ、男達は二人の身体を弄る
「ひぅっ!?」
「止め……て……よぉ~……」
二人は涙目で抵抗するが、逆にそれが堪らなかったようで、更に身体を弄った
そして、遂には服の中にまで手を入れてきたのだ
「いやぁ……
(紫さん……助けて……)」
「誰か……助けて……
(怖いよぉ~……お母さん……)」
此処で未来を弄っていた男達は、ある事に気が付いた
それは、未来が男であることだった
「おい、こいつ男だぜ」
「は? まじかよ……」
「まぁ、いんじゃね?
可愛いんだし、やっちゃえよ」
「だな、やるか」
男でも関係なくするつもりだった
手付きが段々とイヤらしいものに変わっていく
遂には二人の臀部にまで手を持っていった
それだけで二人は背筋が凍るような感覚に見舞われる
更に最悪な事に、二人は唇を無理矢理に奪われる
しかも舌と舌を絡めるというものだった
それには二人の精神も限界が来て大粒の涙が頬を伝う
今更だが、此処で説明をしておくと
何故、桜が神力による身体強化をしないのかと言うと強すぎるからだ
少しの身体強化でも、クレーターを作ってしまう程なので
それで幻想郷以外の人間、つまり戦えない人間を殴ると……最悪の場合は殺してしまう場合がある
それを恐れた桜は使いたくても使えないのだ
そんな桜は、こんな時だからこそ“ある事”を思い出した
それは来る前に紫から渡された、通信用の御札だった
ポケットにある事を思い出し、一種の賭けに出た
桜は身体強化をした、それは戦う為ではなく
男達を力ずくで退ける為の強化だ
結果として賭けは成功した、少し威力が強すぎて壁にめり込んだが、逃げる事に成功した
桜は一瞬の内に未来を助けて手を掴んで走った
走ってる間にポケットから御札を出して、紫に繋いだ
そして、紫が呑気な声で応答した
『もしも~し♪
どうかした、桜?』
「紫さん……助けて……下さい……!」
桜は泣き声だが、確りと助けてと言った
それだけで紫は息を呑んで冷静に桜に話し掛ける
『っ……!
ゆっくりで良いから、落ち着いて話しなさい』
「は……い……」
桜は追って来る男達を警戒しながら、今までの経緯を話した
勿論だが未来の事もだ、それを聞いた紫は数秒の間を黙っていたが、何をすべきなのか伝えた
『桜、取り敢えず……逃げてなさい
少しだけ時間が掛かるけど、私が迎えに行くまで走るのを止めちゃ駄目よ』
「はい……」
紫と話したのか、少しづつ落ち着いてきた桜だった
しかし、恐怖があるのは変わらない
紫に言われた通り、桜は走り続けた
途中で息が切れようとも、神力による身体強化を使い、走って走って走り続けた
そして、約5分後に目の前にある者が見えた
それは桜が待ち続けた、希望の人物だった……そう、紫だ
桜は涙目になりながらも微笑んだ、紫も微笑みながら、持っていた扇子でスキマを発動させた
紫は通信用の御札で桜に「入って」と短く呟いた、桜はコクッと頷いて未来と共にスキマに入った
そして、スキマが消えた後に男達が追いついて、紫の目の前で止まり声を荒げた
「おい、お姉さんよ
さっきの子を何処へやった?」
「返答次第によっちゃ……」
「アンタも犯すぜ」
「というか、この女もやらね?」
「だな、悪いな決定しちまったよ」
『ぎゃははは!!!』
紫は何も喋らず、男達の声を聞いてるだけだった
男達が喋り終わると、扇子を口元に当て広げた
広げた扇子には文字が書かれていた、その文字を見た男達は首を傾げていた
『極刑?は……?』
男達は突然の事で頭が追い付かなかった
行き成り足元が無くなりガクンとなったからだ
男達は不思議な空間に落ちていき、少しほど落ちて地面に叩き付けられた
余り長い距離を落ちなかったので痛みは無かったが、直ぐに絶望による痛みがあるとは知りもしなかった
男達は周りを見てみると、目玉が無限に広がる空間だった
この空間を見て男達は怖気付いたが、時すでに遅しだ
男達が怖気付いていると声が掛けられた
『ようこそ、死の入口へ』
「お、おい……何だよコイツら……」
「人間じゃないやつも居るぞ……」
「おい、逃げるぞ!」
「や、やべぇよ」
男達が見たのは、10人以上は居るであろう幻想郷の者達だった
それは過去に桜が仲良くなった、異変の主達と、その従者達だった
その中で代表して、一人の女性が前に出て男達に声を掛けた
「貴様達は我等の大切な者を穢した
よって、貴様等を此処で裁く
判決は……極刑に処す」
女性の言葉と共に後ろの者達も最強の一撃を発動させた
そして、男達は無様な悲鳴を上げ跡形も無く消された
『ああああああああああ!!!???』
男達が消え、全員が後ろを振り向いた
其処には地面に座り、自身の腕で自身を抱いている、桜と未来が居た
その光景には全員が怒りと悲しみに包まれるが、紫と霊夢が二人に寄り添い優しく声を掛けた
「二人共、大丈夫……?」
「紫……さん……」
「うぁ……ぁ……」
「怖かったわよね……でも、もう大丈夫よ」
「貴方も怖かったでしょ?
もう大丈夫……」
紫は未来を、霊夢は桜を抱き締めた
抱き締められた二人は次第に涙が零れていき、大声で泣き出した
「「うわあああああああああん!!」」
「「よしよし」」
二人は長い間を泣き続けた
それを優しく見守る幻想郷の者達が居た
そして、泣き終わり、桜は霊夢に優しくキスされた
「れ、霊夢さん……?(カァァァ)」
「口直しよ
あんな奴等のキスじゃ、嫌でしょ?」
「霊夢さん……有り難うございます」
「ふふふ、どう致しまして」
「それじゃ、私は……こっちの子の口直しを」
流石は恋人の霊夢だった
紫が未来の口直しをしようとしたが、桜が止めた
「紫さん、待って下さい」
「どうかしたの?」
「はい、あのですね……」
紫は首を傾げ、何かあるのか聞いてきた
桜はコクンと頷き、紫の耳元で囁いた
「ふむふむ……え? 良いの?」
「はい、私が巻き込んでしまいましたから
あの……霊夢さん」
「良いわよ」
「え?」
桜は霊夢の言葉に首を傾げた
霊夢も霊夢で桜の考えが分かっていたのだ
「桜の事を良く知ってる私には考えてることも、お見通しよ
私は大丈夫だから、その子にしてあげなさい」
「霊夢さん……はい♪
それでは……龍神様」
「全く……今回だけだぞ」
「はい♪」
そう言い、龍神は指パッチンをした
それだけで桜の身体が光って少しだけ縮んでいた
未来は何が何だか分からなかった
桜は未来の元にいくと、そっと両手を顔に添えた
「未来さん、今回は本当にすみませんでした
訳あって、私は男女共になれるのです
先程まで私は男の子だったのですが
今は女の子です、未来さんさえ良ければ、私のファーストキス……受け取ってもらえますか?」
「えっと……良いの?」
「はい、私は構いませんし
未来さんも怖くて辛かったと思います
これは償いでもありますし、お詫びでもあります」
「ありがとう……」
「ふふ……♪」
桜はニコッと笑い口付けをした
二人は目を瞑り、優しくキスをした
それを全員が暖かい目で見守っていた
そして、キスが終わり別れの時が来たのだが
桜達の存在を知ってしまったので、紫は記憶を消そうと言った
しかし、未来は「誰にも言わないので、記憶を消さないで下さい」と土下座をして頼んだ
桜も同じように頭を下げて頼んだ
これでは、どちらが正しいのか分からなかった
桜の願いによって、記憶消去は免れた
しかし、誰かに喋ったりしたら、無理矢理にでも幻想郷に来てもらうと紫は告げた
それを聞き未来は怖がらずに「はい♪」と嬉しそうに答えた
そして、未来と桜の奇妙で残酷の出会いが終わりを告げた
・・・(・д・)
なんだろうかこれは・・・w
勢いで書いてしまいましたが・・・桜と未来ががが・・・
でも、男達には逝ってもらいましたので。。。
でわ、また次回に><
無様に散っていった男達に敬礼!(`ω´)ゞビシッ
因みに此処の未来は天使じゃないです




