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東方全愛記  作者: 神夜 晶
呪い編
104/181

第96話 『桜と到達』

どうも、神夜晶です!


先週は書けずに申し訳ないです><


そして、今回は・・・遂に桜が・・・


まぁ、言わないでも分かると思うので・・・どうぞ;;

あの話し合いから、1週間が経った

桜は日に日に身体が重くなり、布団で過ごす日々が多くなっていた

しかし、出来る限りは動くように努力を怠ってはいなかった

そして、現在は縁側で動物達と触れ合っていた



「今日も良い天気ですね」



桜は動物を撫でながら呑気に空を眺めていた

撫でている動物はというと……



「本当に良い毛並みですね、猫さん♪」



そう、猫だ

最近になって桜の縁側へと迷い込んだらしい

しかも、純白と言って良い程の白猫だった

アルビノカラスとは余り仲が良いとは言えず、喧嘩をするらしい

何故、喧嘩をするのかと言うと……

桜の膝の上に乗るのはどっちか決める為だそうだ

軽く自己紹介をしておくと、白猫の名前は(びゃく)というらしい



「にゃー(ぐるぐるぐる)」



「ふふ、此処が気持ち良いですか?」



「にゃん(ぐるぐるぐる)」



「ふふ……」



桜は白猫を撫でながら、ボーっとしていた

最近はボーっとする事が多く、無気力になるようだ

しかし、やる事をやらなければいけないので、何とか身体に力を入れて頑張っている状態だ



「そろそろ、お昼ですね

猫さん、後ほど撫で撫でしますね!」



「にゃー(ぐるぐるぐる)」



桜の言葉に白猫が返事をして、桜の膝から下りた

そして、桜は昼食の準備に取り掛かった



「今日は何を作りましょうか……」



桜は料理本を見ながら、何にするか迷っていた

約十分ほど、料理本と睨めっこをしたが、決まらなかった

なので、得意料理の野菜炒めを作る事にした



「ふふ、お母様……」



桜は最愛の母を思い出しながら作った

今になって、母との日々が頭に蘇って来た

野菜炒めを作りながら、頭には母との日々が鮮明に思い浮かぶ

桜は少しだけ涙を流しながらも、料理を作っていった

野菜炒めを作り終え、桜は昼食を食べ始めた



「頂きます♪」



桜は初めて母と一緒に野菜炒めを作った時の事を思い出した

主には慧音に教わったのだが

その前にも少しだけ母に教わった事もあった

言うまでもないが、母に教えてもらったのは野菜炒めだった

なので、慧音に料理を教えてもらう時に一番最初は野菜炒めを教わったのだ

慧音との料理を作る光景も頭に浮かんでいた

しかし、そんな時だった……

突然、胸がドクンと鳴った

それと同時に桜は激しい吐き気に見舞われた

桜は急いで手洗いへと向かった

何とか吐く前に手洗いに着き、一気に吐き気を解放した



「ごほっ!ごほっ!」



ビチャという音が手洗いの中に木霊する

桜は何度も何度も吐血した

数分後に吐血が終わり、吐き気も無くなった

桜は口を洗う為に洗面台に向かった

洗面台で口元を洗いリビングへと行こうとするが、桜は胸騒ぎがしてならなかった

試しに靴下を脱いで、足を確認してみた

桜が目にしたのは……呪いが爪先まで到達している光景だった



「到達……してしまったのですね

分かってはいたのですが……いざ、目の辺りにしますと……辛いですね」



桜は洗面台の鏡で自分の顔を見ていた

その表情は微笑んではいるが、涙を流していた

部屋の中にポタポタという音だけが響く



「……」



その後も少しの間だけ、声を上げず静かに泣いていた

泣いて少しスッキリした所で、桜は残りの御飯を食べ終えた

食器を洗い、桜は何処かに出掛ける準備を始めた



「持っていく物は何もありませんね……

この格好で……大丈夫ですよね……?」



桜は出掛ける準備を終えた

その格好とは巫女服だった

普段から着物を着ているので、服が着物以外に無いのだ

故に巫女服で出かけようと思い付いたようだ

桜は意を決して何処かへと出かけていった

当然の事ながら、人里の者達は桜を見た

ある者は汚物を見るような目で、ある者は誰も居ないと無視をする者

ある者はひそひそと陰口を言う者、ある者は桜を見まいと家の中に逃げる者

ある者は息遣いが荒い者、ある者は密かに桜を見る者

色々な者達が居たが、桜は視線を無視して静かに歩いていく

桜は元々身体が弱いので、ゆっくりしか歩けないのだ

なので、歩く速度は物凄く遅い

それでも、桜は歩く事を止めなかった

桜の向かった先とは、一体……



~霊夢Side~



私は縁側で暇を持て余していた

桜の家に行くのは明日だ、昨日の昼に行ったから

毎日行くと昼を集られてると思われるから……

それが嫌だから、私は2日に1回の頻度で行く事にしてる

神社の掃き掃除も終えたし、異変は起きないし

する事は全て終わってるから、何もする事がない

私は縁側で寝そべりゴロゴロとする

縁側でゴロゴロしてると、急に空が暗くなって来た

あ、洗濯物を干しっぱなしだったんだ

早目に取り込んでおかなければ



「ゴロゴロしてて良かったわ~

そのお陰で、空に気付いたし

あ、早くも降って来たわね

急がなきゃね……」



私はせっせと洗濯物を家の中へと取り込む

早目に気付いたお陰で、洗濯物が濡れずに済んだ

洗濯物が濡れずに済んだのは良いが、何か引っかかる

胸騒ぎがしてならない

私は縁側から鳥居の方を眺めてみた

雨がドシャ降りで余り見えないが、確かに何か居た

私は眼を凝らして良く見つめた

あれは……桜?



「何で此処に……?

いや、そもそも……桜は余り歩けないんじゃ

っ!? こんな事を言ってる場合じゃないわ!

桜だったら、風邪引いちゃうじゃない!」



私は傘も持たずに桜の元へと走った

すると、其処には確かに、ずぶ濡れの桜が居た

私は桜の肩を掴み声を掛けた



「桜!

どうして、此処に!?

というよりも、早く神社の中に!」



私はグイっと手を掴んで神社の中に引っ張っていくが、桜は動かなかった

何で動かないのか、振り返ってみると

桜は微笑みんではいたが、悲しみに満ち溢れている表情で泣いていた



「呪い……到達しちゃいました……」



桜は言った、呪いが完全に回ったと

私は頭が真っ白になった

遂に呪いが回り桜が死ぬのだと、前々から分かっていたが……

考えたくなかった、桜が死ぬという事実を聞きたくなかった

私は少し間を置いて、桜に此処に来た理由を聞いた



「それで……私の所に……?」



「……(コク)」



私の質問に桜は頷いた

本当に私は頼られているのだと改めて理解した

私は桜を優しく抱き締めて、優しく語りかけた



「そう……辛かったでしょ……?

思いっ切り泣きなさい……」



「は……い……

う……あ……あああああああ!!」



桜は私の抱き締めに抱き返してきて、思いっ切り泣いた

私に出来る事は背中を擦り傍に居る事だけだ

何て……何て無力なのだろう

どれだけ力があろうとも、桜の心を救えなければ意味が無い

本当に私は……無力だ



~霊夢Side終了~



桜が泣き終わり、落ち着いた後は神社の中に入った

泣き疲れたのか、桜は寝てしまった

流石に、ずぶ濡れでは風邪を引くので、霊夢が着替えさせた

その時に桜の下着を見たが、可愛いとだけ思って行動には出なかった

現在は桜を布団で寝かせ見守っている状態だ



「遂に、この時が来てしまったのね……

辛かったでしょうね

自分が死ぬという現実を目の辺りにしたのだから、当然よね……

本当に……頑張ったわね」



霊夢は優しく桜の頭を撫でた

撫でられた桜は、静かに寝息を立てていた

すると、霊夢は立ち上がり、ある人物の名を口にした



「紫」



紫の名を口にすると空間が割れ、スキマが開いた

スキマから真面目の顔の紫が上半身だけを覗かせた



「見ていたわ、桜の呪いが回ったのね?」



「えぇ、さっき……爪先を見て確認したわ

だから、お願いがあるの

これは自由に移動が出来るアンタにしか頼めない事よ」



そう、霊夢は着替えの時に呪いを確認していたのだ

桜の呪いが回ったからこそ、紫に頼みごとがあった



「何かしら?」



「家事が出来るやつを探してリストアップして欲しいの

これから……大変になるわ」



「あぁ、前に言っていたあれね

分かったわ、急いでリストアップしとくわね

えぇ、色々と大変になるわね……」



二人は真剣な表情で桜を見つめていた

見つめられた桜は、一筋の涙が伝っていた

それを二人は知らなかった

その後に紫はスキマで帰っていった

霊夢は桜が起きるまで傍に付いていたようだ

どうでしたか・・・?


次は・・・考えてません!


取り敢えず、事態が少しづつ動いていきます


でわ、また次回に><

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