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高校生日記  作者: 周防涼白
2011年
8/67

10月 (中旬)

後半 ヘビーです

10月11日 火曜日


今日は部活の定休日なので、友達と市民体育館によることになった。


………9月18日、僕はこの体育館のこの場所でこのコートで負けた。約1ヶ月が流れ、一体どれだけ変われただろう。どれだけ強くなっただろう。どれだけ弱くなっただろう。それは、分らない。だけれど、今月末にある1年生大会で否が応でも無理矢理、強引に『結果』が見せつけられる。強くなったのならよし、弱くなっていたら・・・


そんなことを少し思ったけれど、一緒に羽根を打ち合っている間に忘れた。


10月12日 水曜日


最近、身体が疲れている。いくら寝ても眠っても『水泳選手』というものが襲ってきて、僕のまぶなに重みを乗せてくる。(スイマー→睡魔)

原因の一つは多分、この頃部活を全力で取り組んでいるからだと思う。先月の悔やしさ(↑昨日参照)が日に日に強くなって行く一方で、羽根を上手く打てないという矛盾にも似た、残念極まりない現実が僕を駆り立てる。その分、疲労もたまり・・・

もう一つは、夜中突然足がつり、痛みで目が覚め熟睡出来ないからだと思う。結局はどちらの理由とも部活が原因である、だけれども勝利を掴みとるまでは頑張って行きたい。


10月13日 木曜日


今日、文芸部を見学した。

ことの発端は隣りの席の人が………とありきたりな展開である。

かすかに『ただの人間には興味ありません。………』なことを期待していたが、年々生徒数が減少し続けている某マンモス校でそんな妄想じみたことはなかった。

部員全員が超個性的で、絶対に退屈なんて単語はこの部屋には存在しないと確信した。超ハイテンションで乙女ゲーの話を大声で共感し合っていたり、自己紹介をしてもらった時に『趣味は人間観察(監察・・・?)です』と不敵な笑みを浮かべている人や、『趣味は部長(仮)をいじめることです』・・・文芸部だよな?


つい最近、高文連があったらしくその反省会もしていた。

けど、ぐだぐだであった。


「他の学校はもっとまじめにやっているんだよ!」

「私達には無理ゲー的展開です。3日で終わた(笑」


会話中に(笑 って・・・・・・

でも、きっと・・・きっと!文章力が鍛えられる場所であると願いつつ文芸部をあとにした。


10月14日 金曜日


誕生日について。

この厨二病全開にして全壊であるこの小説もどきを読んで下さっている、あなたの誕生日はいつですか?

僕の生まれた日は十数年前の10月14日(土)です。

誕生パーティーなんてものは、リア充のリア充によるリア充のための行事でしかないため、僕にとって大富豪がコンビニでアルバイトするくらい有りえない無関係なことでしかない。いや、別に憧れているとかそんなんじゃないんだからな。

友達が多ければ多いほど、誕生パーティーの回数が増えるわけでありまして、より楽しい生活を大量にねこじゃらしを与えられた猫さんみたいに満喫しているだろうと思うと、自然と胸の奥がチクリとするような錯覚を覚えてしまう。別にパーティーとかの主催者になりたいわけではない。


でも。そんな僕にも『誕生日、おめでとう!』と言ってくれる人がいて、そういう温かい光景に自分が溶け込めているんだ、という実感が身体の奥底からごぼごぼと湧き上がり、顔をあつくほてらせる。


やっぱり、誕生日っていいな~。


10月15日 土曜日


また、風邪をひいた。感染源は兄である(確定)。

一昨日、朝食を食べるために食卓を囲んだ時のことだ、兄が不機嫌そうなだけどつらそうな顔をしていた。溜め息なんかをついている。ハシに手を伸ばすわけでもお茶を飲むわけでもなく、ただぼーっとしていた。

すると、兄のわきから10年以上変化がない電子音がピピッピピッピピッ、と鳴った。


『39.2℃』


・・・・・・おいおい。

まぁ、そんな訳で(どんな?)風邪が伝染うつってしまったようだ。


10月16日 日曜日


朝目が覚めるとそこには花畑が広がっていた!!・・・・・・な~んてことはなく、デジタル時計が12:10を示していた。12時間も寝ていた。ブランチにキムタク(ブタ)チャーハンを食べてからまた寝た。

気付くと汗をびっしょりかいていた。水を飲みにいくために立ち上がると、立ち眩み。頭を下げると部屋に置いてある譜面台にすり、顔を切ってしまった。どうしようもない怒りがこみあげてきたが、我慢してのみこんだ。その後、また寝た。

夕飯になべを食べると全身から汗がふきだし、着ているパジャマが大変気持ち悪くなった。その後また寝た。

友達からメールが来たので目が覚めた。2・3回やりとりをした後風呂に入り、寝た。


10月17日 月曜日


今日、嫌なことがあった。自分のことだ。

部活中、上手く打てないからといって、ラケットにあたったり奇声をあげたり床をけったりと、最悪最低最下の行動だったと思う。それを見て疑問を抱いたマネさんは(僕は基本的には普通である、はず)、注意をしてくれたのにも関わらずそのような愚行を止めなかった自分をぶんなぐってやりたい。なにを言ったところで、その時やってしまったことはとりもどせない。周りの人を不愉快にさせていたかもしれない。後から悔やむと書いて後悔。僕はそれを十二分に感じていた。


10月18日 火曜日


今日は部活の定休日なので、学校が終わり放課後になるとてもちぶさたになってしまった。そんな時偶然、部員にばったり会ったので色々な本当にどうでもいいような話をしながら家へと向かった。

明日は、数学が考査間テスト。ワークのテスト範囲にあたる部分を赤ペンで丸つけしてから提出をしなければならない。なのに、それなのにワークはまだ全て終わっておらず夜更しをするはめになった。計画をしっかりと立てて取り組むのは重要なことであるが、なかなか出来ないものだ。


10月19日 水曜日


今日、またもやらかしてしまった。部活でのことだ。

自分勝手な言動や行動で他の部員に不愉快な思いをさせてしまった。

なんて好き勝手なヤツなんだろう。

なんて我田引水なヤツなんだろう。

なんて厚顔無恥なヤツなんだろう。


なんて、思っていたりして。


10月20日 木曜日


昼休み、昨日の話を他の部員から聞いた。もう僕の居場所はない。部活に顔を出すことさえ億劫だ。

一体、僕はなにがしたかったんだろう。修復のしようもなく完全に亀裂が入ってしまった。


部活の時間になり、顔を会わせるとやはり昨日件について言われた。

全くそのとおりだ。すべて僕が間違っている。なにも言い返すことが出来なかった。

死んでしまいたい・・・とは思わないし、口にしない。だけど、消えて無くなりたかった。

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高校生 日記
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