表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
高校生日記  作者: 周防涼白
2011年
7/67

10月 (上旬)

10月1日 土曜日~秋休み~


『秋休み』と言えども、朝6:00に起床し朝食を食べ学校へ行く準備をして身支度を整え自転車にまたがるのは、いつもと変わり映えがない日常の風景であり、『休み』なんて毛ほども感じさせてはくれなかった。

2回の休憩をはさんだ後、12:30をもって1日の講習が終了する。チャイムは結婚式の美しい鐘のような音色で、至福の自由時間への突入を教えてくれる。僕は一応、男バドに所属しているので昼食を食べた後に部活動が始まる。

2:30からトレーニングが始まるので、部員と一緒にすぐ目の前にあるスーパーで昼食を摂ることになった。


………


食事にかかる時間なんてものはパーティでもなければ30分もしない内に終わるもので、ましてやたったの数人(しかも全員男)で1時間もつぶすことは不可能だった。手持ち無沙汰になった僕は学校へ戻ることにした。1年生の教室は4階にあるので、めんどうだなぁと思いながら1段飛ばしで上がって行く。教室には先に戻っていた人達が勉強をしていたが、「あぁ、もういい!」と僕の顔を見るなり言った。一瞬、イラッ!ときたが、別に悪意や敵意がある訳ではなさそうだったので、自然と今の感情は風船ガムのようにふくらんで、ぱちんと消え失せた。

となりのクラスをのぞくとマネさんがお昼後のガールズトーク(?)を繰り広げていたので、僕もご一緒させてもらうべく教室へと足をふみ入れた。


僕には好きな人がいる。いつも可愛いなぁ~可愛いなぁ~と思っていたが、その気持ちが『好き』となったのは学祭の時だと思う。


学祭、2日目のこと・・・

ちょっと長くなりそうなので、また明日 (゜v゜)ノシ


10月2日 日曜日~昨日の続き~


で、今は7月8日の学校祭。基本的に僕は人が大勢いるところが苦手なのでこういった行事は少し嫌いだ。ほとんど寝て過ごした。非リア充にとってこういう行事は苦行でしかない。

だけど、僕は、どきどきしていた。

なぜなら、キニナルアノコがノド自慢に参加するみたいだから。全身が心臓になってしまったかのように、ばくばくと脈を打ちはち切れそうだった。・・・・・・・・・来た!他のやつらのはどうでもいいけど、この歌声だけは聴き逃しては絶対にいけない。立ち上がり一生懸命に背伸びをしたが、残念なことに最後尾である僕にはステージ上で起こっていることを視認できないでいた。

曲が流れ始めたので立つことを諦めた(人の熱気ですぐにでも吐きそう・・・)。マイクによって彼女の歌声が拾われて、スピーカーからまぁそれなりの音質で、流れる(出来るのであれば、最高の音質で聴きたかったな・・・)。


♪~


いつもの話す時の声とは違い、『歌っている人』の声だった。いつもより澄んでいて体育館に響き渡っていたのは、気のせいではない。

僕は懸命に彼女の声を出来る限り最高の状態で心に焼きつけようと必死だった。鮮明に今のこの一時を胸に刻もうと耳をすましていた。

そして歌は終了し、後は生徒会の催し物、ビンゴ大会やらなんやら・・・


学校祭2日目は後は花火だけとなった。


10月3日 月曜日~昨日の続き、そして終わり~


花火大会はもちろんのこと体育館の中でやることなんて出来るわけもなく、グラウンドへ移動。先生方からの指示で「親御さんに連絡してください」と言われたその瞬間、チャンス!と思った。速攻で親にメールを送り、Aさん(キニナルアノコは仮にAさんということにしよう)にも次の文を送った。

「歌 すっごく良かったね!」  するとすぐに返信は来た。


・・・・・・・・・


3年→2年→1年の順に外靴にはき代えてグラウンドへ向う中、一緒に花火を見られるかもしれないと思った。もしかしたら、もしかしたらと期待が熱気球のようにむくむくとふくらんだ。・・・外は雲がかかっているおかげで時間の割には少し暗い。絶好の花火日和(?)だ。

視線を地上へと戻すとAさんは一人で携帯を確認していた。周りに女子の友達はいないようだったので、僕はそーっと後ろに近づき「わっ!」と驚かした。一歩間違えるとただのヘンタイさんになりかねないのだが、多分大丈夫であろう・・・?Aさんは一瞬、肩をちぢこまらせてから僕の方へ振り向いた。

その後、歌の事を話していると花火が打ち揚げられた。最初の一発目は突然のことだったので、会場にいるほとんどの生徒は驚いていたと思う。そして勢いよく顔を上げると、

「きれい」

Aさんの小さな声が僕の耳へ届いた。


10月4日 火曜日


なんでいきなり7月の学校祭の話をしたのかというと、まぁ書かれている通り、僕には好きな人がいる。ノド自慢大会(カラオケ大会?)に出場するほど歌唱力の持ち主でありまして、今日その人(達)と近場のカラオケボックスに行くための前座(?)、前置き(?)といったものをはっきりと示しておきたかったからです。


AM6:00 携帯でセットしたアラームがやかましく音を上げ、微振動(バイブレーション)を始めたので覚ました。午前中は部活、その後に最大の楽しみであるカラオケだ。高なる鼓動に気付きながら朝食を食べ、いつもより早めに家を出発した。


カラオケボックスに早足でかけていくと、女子2人はすでに到着していた。待たせたのかな・・・?と思ったが気にしている様子はなく、友達が受付で少し話した後、店員さんに部屋へと案内された。

コの字形の部屋に入った僕達の座った配置は

_

  Aさん、

  |もう1人の女子・男子、

_僕

と、残念ながらAさんとの距離は離れていたが、歌っている時の横顔を盗み見ることは出来た。Aさんは生まれつき視力がよくなく、画面を食い入るようにしていたので、多分、僕が見ていたことには気付かれていないと思う。その真剣な表情にもドキドキと胸が速まった。

♪~~~やっぱり、Aさんの歌声はいつもの話声とは違い、芯が通っているような力強さでどこまでも響き渡っていきそうで、いつまでも僕の胸の中で留まっていてくれそうな気がした。

途中でスパイシーポテトを頼みみんなで食べているとAさんは「辛い」と言った。僕は辛くないと思った。そこから『辛い食べ物』の話をしたりと楽しい時間は過ぎていった。

・・・・・・たっぷり歌いに歌って5時間が経過したところ、女子が疲労の色を見せ始めたので、その日は解散することになった。


10月5日 水曜日


ふと、なにを思ったのかカレンダーなんかを見つめていると、今月はもう10月になっていることに気がついた。10月、それは4月から半年が経過したことを示している。「半、年、か・・・」口に出してみてもあまり実感はない。なにか変わっただろうか。なにか変われたのだろうか。自分に問うてみても分らなかったし解らなかった。


10月6日 木曜日~二学期始業式~


秋休みはほんの1週間もなく、生徒達にまた学校へと登校させるようになった。今日もいつもと同じように自転車に跨り、勢いよく飛びだすと朝の空気が冷たくなっていることに無理矢理気付かされた。もうすぐ冬がやってくることを告げているようで、嬉しいような哀しいような、そんな気持ちになった。


10月7日 金曜日


二学期が始まってからたったの1日しかたっていないというのに、僕の身体も心も疲労していた。どちらかというと疲弊しきっていたかもしれない。

『秋休み』だったので感覚的には夏休みと一緒じゃなね?という、単純かつ安直で愚鈍な思考の持ち主である僕は夜更しをして小説を読むことに明け暮れていた。しかも、ラノベ。軽小説と書けば幾分見映えは良くなるが、結局のところはライトノベルである。

僕の通っている学校は比較的に『そちら』の趣味を理解している、いや『大好き』な人が多いので、あまりびくびくと怯えながら肩身を狭くしながら本を読むことはないため、学校で楽しい会話を繰り広げるべくある程度の情報収集が必要不可欠なのだ。


だけど、睡眠不足という避けられない厳然たる事実(?)の所為で休み時間に寝てしまっては意味がないであろうに・・・と一人、自分につっこみを入れたくなる今日この頃。


10月8日 土曜日 部活午前


昨日書いた通り、僕は大変大変大変疲れていたので、部活が終わった午後家に辿り着くと即座にベッドの中へと潜り込んだ。


10月9日 日曜日 部活午後


昨日の睡眠時間合計18時間+今日の睡眠時間合計6時間=計24時間。

これには正直驚いてしまう以外なにもなかった。




今日の部活では1年の女子と交流試合があった。一応勝利を収めたが、試合の流れは最悪なほどにぐだぐだで、もぉやんなっちゃうわぁ。


10月10日 部活午前


今日はうずまき なるとの誕生日!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
高校生 日記
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ