表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

原稿用紙1枚分小説

女は女優

作者: 高山夕

 アカイアオイは、私のカレシである太一の

前でぽろぽろ涙を流したと言う。

「どうせうそ泣きでしょ」

 聞けばその女は女優を夢見てこの春上京し

てきたらしく、太一の人が好いところにつけ

込み、新居までの正しい道筋に加えて彼の連

絡先をゲットし、終いにはカノジョがいる男

の心までもを奪った恐ろしい人間だ。

「百恵はうそでも泣かないもんな。強いわ」

「馬鹿みたい。騙されてるんだよ、太一は。

演技! 演技に決まってるでしょ」

「百恵はアオイを知らないからわからないん

だよ」太一はすっかりアカイアオイのファン

だった。彼が躊躇なく口にするその名前すら

本物かどうか怪しいものなのに。「アオイに

は俺がいないとダメなんだってさ」

「ーーそう。わかった。じゃ、私達別れまし

ょう」私には自信があった。「でもね、アカ

イアオイは名女優だよ。近い将来絶対に売れ

る。そして、太一は捨てられる。それがオチ」


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ