朝の準備
「…また、夢。」
私は、ユイ。新山結衣、高校1年生。この春から高校に通い始めている。
私は、服を脱ぎ、制服に着替え、隣の部屋に行きノックもせずに入った。そこには、幼馴染の瑠希が寝ている。
「瑠希、朝だよ?起きて」
私は、少し瑠希の体を揺すり、起こそうとした。
しかし、瑠希は起きなかった。私は、窓のある方へ行き、カーテンを全開に開け、陽の光を部屋いっぱいにいれた。
しかし、瑠希は一切起きなかった。私は、瑠希に近づき、さっきより強くゆすった。
「瑠希、起きて?ねぇ…っきゃ…!」
「んん〜…ゆ、い…おはぁ…、、ぐぅ…」
瑠希は急にガバッと結衣に抱きついてきた。
そして、そのまま結衣抱き枕にしてまた夢の中へ戻ろうとしていた。
「瑠希!寝ぼけてないで起きなよ!!学校あるんだよっ!ほらぁ、早く起きないと服着替えさせてあげないよ!」
結衣は、瑠希に抱きつかれたことを何も気にするでもなく、起きないことを怒っていた。
それも、瑠希が結衣に抱きついてくるのはいつもの事であった。
「ゆ、い〜…おれ、いきたくなぁ〜……な、なんでもない、、おはよ…」
瑠希は、急にすっと起きた。
結衣は瑠希の行動を見てにこにことしていた。瑠希は「ふわぁ〜」と大きな欠伸をしながら結衣に抱きついた。
「瑠希、あとでしてあげるから、先に服着替えて、顔洗ってきて?」
瑠希はご機嫌で服を着替え、顔を洗いに行った。結衣は苦笑しながら、瑠希の部屋をあとにした。