街道で。
ある街道の上で。
「待てぇーー!」
「ヒィッ!」
乗馬した護衛らしい者と荷馬車が、これもまた乗馬した盗賊らしき男達に追われていた。
そして、先を歩いていた男とすれ違う。
「…ふむ。」
そのまま、盗賊に追い付かれて戦闘が始まった。
御者と護衛が6人、盗賊は13人ほど。
「…まぁ、見過ごせんか。」
直ぐに護衛が追い詰められ、諦め掛けた時。
盗賊どもがその場に崩れ落ちる。
「!?」
「何が!?」
盗賊どもの後ろから男が現れる。
護衛は、何が起こったか解らず立ち尽くしている。
「…問題は解決したな。」
男に言われ、護衛の隊長らしき男が応える。
「あ、あぁ…助かっ「こいつ、まだ!」」
その時まだ倒れていない盗賊の一人に護衛の一人が剣を向ける!
キィン!
それを男が止めた。
「何故邪魔をする!」
「待て!」
隊長が止める。
「ソイツを良く見ろ!首輪、それに腕輪のカルマが白だ!恐らく補充されたばかりの奴隷だろう。」
カルマは善悪を示し、白▶️善、黒▶️悪となる。
「ソイツを斬れば、カルマの下がるのはお前の方だぞ!」
「くっ!?」
ちなみに奴隷は既に剣を捨てていた。
「彼は気付いていたから、その奴隷を生かしたんだろう。」
「うぅ…。」
「改めて、助かった。お礼がしたいが…。」
「構わん、ではな。」
「それでは、此方も気がすまな…。」
男はいつの間にか、消えていた。
「…何者だ…?」
隊長の呟きだけ、寂しく風に流れていった…。