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94話 モグラクダ

少しだけでも空間がつながったってことは、酸素は大丈夫よね。

もうちょっと我慢しててね。


こちら側からえっさほっさと掘り進めたのは800ミートルぐらいかな。

入口は大きく開けたけど、ひとまず掘り進めたのは人が1人通れるぐらい。


つまりゴンのところまで、800ミートル分大きく掘っていかないといけないわけだ。


むむ、疲れるけど、やっぱり一気に沢まで土を運びたいね。

一度に運べる土の量は、直径2ミートルの丸い塊。入口から20ミートルぐらい堀り掘りしたら、疲れちゃった。1回休憩。ふ~。


「結構暗いね。モルタ、ここまで霧吹きしてくれる?」

『わかった~』


トンネルの床でごろりんしていたら、ブレンダがやってきた。

ブレンダは、一番最初に丸玉をほしいっていった子だよ。

「お姉ちゃん、この丸玉光ってるから、ところどころに置いていくとこの中も明るいかもと思って持ってきたよ」

「ブレンダ、あったまいいね!」

ありがとう!


すごく発光しているわけではないから、1ミートルごとに置いていこうかな。埋め込んじゃう?

モルタが霧吹きした後を熱して固めながら、丸玉を3分の1ぐらい埋めて固定する。

おお、なんか幻想的。

丸玉結構数がいるかも。


掘り掘りするのに疲れたから、丸玉作りしていたらカイが駅員連れて来た。

トンネル掘りしてくれるみたい。


「この光る玉いいね。向こうは作業がしにくいんだよ」

松明持ってやってるんだって。

…酸素が心配。大きく穴が開いてるんだから大丈夫だよね、うん。

「そういえば、ゴンが何かいるって言ってたよ」

「ゴンいたの?」

「うん、穴が開いたらお話できたよ」

「…ゴン、小さくなったら出てこれるんじゃないのかな」

ポン、なるほど〜。手を打った。

「カイ頭いいね〜」

ワレ小さくなる〜

ゴンの声も聞こえてきたよ。


「ワレ出てこれた」

土まみれだけどね。

「ゴンだけ?連れてこればよかったのに」

「ちょっと大きいから出てこられなかった」

大きいの?

土の中だからモグラか何かと思ったんだけどな。

予想がハズレたみたい。

「ワレも掘る」

ゴン、手だけドラゴン化して岩盤殴ってる。

作業が速くなりそうだね。


掘ったり運んだりは他の人に任せる。

丸玉作りもジェリーとブレンダたちに任せる。

私はトンネルが崩れてこないように補強をがんばるよ!


駅員来てからトンネル掘りがむっちゃ速く進む進む。

「向こうはそんなにはかどってないこと考えたら、すごいのはゴンだと思うけどね」

とはカイの言い分です。

で、ゴンがいたと思われる場所まで出てきた。


結構な大きい空間だったんだね。


で、なぜにラクダ。

ラクダだよね?

背中にコブ2つ付いてるもん。


「ゴンの言ってた何かってアレ?」

「うむ」

「あー、ダンジョンコアになるやつだね」

え?どういうこと?ここ、ダンジョンになるとこだったの?


「ラックは土の中に卵を産むんだよ。孵化したらモグラックっていう幼体になって土の中で大きくなるまでいるんだ」

モグラが大きくなったらラクダになるのかな?


「稀に、地上に出られなくなってそのまま死んじゃうと、魔石だけが残ってコアになるらしいよ」

ラクダ形態になると土が掘れなくなって、閉じ込められた感じになるってことだと理解した。


あ、ザーコがラックにベロベロされてる。

懐かれたかな。

「ザーコに懐いてるみたいだし、大事に育てるんだよ」

馬の代わりになるって言ってたもんね。

「なんで俺なんすかね」

「ザーコが1番最初に辿り着いたから、助けてもらったって思ってるんじゃない?」

「ワレの方が先についたのに!」

1人で先に出てきたから、置いていかれたと思った模様。


私んらのせいか?

なんか、ゴンごめん。



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