70話 騎士はゲボクとよむようです
ゴンドラ、ゴンってよばれるようになった。
ネコ耳がキツネ耳にみえるようになったよ、うん。
ゴンが小さくなったら、毎日お姉様方がゴンのところでお茶会するようになった。
カウンセラーから愛玩物に昇格?したらしい。
家を建てるのも下僕…ゲフン、男衆がお姉様方に尻を叩かれながら、急ピッチで進められている。
いや本当に。
「こんなかわいいゴンちゃんをいつまでも外で生活なんてさせられないでしょう」
ってカラ姉が言ってた。
1度、順番でお泊まりさせようとして、お姉様方のすごい修羅場になりゴン震えてた。
「ワレ、北山跡地好き。ここで寝たい」
と言って、騎士寮にしばらく泊まることになった。
騎士達ゴンの家必死で建ててる。
お茶会、騎士寮で開催中だもんね。
お姉様方が毎日きちんとキレイにしてあるか、指先で確認してるもんね。
…きっと秋には、立派なゴンの家ができあがってるだろう。
ご愁傷様である、マル
しかし
「ゴン、誘拐とかされそうだよね」
かわいいし、魔力スタンド便利だし。
「ワレ、ドラゴンなのである。ニンゲンごときに攫われたりしないのだ」
…その言葉、頭に入ってこないな。
口のまわりクリームべったりついてるし、ゴン。
お姉様方が甲斐甲斐しくお世話している。口拭いてもらえ。
「ゴンちゃんを誘拐なんてしたら私たち黙ってないわよ」
「そうよ、ソレを阻止できなかった騎士もタダではおかないわ」
今、奥の部屋で皿が割れた音がする。
ゲボクの動揺の音かな…
うん、ゴンの身の安全は保障されているね。
お姉様たちによってね!




