7話 完成
鍋にアワギリ草を入れてグツグツ煮てる。
まだ包丁なんて持ったことがなかったから、お姉ちゃんが手伝ってくれることになった。
「リーナ、こうやって手を丸くしてアワギリ草を持って切るのよ」
「はーい」
ふふふ、そうは言っても前世でそこそこ料理してた私。みじん切りくらいできるもんね〜。
って思ってたちょっと前の自分に言いたいよ。
前世の包丁マジぱねぇ。
私の料理がうまかったわけでなく、道具がよかったんだってな。
切ったはずのアワギリ草がつながってます♡
うふっ。
お嫁に行けない…。
残りはお姉ちゃんが切ってくれました。
おお、なんか透明になってきた。
カンミーネの皮もいれちゃおうかな〜。
「サヤちゃん、これも細かくしたい」
「じゃあ、これでスリスリする?」
なんかワサビする金属みたいなの出てきた。
こういうのはあるんだ。
なんかいい匂い。オレンジの匂いだね。
ちゃんと石けんになりますように。
しかし冷やすってか。凍らせたらいいのかなあ。
鍋のまわりに手をかざして、頭の中でイメージしてみる。
ん、いい感じ。
けど、眠たくなってきた。
魔力っていうのがなくなったからかな。
ふわああ、おやすみなさい。