65話 幸せだな〜
最近ナメッコジの人が、私の行くとこ行くとこに現われる。
出店のお菓子とか買ってくれる。
私が1人でどこかに行きたいな〜って時にはついてこないし、思ったより空気が読めるいい人だったみたい。
ごめんね、ナメッコジみたいって思ってて。
だって名前も似てるんだよ。ナメージコさんって言うんだって。
しかも、あんなにおじさんなのに、まだ19才だったんだよ。
あんなにおじさんなのに…きっと苦労してるんだろうな、って思ったら邪険にできなくなっちゃった。
まぁ、なんだかんだで一緒にお出かけすることが多いってことだね。要約するとさ。
んで、カイの元気がないのだ。
どうしたのかな?
カイは何したら元気になるんだろう。
敵?敵がいる時は元気かも。
そういえば、最近部下の人も増えてないかも。う〜ん。闘い足りないのかあ。血の気が有り余ってるんだね。うん。
で、北山跡地にカイを誘ってみた。
ここならいっぱい暴れても大丈夫!
私も結界スキル発動したら絶対大丈夫だし、つきあえるよ。怖いけど!
って思ってたんだけど
「リーナはここで叩きのめしたいくらい、俺のことイヤになったの?」
あ、あれ?カイ、死んだ顔してる。
「えっと、最近カイ元気がないから闘い足りてないのかな?って思って。ここならいっぱい暴れられるよ」
私、がんばってつきあうよ!
「俺、そんな鬼畜にみえる?」
?鬼畜だとは思うけど?
「好きな子に、本気じゃなくても剣なんて向けられないよ」
!
私の顔が赤くなるのがわかる。
好いてくれているとは思ってたけど、言葉にして言われたのはじめてかも。
ところで13才といえば、中1か中2ってことでしょう?
そのくらいの男の子はなにをしたらうれしいんでしょうか。
私、中学生のときに付き合った経験とかないからさ、この状況をどうしたらいいかわからん。
「え、えと、私もカイのこと好きだよ。だから、元気になってほしいな」
今最高に真っ赤なことはわかってる。
何もつっこまないで!
「今、元気になった。元気になりすぎて困るくらい」
「?なら、よかったね」
カイにぎゅ〜ってされてる。
よくないけど…っていう意味が不明だけども。
なんかよくわからないけど、幸せだなって思いました、うん。




