44話 sideスッパイダラ〜ズ
私はスッパイダラ、白。
はじめてリーナが森を掃除してくれた日は、スッパイダラ連絡網に激震がはしったわ。
私たちの糸はなかなか切れないのに、張り替えないと粘着力が次第に落ち、大好きなテフテフライがかからなくなっちゃうの。
少しでもたくさんの罠を作ろうとした結果、住み家を追われることになってしまうのよ。
そんな中、リーナは私たちの糸を巻き取るなんてすごい発明をしたわ。
感謝の気持ちを伝えたら、なんだかすごい震えてくれて、感動してくれたのね。
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僕はスッパイダラ、紺。
この森でもう12回目の住み家だったけど、そろそろ限界だな〜って。
そんな時、白がリーナを連れてきた。
引っ越ししても次がいいところかわからないし、何より天敵のオオアーリがこの森にはいないんだ。
リーナが掃除してくれて助かったよ。
けど、最近ネバリーが
張ったばかりの巣まで食べちゃうことがある。
まだいいよ〜って言うんだけど、
「リーナは紺好きだから」
って。なんか照れる。
カイに1番似合うんだって、ってどういう意味なんだろう。
リーナ掃除好きだからな〜。
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ワシ、スッパイダラ、桃。
最近、森がキレイになった。
住みやすくなって、ヤレヤレと思っておったら、変な人間がワシの尻を狙ってくるようになった。
人間には不思議な趣味を嗜む者がおるというしな。
ワシ、この年になってまさかの危機じゃ。
そしたら、ネバリーが
「なんじゃら、ブシャー!」
って撃退しおった。
それ以来、ガラクという坊と一緒にワシを守ってくれとるのじゃ。
ワシなにやらトキメクの…




