37話 マオウサマ
リュックの中を整理したいな〜と思います。
冷蔵庫に入らなかったり、早く傷んじゃったりする物はリュックに入れてる。
この間ベアモンを買ってくれたみたいに、買い取ってくれる場所があるんだって。
カイは物知りだな〜。
で、やってきました。資金取引所。
まずは、お金のやり取りするために個人登録をしないといけないらしい。
おお、あの水晶みたいのあるよ。
あ、手からあの球みたいの出てきたよ。
あれ?板状になった。
そこに名前が書いてある。リーナって。
もしかしたらキャッシュカードみたいな?
私だけのお金になるってことかな。
なんかうれしいかも。
やっぱ、日本人だから貯金がないとちょっとだけ不安よね。
まあ、今日本人じゃないけど。
コレを窓口みたいなところに持って行くの?
はーい。
…カイの球、赤と黒のマーブルでなんだか禍々しくね?
黒、多くね?
受付のお姉さん、カイにむっちゃ丁寧に説明してるわ。
若干、震えてるし。
え?個室で買い取りしてくれるの?
私も行くの?
お連れ様だから?
なんか鳥がいっぱい売れた。
カイと半分ずつの売り上げにしてもらった。
帰るとき、受付のお姉さんがマオウサマって言ってた。
なんだかかわいそうになったから、お詫びのスイベリージャム1つあげてみた。
出るときに水晶のとこ通ったらまた球になって、身体に吸い込まれたよ。
今度からは1人で来ようと思いました、はい。




