34話 ごめりんこ!
お父さんだけ村に先に帰ることになった。
私とカイは、新しい魔法の使い方を勉強してから帰るんだって。
私はどっちかっていうと文字とか教えてもらえるのがうれしいな。
こうやって学ぶところがあるから、村の人も最低限の読み書きができるってことなんだろうね。
意外といい国?なんじゃないかな、って思う。
宿泊代とかは、ベアモンを売ったお金でおつりが出るらしい。
ゆっくり勉強するのも、なんだか心が痛まない。
自分で稼いだお金で泊まってるってことだもんね。
黒板?に問題が書いてある。
お金の問題。
生活に密着した知識を学ぶんだな。
え〜と、7カーネのゴリンを3個買うには何カーネいるでしょう。
…21カーネっと。
64カーネ持って買い物に行くと、8カーネのカンミーネをいくつ買えるでしょう。
…8個っと。
黒板にズラ〜と書いてある問題をやり終わる。
先生!終わりました!
あれ?先生?
なんか走って教室出ていった先生が、紙の束持って帰ってきた。
「リーナさんはこれをお勉強しましょう」
わたされたのは、ん、なんだ?
教会の収支報告書?ん?
これ、普通に仕事じゃない?
ねえ、カイ。
振り返るとカイがフルフル震えてる。
なんか私やらかしたっぽい。
ごめりんこ!




